「前回、就職関連で入社式のことを話題にしました。それで思い出したのですが、「FIRE」という言葉を知っていますか?」
「fireは火ですよね。それ以外に、意味があるのですか?」
「投資でお金を稼いだので働かなくてもよくなり、早期リタイアすることです」
「まあ、うらやましい。私には無縁な生活ですが、その「FIRE」を目指しましょうということですか?」
「いえ、そうではなく、「FIRE」になったものの、物足りなくて、また働き始めた男性の話を紹介しようと思ったからです」
「その方は、どのようにして「FIRE」になったのですか?」
「ここからの話は『日経』の記事(4/1日付)からのものですが、20代で事業に成功して、会社の株を売却してリタイアしたそうです」
「えっ、20代でリタイアしちゃったんですか? それは少し早過ぎませんか?」
「いろんな人生がありますからね。それが彼の夢だったのでしょ」
「ところが、その夢から覚めるという話なんでしょ」
「そう、よく分かりますね。10数年自由な生活を満喫したようですが、もの足りなくなってしまって、美容室を40歳で起業をしたそうです。それから10年、今では人気のブランド店に成長させたそうです」
「もともと経営センスがあった人なんでしょうね。誰にでも真似できることではありませんよね」
「真似ということとではなく、人生の捉え方を学んで欲しいと思っています」
「何か難しい話になりそうですね。ここからが本論です ↓ 表紙写真は「イオン・アリアンツ生命」提供です」
FIREとは何か
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の英語の頭文字で、直訳的には経済的自立(Financial Independence)を確立し、早期退職(Retire Early)をするという意味です。『日経』の記事によると、カカクコムをかつて創業して2001年に事業を売却して25億円の利益を得て引退してFIREとなったそうです。その時のM氏の年齢は28歳。
旅行にダイビング、高級外車に乗り、結婚もしたそうです。家事や子育ても楽しみ、申し分のない生活が続いたのですが、ふとそんな生活に違和感を覚えたそうです。「自由を手に入れても、何をしたいのか、深く考えていなかった」そうです。ある意味、貴重な経験談だと思います。
子供たちに、将来の夢を言ってごらんと言うと、たまに大金持ちになることと言う子がいます。金持ちになる目的がないでしょと言うと、大金持ちになって旅行をいっぱいすることと言ったりします。実は人間は、そういった受け身的な人生に満足できないように作られている動物なのです。
(「株式会社FPブランディング」)
愛子様、日赤に就職―― 「社会に貢献できる活動に魅力」
愛子さまが日本赤十字社を就職先として選ばれました。公務があるので、別に敢えて就職する必要はなかったのですが、「社会に貢献できる活動に魅力」を感じて赤十字社の常勤嘱託職員として働かれるとのこと。
中学・高校時代の友人で、実際に震災後の復旧活動のボランティア活動に参加した方がいたそうです。その方から活動の様子を聞く中で興味を持ったという下地があったことに加え、皇室の方々が国民に寄り添って御公務に取り組んでいる姿を近くで見るうちに、大学卒業後は福祉関係の仕事に就きたいと思うようになったとのことです。
下世話な話をすると、給与をもらっても皇族なので自由には使えません。そして、給与がなくても皇室予算から必要なものを手に入れることができます。ただ、そういうことを求めているのではなく、社会との繋がり、皇室の一員として国民と接していたいという思いが強くおありなのだと思います。
(「日テレNEWS NNN-日本テレビ」)
アイデンティティの確立の順番において性差あり
アイデンティティというのは、一言で言えば、自他ともに認める自分の特徴です。自分という存在の原点とでも言うのでしょうか。人間は個性があり、一人ひとり違うと口では言います。ということは一人ひとりで求める人生の価値観が違うし、当然生き方も一人ひとり違うはずです。ところが、その実際の指導が現代の教育では、殆ど行われていません。
ただ、行われなくても、人間は自分自身の探究をし始める動物です。これはある意味、不思議なのですが、人間は自分とは何かを常に考えようとする動物なのです。
人間はと書きましたが、実は男性と女性ではその順番が違います。近年はジェンダーフリーの考え方が出ていますが、発達論からすると男女の性差は明確にあるのです――「男性はアイデンティティを達成した後に他者との親密性を得るが、女性は逆である。つまり女性は人との親密な関係を基盤にしないと自分を確立できない」(無藤清子「青年期とアイデンティティ」)。M氏は自分の生きる方向を定め、それが達成した後に社会との関りを求めようとしました。愛子様は親しき友人やご両親との人間関係の中で自分の進むべき方向を決められたのです。
(「地理おた部~高校地理お助け部~ライブ」)
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