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G7サミット 反中国で結束—— 国内世論80%が中国を脅威と回答 / 友好から対抗の時代へ

女性

「今年のG7サミットは、首脳声明が出され、反中国でまとまってしまいましたね」

「中国のお陰ですね。2018年の時は、首脳声明が出せませんでしたからね」

女性

「この1年で随分様相が変わったのではないでしょうか?」

「昨年のG7首脳声明は、3月16日に出されていますが、武漢ウイルスではなく、新型コロナウイルスとしてありますし、中国の名前が一つもありません」

女性

「逆に、それを見て、中国が油断してしまったのではないでしょうか?」

「何をやっても大丈夫ということですか? どうでしょうか、その辺りは分かりません」

女性

「今回の首脳声明は大丈夫ですか?」

「何が大丈夫かよく分かりませんが、中国に対する直接非難をすることはせず、人権の尊重を求める共同声明を採択して終わった形になっています」

女性

「今、説明を聞いていましたが、わずか7~8か国だけでも、まとまるというのは大変なんですね」

「舞台裏の人間が大変だろうなと思っています」

女性

「中国に対する温度差の違いが当然ありますものね」

「何とかまとまったということでしょうか。それと日本だってウイグル人への人権弾圧に対する非難決議を国会であげることができなかったですからね」

女性

「足を引っ張ったのが自民党の中にいたというオチですよね」

「決議をあげないから舐められる、そういうことが全く分かっていないということです」

女性

「国際政治は力対力だからですよね」

「ひるんだ方が負けます。そのため、古来よりいかに相手をひるませるかということに知恵を絞ったのです」

女性

「何か、スポーツの駆け引きと似ていますね」

「そうですね、日本人が苦手とする分野です。日本は正々堂々という言葉があるように、裏技を使うのを由としないという考え方です」

女性

「姑息な手段という言い方をしますものね。ここからが本論です」

 

 コロナ禍を境に、反中国で世界が結束しつつある

コロナ禍を境に、世界の中国を見る目が完全に変わってしまいました。将来、もしかしたら「神が中国に降らせたウィルス」と評価されるかもしれません

コロナウイルスが発生したのが今から約1年半前です。当初は発生元の地名をとって、武漢ウイルスと命名されたのですが、中国が激しく抵抗したため、2020年3月のG7サミット以来、コロナウイルスというネーミングを統一して使うようになります。ただ、逆に激しく抵抗するからには、そこには何か深い訳があるのだろうということで、現在もなお様々な憶測が流れていますし、独自に調査、研究をしている方もいるようです。近々衝撃的な論文が出るという話も入ってきています。

日本の対中国世論も大きく変化をしようとしています。約1年3か月位前は、コロナウイルスによって中国で肺炎の患者が増え、武漢の都市封鎖も行われる中、大阪の商店街では「ガンバレ武漢」ののぼりが掲げられたり、マスクを送ったりといった動きがありました。完全に対岸の火事と思っていたようです。自民党も中国に支援金を送るということで、二階氏が中心となって国会議員から一人5千円ずつ集めるような動きもあったのです。というのは、コロナが終息すれば、晴れて習近平主席を国賓として迎え入れられるというスケジュールが頭にあったのかもしれません。

日本と中国は友好条約を結んでいますし、貿易取引の面においてもアメリカを抑えてトップですし、経済的な結びつきも大変強くそんなことから政財界の人たちを二階氏が引き連れて北京詣でをよくしていました。親中派の代表が二階氏ですが、彼は田中角栄を師と仰いでいて、角栄が道筋をつけた日中友好を受け継ぐのが自分の使命と考えているようなところがあります。そんな彼でも、かつてのように中国寄りの言動を余りしなくなっています。

(大阪の商店街/「人民中国」)

 G7が反中国でまとまった意義

まとまるということは、その瞬間に中国が仮想敵国になったということです。その意味を充分に噛みしめて欲しいのです。軍事的にも対抗する覚悟がなければいけませんし、経済界に呼びかけて、サプライチェーンの部分で中国との鎖を切る努力をしてくれと言う必要があります。そういう中で、経済力を向上させなければいけません。

【各国の国防費】

 2019年国防費  2020年度伸び率  対GDP比
 アメリカ   6540億ドル   5.4%  3.05%
 中国   3363億ドル   6.6%  1.25%
 ロシア   1177億ドル  10.0%  2.75%
 日本   484億ドル   1.2%  0.90%
 韓国   549億ドル   7.4%  2.44%

(『産経』2021.6.1日付より転載)

お花畑の世界にいる訳ではありませんし、隣国の中国が完全に台湾と尖閣を狙いに来ている以上、対抗的に防衛費を増やす必要があります。日本の国防費は中国の1/7しかありません。「思いやり予算」とか馬鹿なことを言っている場合ではありません。台湾と尖閣ラインが前線になっています。特にマスコミや野党は当事者意識を持つべきでしょう。


(「ロイター」)

 教育政策を文科省任せにせず、人材育成に力を入れる必要あり

中国が戦狼(せんろう)外交に転じたのは、経済力と軍事力の裏打ちがあってのことです。もともと、プライドが高く、周辺諸国は野蛮な国家であり、中国に跪(ひざまず)くべき存在の国という中華思想を有している国です。その国とどう対抗していくのか、という問題です。

一昔前であれば、軍事衝突ということですが、核兵器がありますので、場合によっては地球が無くなってしまいます。軍事的な緊張関係を維持しつつ、経済競争で自国の力を上げるようにしなければいけませんが、データを見る限り、真に頼りない状況です。

【各国のGDPの世界に占める割合/2019年統計】

 アメリカ  24.4%
 中国  16.3%
 日本  5.8%
ドイツ  4.4%
インド  3.3%
イギリス  3.2%
フランス  3.1%

2000年、つまり21世紀になった頃を調べてみますと、中国は世界のわずか3.6%でした。そこからわずか20年で急速に経済力、さらには軍事力を伸ばしたのです。その成長の自信が近年の傍若無人ぶりに表れているのです。

この横暴な隣国に対抗するためには、人材をしっかり発掘して、教育政策を立て直して、重心を下げた国づくりを考えないと、中国に呑み込まれてしまいます。日本は、ここしばらくは内と外の共産主義者に苦しめられる日々が続くことになるでしょう。

(「日本経済新聞」)

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