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総選挙を総括する ―— 総裁選から悪い流れが始まった / 失策が重なった挙句にビッグイニングとなった

女性

「総選挙ですが、大変な結果になりましたね」

「そうですね。これで憲法改正は確実にできなくなりました」

女性

「どうして、こういう結果になったのでしょうか?」

「自公執行部の完全な読み間違えが原因です。総裁選挙が9月下旬にあり、10月の東南アジア諸国連合 (ASEAN)関連の首脳会議への出席を最優先で考えていたフシがあります」

女性

「通常国会に時間をかけると、そちらの首脳会議を欠席せざるを得ないということですね」

「出席するためにはどうすれば良いのか。通常国会で首班指名をしてもらったら、すぐに衆議院を解散すれば、可能だと考えたのでしょう」

女性

「新内閣の発足の時は、誰が総理になっても支持率は高いですからね」

「内閣支持率が高いうちに総選挙をして自公政権を維持し、自分は首脳外交のデビュー戦を飾るというシナリオを思い描いたということです」

女性

「そう言われれば、中国の大臣と握手をしていた写真が新聞に載っていましたよね」

「国務院総理の李強氏です。石破氏は防衛大臣をしていたこともあるし、アジア版NATOの提唱者なので、ASEAN外交はどうしても外せないという思いが強かったのだと思います」

女性

「気持ちを優先して物事を判断すると、大体失敗しますよね」

「おっしゃる通りです。ボールをしっかり受け止めてから投げれば良いのに、ダブルプレーを狙って急いで投げて暴投したということです」

女性

「ここからが本論です ↓表紙写真は「NHKニュース」提供です」

 総裁選から悪い流れが始まった

9月から始まった自民党総裁選から今までの一連の流れを見ていると、悪い流れがそのまま引き続いて現在に至ったという感じです悪い流れを生んだ制度的原因は、総裁選の決選投票システムです。総裁選への立候補者が9人も出ることは想定外だったはずです。9人も出れば、決選投票になるのは目に見えています。ただ、問題なのは、決選投票は一般の党員が除外されていることです。

再び一般の党員から投票してもらう時間がないという判断から、決戦投票は国会議員に限定したのでしょう。ただ、現代はSNSがありますので工夫次第で可能だとは思いますが、もう今となっては後の祭りです。1回目の結果は、高市氏、石破氏の順番だったのです(下の映像)。2回目の決戦投票でひっくり返ったのです。

ここから悪い流れが発生します。一般の党員からすれば、自分たちの意思を国会議員が汲み取ってくれなかったと映るからです党内民主主義はどうなっているのか、という自民党に対する憤りみたいなものが当然生まれます。その気持ちが収まらないうちに総選挙というスケジュールでした。人間は感情で動く動物だということが分かっていないのではないかと思います。自民党員という岩盤支持層を固め切らないうちに総選挙に突入させたと思っています。普段自民党を支持している人が他党に票を入れる行動が目立ったのが、今回の選挙の特徴です。そういう流れを作ってしまったところに敗北の原因があります選挙は戦いです。戦いは流れなので、それを読み間違えたというか、そういう感覚すら執行部は持っていなかったと思っています。悪い言い方をすれば、殆んど何も考えずに選挙に突入した感じがします。「偶然の勝利はあるが、偶然の敗戦はない。敗戦には必然的な理由がある」―—名将野村監督の言葉です。

(「河内屋」)

 失策が重なった挙句にビッグイニングの選挙となった

総裁選挙ですが、1回目の結果と2回目の結果が異なったということは、党内が2つに割れているということですそれを修復する作業がまず必要だったはずです。表向きは派閥解消をしたはずなので、国会議員総会を開くなどして党内の結束を固める必要があったのです。ところが、それとは真逆のことをしたのです。

政治資金の使途未記載の議員について、非公認という措置を取りました。未記載自体は責められても仕方がありませんが、そのお金を私的に流用したとか懐に入れたという嫌疑については、検察が入ってすべて調べて問題なかった訳です。であれば、政党のトップとしてそのことをきちんと国会の場で説明すべきだったと思います。その論戦を鼻から逃げていました。さらに総裁として政党内の人間を守るのが役目なのにそれをしませんでした。非公認というのは自党の議員を背後から攻撃するような行為です。

説明不足であれば、マスコミや国民は疑惑の眼差しを向けます。しかも、そのタイミングで非公認ということを自民党は行いました野党はやっぱり裏金だったのかということになります。日曜討論の番組でも、野党の党首が裏金発言しても石破氏は何の反論もしません。反論しないということは、政治の世界では追認したということになります。そのうち、選挙の争点が選挙とカネの問題だという話になって、国民はそれに従って投票行動をするようになったということです。野党、特に立憲にとってビッグイニングの選挙になってしまったのです。

(「NHKニュース」)

 自公の連立解消を考えるとき

選挙結果を見ますと、与党の二政党が共に議席を減らしています国民の意見は、自公連立はNOです自民党は引き続き、その公明党と連立を組むのかという問題が出てきます。自公合わせても過半数にはいきません。過半数が233ですが、自公あわせて215です。18議席も足りません。無所属議員、非公認の議員を入れて補うことができるような数字ではありません。

議席をある程度持っている政党の中で、自民党に考えに一番近いのが維新です。公明党とは長年連立を組んでいますが、考えが近いとは思えません。お互いの利害が一致しているから組んでいるようなものだと思っています。そういう不純な動機ゆえの連立を解消するチャンスでもあります。

自民と維新を合わせれば229になり、そこに無所属議員、非公認の議員を入れれば過半数に達します。維新とは政治資金改正法の採決をめぐって行き違いがあり、一度信頼関係を損なっています。真摯に話し合いを進め、関係を修復して連立を組んでもらえるよう働きかけを進めるのが日本の政治の安定にとって一番良いことだと考えます。

(「テレ朝news」)

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