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中村哲氏射殺事件の報に接して思うこと――国内の危機に目をむける転機に

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(AbemaTV)

11月4日、日本人医師の中村哲氏がアフガニスタンの東部ジャララバードで、現地の反政府勢力のメンバーに狙われ射殺された
計画的な犯行であった。

中村哲氏は福岡のNGO組織「ペシャワール会」の現地代表として、35年間の長きに亘ってパキスタンやアフガニスタンのへき地を中心にした医療活動、水源確保事業に携わってこられた。

テレビで放映されていたが、彼が関わった用水路の建設事業により、アフガニスタンの涸れ果てた大地が緑の作物によって覆いつくされるほどに蘇った。

無題
(東京新聞)

『週刊文集』(12月19日号)にジャーナリストの常岡浩介氏のコメントが載っている。

それによると、国際NGOといえば、堅牢な建物に高級車、庶民とかけ離れた生活をするのだが、中村哲氏の事務所兼自宅は質素な一軒家、スタッフは年をとったアフガニスタン人が1人いるだけだったとのこと。

欧米のNGOは格好のいい機材を持ち込んで、情勢が悪くなるとすぐいなくなってしまうという話も紹介されているが、何があっても関係なく現地に留まっていたのだろう。

中国には「渇水不忘掘井人」(水を飲むとき、井戸を掘った人を忘れてはいけない)という故事成句がある

井戸を掘るどころか、大地と人の命を助けた恩人を、あろうことか撃ち殺す。それを非難する言葉さえ見つからない程、あってはならない行為である。

犯人は反政府勢力側の人間とのこと。
階級史観に立つ人間は、人間を敵、味方で色分けし、権力側の人間は敵とする短絡的思考が特徴である。

中村氏の治水事業や医療活動は、彼らからすれば政府権力側を為にする事業であり、それを行っている日本人の中村は我々の敵という理屈なのであろう。

治水事業や医療活動は政治色のない行為なのに、それを色眼鏡で見て誤った判断をしたということであろう。短絡的と言った所以である。

NGO組織「ペシャワール会」は、前年もスタッフの一人が殺されている。
今回のことがあったが、中村氏の遺志を受け継いでアフガニスタンへの援助を継続するつもりとか。

気持ちは分からなくもないが、命がいくらあっても足りないし、大陸の狩猟民族たちは何か下心があって日本から来ていると思っているのではないだろうか。

日本人は農耕民族なので、余り土地を欲しがるということはしない。
本当に善意でと思っていても、彼らには心底信じてもらえていないのではないかと最近思うようになった。

中村哲氏は日本に帰国するたびに「子供の目が死んでいる」と言っておられたそうだ。
いかがであろうか。
祖国日本に目を向けてもらえないだろうか。
子供は社会の鏡と言う。
日本の社会の中に様々な病理現象が起こっているということであろう。深刻なもの、組織を作って対処すべきものなど、問題意識をもって見れば、数限りなくある。

今の時代は外に目を向けるのではなく、国内の態勢を整える時である。吸収、蓄積、放出の3つのリズムがあるとすれば、「蓄積」の時期である

そして、今回の件もそうだが、日本の歴史を振り返ってみると、大陸や半島に行ってロクな目に遭っていない
古くは白村江の戦い(663年)、百済を助けるべく援軍を出すが、唐・新羅の連合軍に惨敗をし、約3万の兵を失う。

20世紀になり、日韓併合条約を結んで半島経営に乗り出すが、終戦までの35年間の統治を支配と略奪の統治という捉え方をされている。

「蟹は自分の甲羅に合わせて穴を掘る」と言うが、他人の中に自分たちの姿を見てしまうのだろう。

治山、治水をはじめとしてインフラ整備など、半島の人たちに良かれと思ってしたことがすべてマイナスの評価となっている。それだけではなく、歴史的事実を捏造して慰安婦像から徴用工判決、不買運動とやりたい放題である

断韓という人もいるが、今の政治状況下では政治的断交をする訳にはいかないだろう。経済交流の縮小、資本の撤退などをしつつ、なるべく遠く付き合うことであろう

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