
「ふと、思ったのですが、山梨県で発生した山火事はどうなったのですか?」

「1月24日に鎮火したとのニュースが入ってきました」

「火事が出てから雨がまったく降ってなかったですよね。心配していました。」

「9日に発生して2週間燃え続けたことになります。焼失面積が396haだそうです」

「1haというのは、どの位ですか?」

「1haが縦横100m四方の面積です。5haで東京ドーム1個分です」

「ということは、東京ドーム80個分を燃やしてしまったということですね」

「幸いなことに人家には被害が及ばなかったようですが、森林は植物、動物、微生物などの命の宝庫です。ドイツには「森の下にもう一つの森がある」という諺があります」

「それだけ多くの生き物の命があるということですか?」

「森というと、高木に目が行きますが、低木や下草、さらには苔類によって支えられているということです」

「人間社会と同じですね。ここからが本論です ↓ 表紙は「You Tube」よりの提供です」
『生きもの異変』が示すもの
15年前の2010年12月に出版された『生きもの異変』(産経新聞社)という本が、現在もなお、売れ続けているそうです。ネットで検索しても、古本として出回っているものは1冊もありませんでした。図書館で問合せたところ、現在2人待ちと言われました。自然環境に関心を持っておられる方が多いということでしょう。この本が着目されるのは、その“視点”にあります。漠然と環境問題を論じるのではなく、昆虫や鳥、果物といった異変の数々を具体的なデータを使ってその異変について報じているところです。
人間の文明生活が自然界に大きな負荷を与えていることは確かです。しかし、現在の環境論は、CO2に過度に焦点が当たり過ぎているように思えます。温暖化の原因がCO₂であると完全に確定したわけではないからです。現代の気候が、小氷河期からの回復途上の温暖化という指摘もあります。
地球の気候は寒冷期と温暖期を交互に繰り返しています。縄文時代の温暖期は有名な話で、「超温暖期」と言っている人もいます。「縄文海進」といって、海面が高く温暖な時代でした。縄文の終わりから弥生時代、さらには古墳時代までが寒冷期、その後の温暖期を経て14世紀から19世紀が小氷期です。このような循環を考えると、現在は温暖化に向かう一過程と捉えることもできます。であるならば、温暖化を防ぐということでCO2の排出削減のための予算は無駄ということになります。アメリカ(トランプ政権)がパリ協定から離脱したのは、およそこのような理由からです。

(「さいたま市」)
CO₂偏重の環境論を問い直す――水と森が担う本当の地球システム
現在の地球の平均気温が約15℃です。仮に大気がないとすると、氷点下18℃になるそうです。地球の近くの金星や火星が氷点下なのは、大気が殆ど存在しないためです。大気があるため地球は温暖を保つことができているのですが、計算をすると、33度の温室効果を大気がもたらしていることになります。そして、この大気中のCO2やメタンの占める割合は3度程度です。残りの30度分は水蒸気(H2O)の働きによるものです。CO2が話題になっていますが、むしろH2Oに関心を向けるべきだと思っています。
H2Oは常温で気体、液体、固体と変化し、しかも固体になると浮いてしまうという“不思議”な物質です。このような物質はH2O以外はありません。我々の身近にありすぎるために、その不思議さと重要性があまり認識されていませんが、そのH2Oを清浄化する働きを持っているのが森です。木々はCO2を吸収してO2を排出してくれます。森は雨水を栄養素を含んだ清流にして川に放出し、それが川や海の命を育みます。木や水、そして森について系統的・体系的に教えられていないため、“忘れられた存在”になりがちですが、再認識する時代です。
日本の森林面積は国土の2/3にも及ぶ世界有数の「森林大国」です。森と湖の国と言われるスウェーデン、フィンランド並なのです。もちろんG7の中では、群を抜いています。アマゾンを有するブラジルでさえ、58%です。今は選挙期間となり、各党が盛んに政策を主張していますが、自然環境、治山・治水といったことに言及している政党は聞いている限りありません。森と水の価値を再認識し、体系的に捉え直す時代に来ているのではないでしょうか。

(「おしはく」)
熊はなぜ里に下りてきたのか――森の沈黙が語る生態系の崩れ
山火事のニュースもそうですが、熊のニュースもなくなりました。それぞれ気にしている人がいるので、少しでも良いので続編を放送すべきだとは思っています。「人の噂も75日」というのは、古くからある日本の諺ですが、熱しやすく冷めやすい日本人の気性を言い表しています。NHKの朝ドラ「ばけばけ」の今日(2/5日)の放送はそんな内容だったと思います。私が気にしているのは「熊」のことです。人間界に出没するから駆除するという単純な対処方法で終わっていますが、森林の中に何らかの異変があったはずです。本来は、そこに問題意識を持って探究する必要があるのです。
森は様々な木々や植物によって成り立っていますが、実は植物の種子の散布や受粉を担っているのが昆虫や動物なのです。特に、動物が行動したりする過程で身体に付着する植物の花粉や種子は遠距離を運んでくれることもあり、植物にとってはなくてはならない存在なのです。特に温暖化が進む現在は、気温が適するところに根を張る必要が出てきます。動物たちがそのように適するところに連れていってくれるため、木々が再生できるのです。
人類は森林の伐採を防ぐ努力をこの間、続けてきました。ただ、最新の研究によると、それだけでは森は守れないことが分かってきました。森は微生物や昆虫、さらには動物たちによって支えられていることが分かってきたのです。一つの“循環社会”と捉える必要があるのです。動物や昆虫を保護する視点も自然や森を守っていく上で必要なのです。「ばけばけ」の中で秋の虫を八雲とトキが一緒に聞く場面がありました。あれを見て、そういえば最近虫の声を聞いていないなと思いました。小さな虫たちの声に耳を傾けて、自然を思いやる気持ちを高めたいものです。

(「HugKum」)
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