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『古事記』に込められたメッセージについて / 『古事記』編纂の目的は重要な原理を後世に伝えるため

  • 2020年8月20日
  • 2020年8月21日
  • 教育論
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女性

「先日のブログの話ですが、アメリカの教科書が『古事記』のことを結構詳しく紹介していたのには驚きました」

「意外とアメリカの小学生や中学生の方が、日本の国づくりの話を知っているかもしれません」

女性

「そうですよね、だって、日本では全くといっていいほど、『古事記』の内容を授業で行うということはしていませんものね」

「というか、教員自体がもう読んでいないと思います」

女性

「何となく悲しい感じがしますが、どうしてこうなってしまったのですか?」

「大きな原因は、戦争に負けたからです。直接の原因は、アメリカが日本人の精神(大和魂)に驚いて、脅威と感じたからです。その最大のパフォーマンスがGHQの命令による『墨塗り教科書』だったのです」

女性

「もう少し、あっさり負ければ良かったのですね」

「結果論かもしれないですが、かなり無理とも思えるような抵抗をしましたからね。アメリカは合理主義の国です。自分たちの価値観に照らし合わせて、考えが及ばない事例が起きた場合は、それが2度と起きないような策を講じようとします」

女性

「アメリカからすると、特攻隊が一番恐ろしかったのではないでしょうか」

「そのようなことが2度と起きないように、ということでしょう」

女性

「それで、子供たちに墨を塗らせるのですよね。あれは、わざとなのですか?」

「本来は新しく教科書を作るべきでしょうが、そういった時間的余裕がなく行ったともいえますが、一種の「刷り込み」効果を狙ったのだと思います。当時の子供たちに与えた精神的ショックは大きかったと思います」

女性

「180度の価値の転換ですものね。子供たちもそうですが、むしろ、ショックを受けた教員が多かったのではないでしょうか?本論で紹介したいと思います」

「続いて、教職追放令が出ます。その追放令によって、45万の教師のうち11万5千人が辞職、約5200人が教職追放となります」

女性

「ここからが本論です  ↓」

 『古事記』は単なる神話ではなく、多くのメッセージが入った「機密文書」

『古事記』は単なる神話という先入観が、『古事記』の中に込められたメッセージを今まで解読できなかった大きな原因です

例えば、イザナギとイザナミの出会いの場面。この場面は、『古事記』の神話の中でも特に重要なメッセージがいくつか込められています

イザナギとイザナミの2柱の神が「結婚」の際に、私の出っ張り部分とあなたのへこんだ部分を合わせよう、という「声掛け」をします。これを「我が国における最初の性行の記録」と的外れな解説をしている本が数多くあります。

『古事記』は、天武天皇の日本を立て直すにはどうすればいいかという深い問題意識から出発し、見い出した原理を神話の中に組み込んで後世に伝えることを考えた末の国家プロジェクトです。日本という国家がこれから1000年、2000年と存続するためには何を定め、何を考えればいいのか、それが常に念頭にあります。中国、新羅連合軍に大敗を喫した白村江の戦い(663年)の後ということもあったのですが、彼が最も警戒したのは中国(唐)です。ある意味で、現在と似たような状況かもしれません。

『古事記』には、国家組織を安定的に保つための原理や、物質原理について書いています。正式の漢文で書いてしまうと、それこそ全部中国に筒抜けとなり、それに基づいて強力な国家組織を作られてしまったならば、やがて日本は中国に滅ぼされてしまうという危機感を持っていたのです。そのため、日本の古語を漢字で表したりして和漢混淆(こんこう)文で書いたのです。

だから、稗田阿礼は下級役人であったにも関わらず、記憶力や創作力が優れているということで大抜擢されています。古代の身分制の時代においては、異例のことです。そこまでのことをして、人材を確保しようとしたプロジェクトです。「性行の記録」をわざわざ載せるはずがありません。これも中国を意識してのカモフラージュだったのです。

イザナギとイザナミの出会いの場面は、プラスエネルギーとマイナスエネルギーが合わされば、一つのものが生まれるということをメッセージとして伝えているのです。イザナギがプラスでイザナミがマイナスということが分かるのは、「声掛け」の「私の出っ張り部分とあなたのへこんだ部分」というセリフで分かるという仕組みになっています。

