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快進撃を続ける「エヌビディア」の正体 ―— 「GAFAM」から「MATANA」へ / 日本に研究開発拠点

「エヌビディアという企業名を知っていますか?」

女性

「いえ、初めて聞く名前です」

「マイクロソフト、アップルは知っていますよね」

女性

「それは誰でも知っていると思います」

「今や、マイクロソフト、アップルに次いで世界第3位の企業に躍り出たのがエヌビディアなんです」

女性

「そうなんですね。どうりで、近頃よく聞く名前だと思いました」

「(カクッ) 初めて聞いた、とさっき言ってませんでしたか……」

女性

「ところでそのエヌビディアですが、何をしている企業なんですか?」

「半導体の設計専門企業です。半導体というのは、電気・電子製品の司令部に組み込みますので、その性能が製品全体の性能に直結します」

女性

「設計専門ということは、半導体メーカーと提携しているということですか?」

「提携して実際に製造をしているのが台湾のTSMCです。TSMCを官民あげて熊本県に誘致したのは知っていますよね」

女性

「そういう関係なのですね。ところで、株価の時価総額が10年で300倍だそうです。急成長した理由は何ですか?」

「背景にあるのが生成AIブームです。その生成AIに不可欠な半導体であるGPUの世界シェア90%を誇るのがエヌビディアなんです」

女性

「あっという間に半導体覇者になった急成長の秘密はそこにあるのですね」

「エヌビディアの決算がつい先日あったのですが、世界が注目していたと思います。日経も「エヌビディア売上高2.2倍」(2024.8.29日付)と夕刊紙ですが、1面トップで報じていました」

女性

「ここからが本論です ↓ 表紙写真は「ダイヤモンド・オンライン」提供です」

 「GAFAM」から「MATANA」へ

エヌビディアの創業者は台湾生まれの台湾系米国人のジェンスン・フアン氏です。9歳で渡米し、米オレゴン州立大学卒業後は半導体メーカーに勤務の後、スタンフォード大学で修士号を取得した後に1993年にエヌビディアを創業しています。

2020年に当時の半導体トップ企業だったインテルを抜き去ります23年の1年間だけでも時価総額が3倍に膨れ上がり、現在の時価総額は約2兆3200億ドルです。1ドルを現在のレートの146円で計算すると、約338.7兆円となります。日本の国家予算の約3年分です。先月の28日に2024年5~7月期の決算を発表していますが、前年同期と比べて売上高約2.2倍、純利益2.7倍と勢いが止まっていません。

これまで世界経済を牽引する巨大企業をまとめて「GAFAM」と呼ばれていました。先端企業群においても激しい競争を繰り広げ、現在では「MATANA」(マイクロソフト、アマゾン、テスラ、アルファベット、エヌビディア、アップル)と言われるようになっています。

(「やまねこ0369ブログ」)

 エヌビディアの対抗馬がAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)

エヌビディアの対抗馬と目されているのがAMDです。同社は1969年に創業し、06年にカナダのATIテクノロジーを買収してGPUに参入して、ゲーム向けの事業を展開してきました。AMDのCEOがリサ・スー氏です。彼女も台湾系米国人です。3歳の時に渡米し、マサチューセッツ工科大で博士号を取り、IBMをはじめいくつかの企業に勤務した後に2014年からAMDのCEOになりました。

かつて2020年に藤井聡太8冠がスポーツ報知のインタビューで最も会いたい人ということで名前を挙げたのがリサ・スー氏だったのです。AMDのAI将棋ソフトの利用によって棋力の強化を図ってきたとのこと。そんなことから名前が挙がり、その3年後に2人の対談が東京で実現したそうです(下の写真/内容は非公開)。

GPUのシエアの方は、エヌビディアが96%に対して3%ということで、数字的には足元にも及んでいません。今年の6月にマイクロソフトとメタがAMDのGPUの採用に踏み切ったそうです。牙城をどの程度崩せるか、注目したいところです。

(「日刊スポーツ」)

 日の丸半導体復活の足掛かりとなるか

エヌビディアは設計企業(ファブレス企業)なので、製造施設を持っていません。製造部門を担うのが台湾のTSMCであることを2人の会話の中で言っていますが、台湾は中国が「一つの中国」の合言葉の元、攻撃してくる可能性もあります。そんなことから熊本県に工場を誘致したのです。

フアン氏は昨年の12月に来日して岸田首相と面会し、その際に日本国内に研究開発拠点を設けることを約束しました。4月に岸田首相が国賓として訪米し、AIの日米共同研究プロジェクト設立にエヌビディアとアマゾンが出資する意向であることを明らかにしています。

かつては「日の丸半導体」と言われ、世界のシェアの約半分を握り、ナンバーワンの位置に付けていた時期もあったのですが、今は面影がありません。共同研究をきっかけにして復活の狼煙(のろし)を上げて欲しいと思っています。                                       参考記事:「エヌビディア、性能30倍に」(『日経』2024.7.22日付)

エヌビディア・『半導体覇者』の戦略追う」(『THEMIS』2024.6月号)

「産経新聞:産経ニュース」)

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