「日本は少子化で苦しんでいますが、世界の人口は増え続けています」
「現在、どの位ですか?」
「2022年11月、世界の総人口が80億人を突破したことを国連の「World Population Prospect 2022(世界人口推計2022年版)」が明らかにしました」
「ここから、さらに増えるのでしょうか?」
「実は、100億人を突破するという予想もあれば、少し減るだろうという予想、2通りに分かれています」
「ただ、世界人口の適正人数というのは、あるのですか? 感覚的には、限界に来ているような気がしますけど……」
「人間は他の動植物の命を頂いて生きていることは確かです。人間も地上の様々な生き物の中の一つのメンバーですから、人間だけが数的に突出すると様々な弊害が出てくると思います」
「人口を規制するルールみたいなものはないのですか?」
「そもそも人口増加は産業の発展や医療技術の向上と関係がありますので、増え始めたのは、ここ200年位ですね」
「その間に、世界的な戦争が2回ありましたけど……」
「2つの大戦で何百万人という人が死にましたが、全体の人口増加には殆んど影響を与えていません」
「ロシアのウクライナへの侵攻や先日のトルコ地震で多くの犠牲者が発生していますよね。そういったことも、殆ど関係ないということですか?」
「トルコ地震の犠牲者は5万人ですか。ウクライナ侵攻でも両国でその位は亡くなっていると思います。大変な数だと思いますけど、大勢に影響はないのです」
「人間は必ず死にますからね。想定内の数ということですね。ここからが本論です ↓ なお、表紙写真は「SDGsメディア」提供です」
戦争と子殺しは、人類の歴史とともにある
人類にあって他の動物にないもの。それは戦争と子殺しです。なぜ、人間は戦争と子殺しをやめないのか。実際に、現在もウクライナに対してロシアが戦争を仕掛けています。何の得にもならないと思うのですが、屁理屈を付けて続行する姿勢を見せています。そして、子殺しですが、生まれてからの子殺しはなくなりましたが、生まれる前の子殺し、つまり堕胎は多くあります。日本でも年間15、6万件くらい行われていると思います。
戦争と子殺し。人口の調整のため、もしかしたら人間の中にプログラムチップのようなものが埋め込まれているのかもしれません。そして、後は自然からの災害によって物理的に人口を減らすという作用が見えない力によって引き起こされているのかもしれません。
(「映画/日活」)
戦争と子殺しが「神」の名で行われてきた
人類にあって他の動物にないものがもう1つありました。それは、宗教です。一神教、多神教に関係なく、宗教的儀礼として子殺しを行ってきたのです。日本も例外ではありません。
もともとは食料の関係で始まったのだと思います。食料不足が深刻化する前に「口減らし」として殺すというのが始まりでしょう。そしてそのうち、宗教的儀礼として制度化していったのです。例えば、雷があった日に生まれた子供は生贄として殺すとか、親が病気になって治りそうにない病気の場合は子どもを殺す、あるいは戦争が始まった時に、勝利を祈って神に捧げるために殺すなどと様々な理屈を付けて殺したのだと思います。
非人道的であり、人類の負の歴史ということですが、「けっして動物以下のおこないではなく、人間が動物をこえたものであり、計画と打算によって生きる存在であることから生じた、人間的なあらわれでもあったのである」(梅根悟『世界教育史』新評論、1988年/21ページ)。
(「ささみかん(@sasamikandesu)さんのイラスト・まんが作品まとめ」)
人口増加国と減少国が併存する世界
今までは世界はどの国や地域も人口は増えました。そういう意味では、同じ方向に足並みを揃えていたのです。ところが、21世紀は人口増加国と減少国が併存するかたちとなります。1974年に世界人口会議、1984年、94年と国際人口会議を国連主導で開いてきました。一応、人口抑制ということで意見の一致がなされていますが、本音の部分では分かりません。
世界の人口問題についての「本番」はこれからでしょう。何がきっかけになるか予想が出来ませんが、必ずどこかで開催すると思います。その時は今まで以上に強制力を持たせるものにしないと意味がないでしょう。どこが、どういう観点から、どのように、それを説得的に提言するのかという難しい問題が待っていると思います。
どこが、多分、国連でしょう。ただ、国連がかつてのような調整力をもっていません。人口増を武器にして経済発展を図りたいという国と環境保全、生態系を守る中で食料資源を確実にしたいと考える国に分かれる可能性があります。
世界で人口の多い国(ベスト5)
1、中国(14億2600万) 2、インド(14億1200万) 3、アメリカ(3億3700万)
4、インドネシア(2億7500万) 5、パキスタン(2億2000万)
中国とインドは今年中にも逆転するだろうと言われています。ここにアメリカが絡みます。米中対立は、もしかしたらこの分野においてもあるかもしれません。
(「UNFPA Tokyo」)
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