「選挙も終盤に入ってきましたが、期日前投票は済ませたのですか?」
「いえ、日曜日に近所の投票所まで散歩がてら行きたいと思っていますので、不在者投票は予定にはありません」
「しかし、急に総選挙になった感じですよね」
「自民党の総裁選が終わってすぐに抜き打ち解散ですからね。不意を突いたということですが、そのゲリラ作戦が功を奏するかということですね」
「どう、見ますか?」
「マスコミ各社の選挙分析を見ると、不意打ち解散したものの、野党はそれに対応して善戦しているようですね」
「小手先だけで勝とうとしても上手くいかないということでしょうか?」
「まだ結果は出ていないので何とも言えないのですが、与党が苦戦するのは当然だと思っています」
「それは何故ですか?」
「実績らしい実績がありません。経済関係は実績ではありません。政治家は法制度を作るのが仕事ですが、憲法改正も前に進めていませんし、皇統の安定的継承に向けて目に見える動きがありませんでした。これでは、保守政党失格です」
「LGBT法を通したことは印象深く覚えています」
「通さなくても良い法律を通して、通さなければいけないものに何も手を付けていない。これでよく解散総選挙に踏み切ったなと思っています」
「ここからが本論です ↓表紙写真は「テレ東BIZ」提供です」
総裁の選び方―—2回目も党員を参加させるべき
9月12日に告示をして、約2週間にわたって9人の総裁候補者が論戦を交わしましたが、9人もの立候補者が出ること自体が異例です。異例なので、最初から上位2人による決選投票をすることが見えていました。党員と国会議員が参加する第一回選挙の結果は高石早苗氏でした。第二回決選投票で結果が逆転してしまい、石破茂氏が総裁になったのです。
決選投票での逆転劇は、かつて安倍氏の時もありました。本来、一回目で決着がつかない場合は、2回目も同じ構成メンバーで再度投票をし直すというシステムに変えるべきでしょう。たぶん集計が大変だとということからくる措置だと思っていますが、今はデジタル時代です。党員票はSNSを使えば、瞬時に集計できるはずです。操作できない方がいるかもしれないので、FAX投票を兼ねても良いと思います。内輪の投票なので、文明の機器でなるべく対応するということだと思います。
党員が総裁を選ぶことができるシステムを導入したことは、画期的なことだったと思います。共産党では考えられないことだからです。であるならば、党員参加を最後まで入れたシステムを考えないといけないと思います。「逆転」があれば、必ず党内にわだかまりが残ります。党内をまとめるために導入した総裁選挙ですが、却って亀裂・分裂のきっかけを生むようなことにもなりかねません。
(「NHK」)
派閥の行方
国会は「国権の最高機関」と憲法が規定(41条)していますので、その国会議員が集まれば、当然権力闘争が起きます。政党間でも起きますし、政党内でも起きます。これはある意味、物の道理です。派閥解消ということが言われているので、表向きは派閥がないかのように振舞ってはいるものの、多くの議員が気持ち的には何らかの派閥に属しているのです。
ある程度の議員数が超えれば、派閥というのは、出来るものです。派閥という響きが良くなければ、グループ、政策集団に置き換えても良いと思います。そもそも小学校に入学してクラスに配属されて、子供たちは自然にグループを作ります。担任はクラス皆で仲良くと言いますが、特に問題のないグループならば解散しろとは言いません。同じ理屈です。
問題なのは、そのグループの「質」です。今の議論はマスコミも含めて、とにかくグループがあること自体がおかしいし、だから裏金が幅を利かせていると言っています。一面真理なのかもしれませんが、本来は、そういった批判に対して中身で対抗できる位のレベルの高い集団・派閥を作れるかどうかなのです。ただ単に利権のおこぼれをもらうためだけに入っていて、裏金と言われて何も言えないレベルの派閥ならば、解散すべきなのでしょう。
(「毎日新聞」)
政治家は「経済発展・経済成長」を語るな
国会で財政政策、経済政策について意見を発し、法制度を作ることができます。ただ、その結果はどうなるか分かりません。経済というのは、あらゆる要素が交じり合って結果として出てくるものだからです。それが証拠に、明日の株価がどうなるか誰も分かりません。天気予報よりも難しいのが現状です。経済が発展、成長して欲しい気持ちは分かりますが、政党として安易な公約を掲げるのは止めて欲しいと思っています。
そのような観点から、各党の選挙公約を見ると、問題なのが多くあります。「経済成長を力に変え、国民の暮らしを守ります」(自民党)→経済成長できるかどうかが分かりません。経済成長するための政策を考えるのが政党の仕事です。「地方の振興で日本全体を元気にします」→地方分権をしなければ、地方創生はありません。単に地方交付税を増やしたからと言って、地方は振興しません。「日本経済をもっと前へ」(公明党)→前に進めるための政策が補助金や交付税のバラマキ政策になっています。そうではなく、経済政策を考える必要があるのです。
「手取りを増やす」(国民民主)→勤労者全員の手取りを増やすことは不可能です。経済が右肩上がりになるような、政策を考えるべきです。消費税について公約として掲げている野党がありますが、政権政党になってから言うべきです。「消費税3年間ゼロ」(社民党)、「消費税ゼロをめざしまず5%に」(共産党)、「消費税は廃止」(れいわ)と言いたい放題です。これらは有権者のウケを狙っての公約になっています。有権者も賢くならなければいけないということなのかもしれません。
(「MBS毎日放送」)
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