実際に、物質はすべて原子からできていますが、その原子は+(プラス)の電気をもつ原子核と-(マイナス)の電気をもつ電子に分類されます。原子は他の原子との関係において、電子のやりとりが行われ、その間に電気が流れます。H2とO、NaとClというように+(プラス)と-(マイナス)が反応します。このことを言っているのです。そして、この世界のものは陽(+)と陰(-)の組み合わせによって成り立っていると言っているのです

 最も重要な役割を果たすのが第三のエネルギー

ただ、実はすべての「モノ」は陽(+)と陰(-)のエネルギーのやり取りだけではなく、もう一つ必要なのです。どういうことか。つまりこの世界が2つの要素だけとするならば、すべてのものが引っ付くか離れるかのどちらかになってしまい、そこですべてが終わってしまいます。つまり、調整役としての第三のエネルギーが必要な所以です。

この宇宙は数式によって成り立っていると言ったのは、ニュートンですが、「3」がひとつのキーナンバーとなります。一見何もしないように見えて、実は極めて重要な働きをする第三のエネルギーがあります。これが陰陽のエネルギーの調整役をします。このエネルギーがないと、空気中のH2とOはすべて結合して水になってしまいます。世の中の男と女は、一緒の空間に入れた途端に全員が結婚することになります。そうならないようにする働きが第三のエネルギーにあります。

実は、そのことを『古事記』は冒頭で言っています。天と地が初めて分かれ、高天(たかま)の原に「天之御中主神 (あめのみなかぬしのかみ)」、「高御産巣日神 (たかみすひのかみ)」、「神産巣日神 (かみむすひのかみ)」という造化三神が現れます。これらの神は独身(ひとりみ)の神、つまり、それぞれの役割をもった神として立ち現れます。ここで、『古事記』はこの宇宙の法則の基本形を示しています。「3」という数字が基本数字で、一つが頭で後の二つが両翼に配置されている形が基本形だと言っています。そして専ら両翼の二つがまず動いて、最後に頭が決断します二つの両翼は、プラスとマイナスのエネルギーを表しています。ただ、ここではそれぞれのエネルギーの働きを言っていません。後のところでイザナギとイザナミの2神を使って説明をしています。

造化三神は現われたかと思うと、すぐに姿を隠してしまいます。ただ、姿を隠したからといって無くなった訳ではなく、人間の感覚では捉えられない次元に移動しただけです。つまり、ここで宇宙は多次元世界であることを語っているのです。そして、別次元からこの現実世界にエネルギーを流している、と言っているのです。

あと、神の名前に意味をもたせています。イザナギとイザナミ、前3文字が同じです。ここで両者はプラス(陽)とマイナス(陰)で違うが、全く違う訳ではない、ということを言っています。そして、両者はある条件のもとで引き付けあうと言っています。「イザナフ」というのは、誘い合うという意味があり、その意味から付けたネーミングなのです

 墨塗り教科書の記録 ―ー 「ね、塗ってね」 先生は泣いた

終戦の年 国民学校5年生だった 2学期 私たちは先生に言われるまま
泥墨とか握り墨という粗悪品を懸命にすった
神話や戦争の話など都合の悪い記述を塗りつぶすのだ

「本や新聞は またいだり踏んだりしてはいけない」
と小さい頃から厳しく言われて育った私は
大事な教科書にどうしても塗ることができないでいた

まだ結婚していなかった若い女の先生が傍らに来て言った
「ね・・・・・・・塗ってね」 先生を見上げた
大粒の涙をボロボロと流されていた

自らの手で教科書に墨を塗ることを強要することは
先生にとって 私たち以上につらかったに違いないと今になって思う
塗りつぶした内容はほとんど忘れてしまったが
恩師のほおを伝わった大粒の涙だけは脳裏に鮮明に焼き付いている

岐阜市  女性

作文は、日本会議地方議員連盟のブログ 『草莽崛起―PRIDE OF JAPAN』より

先人がこの国に対して思い遺したものを大切にしたいと思っています

読んでいただき、ありがとうございました。


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