「韓国との関係が上手く行き始めたかなと思ったのですが、やはり厳しいのかなと思ってしまいました」
「佐渡島の金山の追悼式に、韓国関係者が出席しなかった件ですか?」
「そうです。しかも直前キャンセルでしょ」
「韓国側は佐渡市の別の会場で追悼行事を行ったようですね(下の写真)」
「一緒にやりたくないということですね。韓国の尹(ユン)大統領とは信頼関係が構築されたと思っていたのですが、あれはあくまで岸田首相との個人的信頼関係ということでしょうか」
「石破首相になったから無くなったということではないと思います」
「尹大統領の支持率が下がっています。そういうことも関係があるのでしょうか?」
「それは多少あるかもしれません。ただ、一番の問題は、韓国との間で真の和解ができていないことです。親日色がある今の尹大統領の時こそ、真の和解に向けて動いたらどうかと思っています」
「日韓基本条約(1965)を結んで、講和は出来ていますが、それ以上に何か必要ということですか?」
「かつてはそれで充分かなと思っていたところがあります。前にオバマ大統領が広島の原爆ドームで被爆者団体のトップと涙の抱擁をしたことがあります。それに類したことを日本は考えても良いのではないかと思っています」
「そういう意見に対して、日本では保守層から反発が来るでしょうね」
「私もそう思います。ただ、21世紀は韓国と手を携えていくことを考えないといけません。やがては韓国によって半島は統一されていくでしょう。それを見越して動くということです」
「半島全体が反日になったら大変ということですか?」
「中国、ロシアという国に対抗するためにも、どうしても今のうちから信頼関係を築いていく必要があると思っています」
「ここからが本論です ↓ 表紙写真は「NHKニュース」提供です」
「反日病」の原因を探り出すことが大事
『産経』の今日(11/26)の社説は追悼式に関するものでした。「韓国の反日病はうんざりする」―—これが書き出しの言葉でした。多分、保守層の人たちを代弁するようなセリフになっていると思います。「うんざり」という感想を持つのは自由です。ただ、それだけで終わらないで「反日病」が一体どこから来ているのか、原因を探り出すのが大事です。
日韓基本条約が締結され、国際法的には講和が済んでいます。しかしその後、慰安婦問題や徴用工の問題が起きました。軍艦島の世界遺産登録(2015)の際にも、韓国から横やりが入っています。そして、今回の佐渡島の金山の問題。これは一体何なのかということです。
根本的な原因を探り出して対処をしなければ、今後も何かの折に降って湧いたように様々な問題が出てきます。今回の件について、生稲政務次官の過去の靖国参拝を問題視したのが原因のようなことが報道されています。それはあくまでも一つの口実であって、もっと違うところに原因が潜んでいるのです。
(「UX新潟テレビ21」)
「洪範14条」(1894)を定め近代化の道を歩み始める
手元に韓国の中学校の歴史教科書があります。韓国の子供たちが、どのような歴史を習っているのか、それを紐解くことによって、「反日病」の原因を探りたいと思います。
日本に関する記述は、明治維新期を境にして特に多くなります。明治政府が欧化政策を採り入れて富国強兵の旗の下、拡張政策を取ったからです。積極的に朝鮮に接近し、最初に江華島事件を引き起こします。韓国では、韓国沿岸近くまで来て、いきなり砲撃をした日本の船の名前を取って「雲揚号事件」と呼んでいます。日本は通商条約の締結を強要し、結局「江華島条約」を締結することになります。この条約は「わが国最初の近代的条約であったが、治外法権の認定など朝鮮に不利な不平等条約であった」(『韓国の歴史』明石書店)のです。
日本との条約締結をきっかけにして朝鮮政府は開化政策を進め、日本の教育、軍事、財政制度の視察団を派遣しています。隣国としての長年の交流もあり、この頃までは好意的です。そして、日清戦争が起きる1894年には「洪範14条」と言って、近代化のための内規を制定しています(甲午改革)。その一番最初に「清に依存せず、自主独立の基礎を確立する」というのがあり、近代国家として歩む覚悟を示していたのです。日清戦争によって清の半島での影響力が無くなりました。一つのチャンスと捉えていたようです。
(「日本史事典.com」)
日露戦争以降に日本から「日帝」になる
日露戦争は朝鮮半島の覇権争いでした。「露日戦争で勝利した日本は、わが国への侵略を本格的におし進めた。こうしてわが国の外交権を奪い、統監府を置くことを主な内容とする乙巳(ウルサ)条約が強要された」(『韓国の歴史』)のです。乙巳条約というのは、日本で言う、第2次日韓協約のことです。これから内政全般にわたる干渉が始まり、そのことに対して国民の抵抗運動が広がっていきます。
抵抗運動を恐れた日本は韓国の軍隊を解散させてしまいます。そしてさらに高宗皇帝を強制的に退位させ、司法権、さらには警察権まで統監府が握ります。その仕上げが日韓併合(1910)ということです。そして実はこのタイミングで独島(竹島)が強奪されたとしています。
日本では李承晩ラインによって韓国に編入されたという理解ですが、彼らに言わせれば先祖伝来の島ということです。「独島は鬱陵島(ウルルンド)に付属する島で、早くからわが国の領土として連綿として伝えられてきた。朝鮮初期に流民を防ぐため、鬱陵島に住む人々を本土に移住させ、……わが国の漁民たちが漁をする拠点として引きつづき活用してきた」。
竹島の問題を解決する中で、韓国民の中に降り注いだ日本に対する不信感を取り払い、真の和解に向けて協議を開始する時期ではないかと思います。政治はタイミングです。親日的な政権の今がチャンスだと思っています。
(「Wikipedia」)
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