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夫婦別姓の提案には、国家破壊の狙いあり / 日本の伝統でもある家族制度を遺す努力を――夫婦同姓と少子化は関係ない

「今月の中旬に閣議決定される予定の男女共同参画基本計画の内容に夫婦別姓のことが盛り込まれ、夫婦同姓が少子化の一因とまで書かれているそうです」

女性

「だって今までずっと夫婦同姓で日本はやってきたのでしょ」

「一応、民法の規定を紹介しますと、「夫婦は、婚姻に際し夫か妻の姓を名乗る」(民法750条)とあります」

女性

「あのを、民法はいつ作られたのですか?」

「法律の場合は制定と言いますが、明治時代です。制定されて120年以上経っていますが、その間、時代の状況に合わせて何回も改正されています。特に大幅な改正は戦後に行われています」

女性

「大学で「家族法」の講義を受講した時に、男女平等の考え方から民法の改正がなされたと教えられた記憶があります」

「婚姻の「婚」や「嫁」という漢字を見れば分かるように、婚姻によって女性は氏を変え、家に入るべし、みたいな考え方があったのです」

女性

「そういった考え方からの転換があったということですね」

「家(イエ)を守るために嫁ぐという考え方ではなく、夫婦2人で新しい家族を一緒に築くという考え方であるべき、その観点から民法の改正が行われたのです」

女性

「具体的に、どのように変わったのか、1,2具体例をお願いします」

「父母共同親権,相続における妻の地位の向上などが図られました」

女性

「日本の家族法が大きく近代化の方向に転換した瞬間だったのですね」

「ただ、戦後の民法改正はアメリカの占領下においてなされました。その時は目立った動きはなかったのですが、1950年(昭和25年)前後になって,廃止された家の制度をもう一度復活しようという世論が出始めたのです」

女性

「結構、強い反対論があったということですね」

「そうですね、昭和の家族法の改正は、イエ制度を一挙に無くして、180度転換しようというものだったので、当然多くの抵抗を生んだということです」

女性

「ここからが本論です ↓」

 夫婦別姓の提案は家族制度を破壊するもの

2人の会話の中で紹介していた男女共同参画基本計画については、12月4日付の『産経』の記事を参考にしていますが、それによりますと、「推進派の意見を色濃く反映する内容になっている」とのことです。

実は、この選択的夫婦別氏制度ですが、中川淳氏によりますと、1989年(平成元年)に東京弁護士会が「選択的夫婦別氏制採用に関する意見書」を公表したのが一番最初とのことです(「日本家族法の歩んだ道」立命館法学2003 年6号(292号))。気をつけなければいけないのは、善意の提案と悪意の提案があることです。日本は地政学上重要な位置にあるため、周辺諸国から絶えず狙われているという自覚をもつことが大事です。相手の国に対する攻撃のやり方として、イデオロギー攻撃がありますが、その標的として家族制度に向けられているのではないかと思っています。

戦後において夫または妻の氏を称するとしたのですが、どちらの姓を名乗るかは夫婦の協議によるとしました。その協議こそが、単なる男女の間柄だった関係から質的飛躍が図られ、生活を共にし、運命を共にするための覚悟を決める第一歩だったのです。

家族というのは、社会の中の基本的な最小の「組織」です。組織である以上、「看板」は一つだと思います。会社や学校を例に取るまでもなく、名称は一つに統一するのが当たり前です。「看板」にあたるものが姓です。「看板」を掲げた瞬間に、2人の関係が公認されます。ただ、この社会は荒波のようなもの。沈没するかもしれません。どんな苦難があっても頑張って欲しい、周りは祝福を兼ねてその旅立ちに励ましのエールを送るのです。

 

 日本の国としての姿勢が問われている

会社ですら名前を一つにして、登記します。夫婦であれば姓を一致させた上で、婚姻届けをするということだと思います。国はそれを「応援」する意味で税制上の優遇措置を与えていますが、今後は家族制度を守るために、どちらかの姓に決めた上で婚姻届けを出した夫婦に、お祝い金としていくらかを国費から払うことも検討すべきなのかもしれません

選択的夫婦別氏制度を推奨する人たちは、他の国と日本を比較して意見を言います純粋に日本の国のことなので、他国のことは関係ありません。国連が懸念を表明しているならば、黙ってそれに従おうではなく、日本の歴史と今までの流れを説明して納得してもらう努力をすれば良いのです。

推進派は「国際的な視点」と言いますが、世界の多くは狩猟民族です日本は農耕民族の国なので、家族の捉え方が違います。農耕生活は定住生活が基本なので、家族の中心にイエがあり、それを中心に考えます。イエを守るのが女性で男性は外で農作業をする、肉体的にもそれが合理的だということで、その役割分担が定着します。古墳時代には、そういった役割分担がすでに定着していたと言われています。埴輪や土偶に痕跡があります。

狩猟民族は移動生活が基本となります。特に男女の分担を決めなくても家族生活は成り立ちます。個々の能力によっては、本来想定していた男女の役割が逆転することもあったと思います。

そのように日本のイエ制度には、民族の特質が絡んでおり、単純に国際比較してそれに合わせれば良いというものではありません。理解されていないようであれば、理解してもらうよう努力すれば良いだけの話です。民族には自決権がありますので、何も国際機関の意向に従わなければいけないという訳ではありません。中には、国際司法裁判所の判決すら単なる紙切れと言って無視する国もあります。風俗、風習、習慣に関することは、日本独自の道を歩んでも構わないと思います。

 

 夫婦同姓が少子化の一因というのは噴飯ものの主張

夫婦別姓を導入したからといって、急に結婚し始めて、子供が増えることはありません。そんなことは、少し考えれば分かることです。ということは、同姓とか別姓ということと、子供が増える増えないとは関係がないということです。

そして、夫婦別姓になったからといって、夫婦間の平等が実現して、理想の夫婦となる訳ではありません。新たに制度を創設したからといって、人格が変わる訳ではないからです

夫婦別姓を導入して一番最初に戸惑いを覚えるのは、2人の実家だと思いますどの程度関わって良いのか分からなくなるからです日本には、「内孫」「外孫」という言い方があります。姓が変わらないので、「内孫」なのか「外孫」なのかが分からなくなります。外孫であれば、関わりすぎるのは良くないし、内孫であればいろいろなお祝い事に関わる必要があります。費用を出す必要もありますその判断が出来なくなります

子供が生まれれば、姓をどうするかという問題がでます兄弟で違う姓となる可能性もあります。親の介護や養育の問題、さらには墓の問題など、別姓を導入することによって面倒なことが次々と起こりそうです。私が親ならば、別姓にそれほどこだわるならば、婚姻届けをしないで事実婚のまま気ままに暮らしたらどうかと言います。関わろうとすると、気疲れをしそうだからです。

導入を狙っている勢力は、このように家族、親族がバラバラになることを狙っているのです

日本は西洋と違い、家族制度の延長として国づくりを考えてきた国です。それは言葉にもその名残が残っています。イエのことを宅と言います。宅は「やけ」と読むこともあります。これに大をつけて「大宅」、それが公の語源と言われています。

国を根底で支えているのが家族制度なのです。共産党に考えが近い人たちは、家族制度を狙うことにより、国の基盤を弱体化させることができると考えているのです単純に、男女平等からの提案ではありません。注意して下さい。

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