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米日台の共同歩調が日本のとるべき道 / 日中平和友好条約の破棄も視野にいれるべき時

  • 2020年10月1日
  • 2020年10月2日
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女性

「アメリカの国連大使が台湾の国連復帰を支持するというコメントを発表しましたね」

「賛成ですが、台湾加盟は国連常任理事国の中国が必ず拒否権を発動するので、それを踏まえた対応を考える必要があります」

女性

「ロシアも拒否権を発動するでしょ」

「多分、そうでしょうね。だから正攻法では無理ということです」

女性

「正攻法以外のよい方法があるのですか?」

「正面突破が無理ならば、ゲリラ的に相手の嫌がることをやり続けるということでしょう。台湾は中国の一部というのが彼らの見解なので、そうではないよということをメッセージとしても行動としても中国に示せばよいのです」

女性

「例えば、どういうことですか?」

「WHO(世界保健機関)などへのオブザーバー参加の申請をする、それと並行して安保理に加盟申請を出す、台湾に米軍が駐留するようにします」

女性

「武器を台湾に売却しただけでも大変な騒ぎなのに、米軍が駐留したら大変なことになりますよ」

「駐留交渉を台湾と始めるのです。それだけでも大変なプレッシャーになると思います」

女性

「当然、やめろと恫喝が入りますよね」

「その場合は、中国の南シナ海からの退却を条件にすれば良いと思います」

女性

「退却をするならば、駐留はしないと交換条件に持ち込むのですね」

「その通りです。それは、やろうと思えば今ならできます。これと同じことを10年後にできるかと言うと、出来ない可能性が高いですね」

女性

「どうして、出来ないのですか?」

「中国がバージョンアップして、軍事的にも経済的にも世界一に君臨するという予測があるからです」

女性

「そうなると逆に簡単にねじ伏せられてしまうことも考えられますので、今が勝負の時だということですね」

「そうですね。今がチャンスですし、先日亡くなられた李登輝氏はそのことを身をもって教えようとしているのかもしれません」

女性

「中国が最も嫌った人物ですからね。ここからが本論です ↓」

 中国は今後ますます強くなることが予想される

戦狼(せんろう)外交という言葉が生まれてしまいましたが、中国外交のことです。もともと強気の外交だったところにもってきて、経済力と軍事力の裏打ちがなされたので、アメリカでさえ何とか太刀打ちできるような状況です。

ただ、このローンフルフのような強気の外交は、しばらくは続くことが予想されます。というのは、北朝鮮のように張り子のトラが吠えているのではなく、本物の狼が吠えているからです。そして、その頭脳も明晰であることがデータによって明らかです。

「科学技術指標2020」という世界各国の科学技術活動の実態を調べたものが8月7日に公表されたのですが、2016~18年に発表した自然科学分野の論文数の年平均で中国がアメリカを追い抜き初めて世界一になったことが明らかになったのです。

しかも、その追い抜き方が半端ではありません。フルスピードで追い抜いています。科学論文数の多さは、その国の研究開発の活発さが分かりますし、将来科学技術の面で多くの成果が上げられることが予測できます。

 (2017年 論文数)

1位  中国     30万5927本

2位  アメリカ   28万1487本

3位  ドイツ     6万7041本

4位  日本      6万4827本

 

 今から20年前には、日本の約1/3位で足元にも及ばない程度でしたが、今や逆に日本が中国の足元に及ばない程になってしまいました今から15年前に日本を追い抜き、今や日本の5倍弱です。21世紀に入ってからの伸びが物凄いものであることを知って欲しいと思います。

経済力、軍事力、そして科学技術力に裏打ちされた外交力をもった相手に対して、どのように対処していくのか、長期的な外交戦略をもたなければ捻り潰されることになります

 

 米日台の共同歩調こそ、日本がとるべき道

アメリカは東シナ海、南シナ海の防衛ラインと、日本という太平洋ラインを考えています。日米安保条約ですら破られつつあるほど強力な中国の軍事力ですそれを支え、台湾そのものを防衛するためにも、アメリカは台湾駐留を考え始めていると思います。

日本もその動きに呼応しなければ、尖閣ラインを突破されることになります。戦後日本外交の特徴は、詰めなければいけないことを詰めずに曖昧にし、相手に言われれば腰を引いて言い分を呑んでしまうという弱気外交でした。

スポーツの試合と同じです。技術があっても気持ちがなければ勝てません。相手に阿(おもね)って、国益を損ね、相手国から見下され、挙句の果てに変な記念館を建てられたり、おかしな銅像を建てられることになります。「嘘も100回つけば本当になる」。その言葉通り、間違った史実が世界に拡散しようとしています

政治家は、一人ひとりが国を背負っていることを強く自覚して欲しいと思います。

今のような状況にあっても、自民党の二階幹事長は「日米軸に『中国とも』」(『産経』2020.10.1日付)という寝ぼけたようなことを言っています。日本の置かれた客観的状況が理解できていない人を幹事長に置かざるを得ないところに、現政権の弱さがあります。

 

 台湾との絆を深めるために現実的な対応をとる必要あり

安倍首相の時に台湾の窓口機関を拡充して単なる「交流協会」を「日本台湾交流協会」に改組しました。ただ、ここで終わってしまっています。アメリカは「台湾関係法」を制定して、台湾との関係を深める努力をしています。

日本が台湾と国交を結べないのは、中国との条約が足かせになっているからです。ただ、条約があるから、それを根拠に主権国家の行動が縛られるというのは本来おかしな話です。それでは、相手国に隷属しているのに等しいことになります。自由な行動が制限されているのならば、その元となっている条約改正の交渉をするべきでしょうし、それを盾にとるならば、条約破棄をすることを相手側に伝えるということもありだと思います。

日中平和友好条約は1978年に結ばれました。ただ、これはアメリカの後追いで結んだ条約です。冷戦のさ中、アメリカはソ連との冷戦を有利に進めるために中国を自分の陣営に引き入れることを考えたのです。ニクソンが急遽北京に飛び、毛沢東と握手をしたのです。それを見た日本が遅れてはならじと、同じように北京に飛んで結んだ条約です。

二階氏は「先人の努力」と言って持ち上げていますが、それほど深い考えがあった訳ではありません。実際に、その時に尖閣の帰属について詰めずに曖昧にしたため、これが現在にまで尾を引いている始末です。

読んでいただき、ありがとうございました。

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