「昨日(6/19)の党首討論を聞いていましたが、なかなか面白かったですよ」
「日曜討論は余り面白くないとおっしゃっていましたよね」
「日曜討論は討論になっておらず、各党が自党の政策を単に言い合っているだけだからです。昨日は党首が面と向かって様々なテーマについて意見を戦わせていました。なかなか面白くて、最後まで聞いてしまいました」
「どんなことを話題にしていましたか?」
「政治資金規正法の問題が何といっても主でしたね。共産党だけが、夫婦別姓について話題にしていました」
「それは別に党首討論でやり合うようなテーマではないような気がしますけど……」
「田村委員長は党首になったばかりなので、自分の得意なテーマで質問しようと考えたのだと思います」
「何か印象に残ったことがありますか?」
「立憲の泉代表、維新の馬場代表、国民民主の玉木代表、いずれも党首らしく堂々とした態度で質問をしていて立派だったと思います」
「きわどい質問とか、辛辣な質問がありましたか?」
「泉代表が解散総選挙を迫り、馬場代表が内閣総辞職と国会の会期延長を迫っていました。そして「何もやら内閣」と批判していました」
「上手いですね。ここからが本論です ↓ 表紙写真は「Yahoo!ニュース-Yahoo!JAPAN」提供です」
カネの使い方について具体的な説明なし
政治資金改正法が19日、参議院を通過成立し、法律として成立しました。参議院で賛成したのは、結局自公のみということで、力で押し切ったという印象を与える結果となりました。
目立った改正というのは、パーティ券購入者の公開基準額を現行の「20万円超」から「5万円超」へ引き下げたこと、その領収書について10年後に公開すること、議員が収支報告書を確認したという証拠を残すための書類である確認書を書く残すことを義務づけたこと位です。野党はザル法と批判していますが、それに対して岸田首相は改革の一歩として捉えて欲しいと言っていました。
国会議員は一人事業主みたいなものです。彼らからすれば、政治的な使命を達成するために議員になったのであり、その議員としてのキャリアを積むためには当選を重ねなければならない。そうすると、公設秘書だけでは足りず、私設秘書を2人、3人と雇う人も出てきます。その彼らの生活を支えるための資金や選挙を戦っていく上での資金が必要ということだと思います。ただ、本来はそのように具体的な話を交えて、実際にこのくらい資金が必要なのだということを数字と言葉で説明する必要があるのですが、完全な説明不足だと思っています。地元の国会議員にそのことを質問としてぶっつけたところ、お金の話は有権者が興味を持って聞いてくれないというようなことを言っていました。
聞くか聞かないかではないと思います。説明がしにくいかもしれませんが、そこを乗り越えて具体的に説明する責任があるということです。黙っていれば、国民が理解してくれる訳ではありません。
(「読売新聞オンライン」)
資金を集めることができる政治家が有能とは限らない
政治にはカネがかかるという理屈優先で法律内容を決められても困ります。発想が逆です。国民が納得する政治資金の在り方がまずあって、それに合わせた政治活動を工夫するということだと思います。今はSNSがあります。そういうものを上手く使って、様々な伝達方法を考えれば良いのです。
このままでは、カネを集めることが出来る人間だけが発言力を持つという従来の状況が何も変わりません。党首討論の中で泉代表が指摘していたのですが、岸田派はパーティで年間2億円集めているそうです。総理大臣という肩書と知名度のなせる技ですが、誰もが真似できる芸当ではありません。
国会議員の中には高い見識を持った人が多くいると思います。しかし、カネと組織のバックアップがなければ政界で充分活躍することができません。当選を何回か重ね、その党の中でキャリアを重ねないと一人前として認めないという雰囲気があります。そんなこともあり、日本の政治家のトップは年齢が総じて高いという状況が続いています。それで良いのかという問題です。
(「中日新聞Web」)
会期延長をして懸案事項にとりかかるべし
国会は最終盤に入ってきました。資金規正法の問題は、自民党の問題です。その問題で時間を費やした挙句に、肝心の憲法改正に手を付けず、さらには安定的皇位継承の問題も先送りをしようとしているように見受けられます。維新の馬場代表が「何もやら内閣」と言っていましたが、このままでは本当にそうなります。「先送りの出来ない懸案事項」(岸田首相)と言っているのですから、すみやかに会期延長をして、上記の重要案件について早急に片付けるべきだと考えます。
そして、そのような措置を講ぜずにこのまま国会の閉会になるようなことがあったならば、「口先だけ総理」ということで、保守層の自民党離れが起き始め、大量の無党派層を産み出すことになります。
無党派層は組織されていない人たちの集まりなので、その時々の政治情勢によって大きく態度を変える可能性があります。特に、日本人は極端から極端に走りやすい民族なので、大きな不安定要因となります。経済も政治も不安定となれば、治安も悪化し、変な事件も増えることになります。すべては連動しているのです。
(「X」)
読んでいただきありがとうございました。
よろしければ「ブログ村」のクリックをお願いします。
↓