ようこそ日本の危機へ!このブログでは主に最新のニュース、政治、教育問題を取り上げております。

今の国会をめぐる状況|頭の構造は冷戦時代のまま

(この文章は3/3日に書きました)

この記事の著者
中高一貫校で社会科の教師として37年間勤務する傍ら執筆活動にも力を入れる。
著書多数。
「万人に合った教育はない」がモットー。
詳しくはトップページプロフィールより。
女性
国会は、桜が終わり、ようやくコロナ問題に入りましたね
どうして、今までコロナ問題で、野党は質問しなかったか分かりますか
女性
さあ、……桜問題で忙しかったからですか?
コロナ問題で政府がどう対応するか、冷ややかに見ていたんですね。その対応を鵜(う)の目鷹の目で見ていたと思います。
女性
えっ、そうなんですか。コロナが話題になり始めて、野党として何か提案すればいいのにと思っていました。季節はずれの桜の話題ばかりでしたね。
野党の頭の中には、政策を考え実行するのは現内閣の仕事、国会はそれをチェックするのが仕事という棲(す)み分けみたいなものがあると思います
女性
それは役割の一つとしてあるとは思いますが、今回のような大変な事態の場合は、与野党お互いに力を合わせる必要があると思います。
国民として当然そのように考えるでしょうね。政権獲得しか眼中になかったとしたら、どのように行動しますか
女性
政権獲得ですか?
政権を取るためには、ある問題が進行している時はひたすら観察に徹して相手の失策を待つ。攻める材料が揃った時点で攻めに転じて、攻め抜くのが良いと思っている政党もあります
女性
それって、戦国時代の武将の発想じゃあないですか。
まあ、言ってみれば封建時代の発想ですね。戦国時代の勝ち負けは、相手の城を落とした方が勝ちということです。しかし、今は勝ち負けは国民が判定しますからね。
女性
戦国時代に例えれば、領民が判定するということですね。
そう、だから、城が落とされても、領民からすれば潔い戦いだったと言って、落城した方を勝ちとすることもあります。
女性
批判して政権をとった政党はないと言いますが、日本は判官びいき、ということなのでしょうか
戦いの結論だけではなく、そこまでの筋書きが大切だと思っているのでしょう。最初から最後まで見ていないようで見ていると思います。最初は何もせず、相手が困ったときに戦いを仕掛けて大将の首を取っても、そういう軍団は支持されないということだと思います。
女性
まるで国会内で内部抗争をしているような感じですものね。
そこには、国民の存在は忘れられています。
女性
2月になってまだ桜をやっていたので、国民生活そっちのけの抗争に、さすがのマスコミも「一体国会は何をやっているのか」と苦言を呈していた新聞社もありましたね。
国会議員、特に野党の立憲民主党、共産党、社民党は、完全に冷戦構造を頭に描いて、国会の論戦に臨んでいます。
女性
国会は立法府なので、法的議論をする場所ですよね。
今の社会状況に鑑みて、必要な法律、改正すべき法律、その表現の仕方をめぐって議論しつつ、お互い知恵を絞る場所です。ところが、国会を階級闘争の場であると位置づける共産党に影響を受けた野党が、冷戦時代さながらの国会議論を仕掛けているというのが現実だと思います




 世界の流れは、グローバリズムからポピュリズム

何か難しい問題が出た時に、それへの対応の仕方を見ることにより重心が定まっているかどうか、組織が安定しているかどうかが分かります。

重心の振れは、世界の大きな流れを把握していないところから起きています。世界の流れは、米中の覇権争いが起こり、グローバリズムからポピュリズムに風向きが変わり始めていますが、そのことをそもそも理解していない向きがあります。そして、この風は一時的なものではなく、しばらく続くものと予測されます。

なぜ、しばらく続くと思うのか、それはお互いに「引く」可能性が低いからです。アメリカは世界一の経済大国というプライドがありますし、ナンバー2を叩くのがナンバー1の仕事くらいに思っているでしょう。ましてや、相手は共産主義国です。絶対に譲れないと思っています。譲った瞬間に、世界は共産主義に向けて一挙に動き始めます。アメリカが追い求めてきた自由と民主主義が敗北することになります。それは絶対に許せないと思っているはずです。

中国共産党政府は、まさに中国の長年の夢、つまり世界の中心に君臨することが現実を帯びてきたと思い、遮二無二ひた走ろうとするでしょう。共産主義というのは、極めてイデオロギー性が強い考え方です。人によっては、宗教というくらいです。1人の主席に巨大な権限が集中しています。10数億人を代表していると思えば、相手がアメリカといえども、少しのことで引き下がる訳にはいかないと思っているはずです。

その対立の中で、日本はどちらに付くかです。旗幟鮮明(きしせんめい)にする必要があります。日本得意の全方位外交は、もう通用しません。日米安全保障条約という名の軍事同盟を結んでいるということは、国際的には日米は運命共同体ということを宣言しているようなものですので、アメリカ側に付いていくのが本来的な姿でしょう

ところが、安倍政権は懐刀(ふところがたな)の二階氏が媚中国を鮮明にしているため、中国共産党に片足を突っ込み、そのことが遠因となって、中国からの旅客機乗り入れの全面禁止措置をすることができなかったのです。早い段階でそれをしていれば、日本の子供たちは3学期最後まで学校に通うことができたのです。

日中平和友好条約をどう考えるか、という問題がありますが、民間レベルで友好を深めれば、その目的を達することができると思いますもともとは、戦略的なことで結んだ条約であることを斟酌する必要があるでしょう。そして、日本の針路を考えるにあたって、この条約のことを考慮する必要はありません。

 与党、野党を含めてすべての政党は、頭を冷戦時代から切り替えよ

冷戦というのは、お互いに巨大な軍事力をもちながら、社会主義陣営と資本主義陣営に分かれての対立のことです。ただ、今から30年前に、ソ連経済の崩壊によって東側陣営(社会主義陣営)が腰砕けになり冷戦が終結しました

冷戦の時代は、東側の立場に立つ階級政党と西側に与する国民政党という言葉がありましたが、今やそういう時代ではありません。世界には、そのような対立構造はありませんし、現代は封建時代ではありませんので、当然階級はありません。よって、階級政党は論理的にも成り立ちませんので、すべての政党が国民政党であるはずです

そして、もともと日本という国は、西欧の国とは違い、天皇制のもとで権力者も仲間に入っての国づくりを何千年と行ってきた国です。それが日本の本来的にあるべき姿であり、アイデンティティです。

コロナウイルスという見えない敵との戦いです。「ワンチーム」は日本のアイデンティティです。日本の主権者国民の立場と目線に立って、すべての政党はスクラムを組んで、国難突破に向けて頑張って欲しいと思います。

読んで頂きありがとうございました。



最新情報をチェックしよう!
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。