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よく眠る力を育てる ── 子どもと大人の睡眠再教育 / 子どもの睡眠は「語らい」と「安心」から始まる

「最近はよく眠れていますか?」

女性

「ダメですね。ぐっすり眠った感がありません。私は8時間は絶対に必要な人なんですが、その時間を確保するだけで精一杯です」

「小学生のお子さんを2人抱えていらっしゃるから、仕方がないでしょうね」

女性

「子供たちも、もう少し自立してくれれば楽になるのですが、いつも世話を焼いている感じです。昨日なんかも、宿題を9時頃から始めて、挙句の果てに分からない、教えてですからね」

「何となく光景が目に浮かびます。大変ですね」

女性

「ところで、先生は朝型ですか、夜型ですか」

「私は朝型ですね。今は9時から10時の間に寝て、4時から5時の間に起きています」

女性

「起きる時間に少し幅がありますね。決まっていないのですか?」

「目覚ましで起きる訳ではないので、幅がどうしても出ます。7時近くになって起きるということもたまにあります」

女性

「昔から朝型だったのですか?」

「若い頃は完全に夜型でした。私の若い頃はラジオの深夜放送を聞くのが一つの流行りとしてありましたからね」

女性

「ここからが本論です ↓表紙は「日本睡眠学会」提供です」

 睡眠時間は「自分に合った長さ」を知ることから

6/29(日)の夕方、広島大学霞キャンパスで睡眠学会主催の市民公開講座があります。テーマは「日中の眠気 解決のヒント」です。無料ですので、お悩みの方で時間があり、お近くにお住まいの方は参加をご検討下さい。睡眠学会のホームページから申し込みが可能です。

先進国が加盟する経済開発協力機構(OECD/33か国で構成)という組織があります。その調査によると日本人の平均睡眠時間は7時間42分で最下位でした。ただし必要な睡眠時間には個人差があります。ナポレオンは1日3~4時間、アインシュタインは10時間以上と、自分に合った睡眠時間を取るようにしていました。

まずは、自分にとって適正な睡眠時間を知る必要があります。どうすれば良いのでしょうか?筑波大学の睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授は「3~4日間好きなだけ眠ることだ。毎日同じ時刻に就寝し、自然に目覚めるまで寝る。3~4日目に睡眠時間が安定すれば、それが自分にあった睡眠時間だ」と言います。大切なのは、平均や常識ではなく、自分自身の体に耳を傾けることです。

(「jssr.jp」)

 子どもの睡眠は「語らい」と「安心」から始まる

眠る時には、交感神経と副交感神経が交代します交代を司るのが脳の役割ですが、例えば就寝前のスマホなど、脳にとって刺激を受けた場合は、脳は「今は起きていなければいけないと判断して」、その交代が遅れます。そうすると、寝なければいけない時間なのに眠れないということが起きます。結局、睡眠不足で昼間の肝心な時に眠気に襲われるということになります。仕事の能率も上がりません。

日本には「寝支度」という言葉があります。良い眠りには準備が必要だと、昔から考えられていた証です。その準備を、子供が小さい時は親が一緒になってその準備を整えることが大切です。子供は時間通りになかなか動けないものです。パジャマに着替え、歯磨きをしたので後は「寝なさい」ではなく、「今日楽しかったことは何?」と一言聞いてみる。腹が立ったことは刺激となりますが、楽しい記憶は心をリラックスさせ、睡眠を促します。

子どもが幼ないうちは添い寝をして、少し子供に話しかけてあげます。記憶力がまだ弱いので、思い出させることではなく、「どこに行こうか」とか「明日何をたべたい」、「大きくなったら何になるの」といった問い掛けの方が良いでしょう。ネタが切れたら自分の子供の頃の話とか、日本の歴史や昔話でも何でも良いと思います。こうした親子の語らいが、心地よい眠りの文化を自然に継承していたのです。今、その伝統が途切れたことにより、睡眠障害が社会問題化しているとも言えるでしょう。

(「teniteo」)

 「朝型」「夜型」は年齢で変化する

「朝型」と「夜型」がありますが、柳沢正史氏は「年齢によって変化することを知って欲しい」と言います。個人差はあると前置きをした後、「小学生くらいまでは朝型で、思春期から夜型になり。20歳前後にピークを迎え、その後30~50代にかけて朝型に戻る」とのことです。

私は現在は朝型の生活スタイルですが、それまでは完全な夜型でした。12時くらいに寝るというのが普通でした。徐々に朝型になったのではなく、ある日を境に突然に朝型になりました。その時は寝不足もあって夜の10時くらいに寝たと思います。しばらく味わったことがないような深い眠りをその時に経験しました。それから早寝がやみつきになりました。

夜の10時から夜中の2時はゴールデンタイムと言われていますその4時間を自分の睡眠時間の中に入れることが深い眠りを得るためには重要だそうです。10時に寝るためには8時くらいから寝る準備に入ります。蒸し暑い時は、寝室のエアコンを付け始め、パソコンやスマホはシャットダウンします。部屋の電気の照度を少し落とします。9時半位に寝室に行き、読書をします。睡眠前の読書がなぜ交感神経を刺激しないのか不思議ですが、5分位で十分です。横になって眠れない時は、「ライオンあくび」をします。ライオンのように大きな口を空いて右を向いて20秒、左を向いて20秒ずつ大きなあくびをします。脳に副交感神経に切り替えるように命令をしているのです。良き睡眠を得るために、多少の努力が必要ということです。                             【参考論文】柳沢正史「あなたの睡眠、朝型?夜型?」(『日本経済新聞』2025.6.14日付)

(「三重県松阪市 笑いで心身共に健康になる」)

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