「今日が2023年最後のブログとなります。ちなみに、新年は1月4日から配信したいと思います」
「昨年の最後は3大ニュースでしたが、今年はどうしますか?」
「あり過ぎて、3つに絞れないと思います。ちなみに、昨年の3大ニュースは何ですか?」
「1.ロシアのウクライナ侵攻 2.安倍元首相の銃撃事件 3.円安問題です」
「成る程、1と3は今年も継続していますね。3大ニュースではなく、3大テーマにしましょうか?」
「何ですか、それ?」
「いくつかの事件を一括りにするのです。………1.戦争と威圧 2.経済 3.不正。どうでしょうか?」
「なるほど。1はウクライナとイスラエル、そして中国ですか。2は円安、デフレ脱却。3は自民党、ダイハツでしょうか?」
「1と2については、そのつど書いてきたと思っていますので、3の「不正」について、扱いたいと思います」
「前回のブログは、ダイハツに関することでした」
「ビッグモーターの問題もありました。これからは官民を問わず、こういった不正事件が増えると思っています」
「どうしてですか? その心は?」
「不正というのは、実は人との繋がりが切れた時に起きやすいのです。組織がバラバラになる、あるいは組織が分裂するといったことがあると、人はエゴイスティックとなり不正が起きやすくなります」
「それでは、政治資金の問題は、どう考えれば良いですか?」
「不正というか、不法行為なので少し性質を異にしています。ただ、根底には人との繋がりが稀薄といった問題があると思います」
「結びつきが強ければ、カネを使う必要がないということですね。ここからが本論です ↓ 表紙写真は「ニコニコ」提供です」
「世の中は生きもの」(司馬遼太郎)
司馬遼太郎が『峠下』の中で、ある登場人物に語らせているセリフです。生きものなので、似てはいても、全く同じ生きものはない。つまり、日本社会と他の国の社会とは別物ということです。別物なのに、西洋イデオロギーを持ち込んで日本社会を理解しようとする人がいます。そういう団体もあります。結局は、上手くいかなくなると思います。最後は、アレルギー反応が出てきます。
不正が多くなったのは、日本という世の中を理解していない人、さらには自分自身を理解していない人が増えたのではないかと思っています。その状態では、人間関係も上手くいかなくなります。
人は人間関係の中で生きていくのですが、その支えが無くなり、薄まった時に自分勝手なことを考えるのが人間です。逆に言えば、不正社会にさせないためには、すべての人間を輪の中に入れることを考えれば良いのです。
(「エコチル」)
「人間は自然状態では、本能剥き出しの猿のような存在」(ホッブズ)
自然状態というのは、権力組織もなく、社会も成立していない状態での人間行動のことです。人類が裸状態で生活をし始めた頃、どのような状態であったのかということを、今まで多くの思想家が考えてきました。ホッブズは、本能の赴くまま行動しただろうと考えたのです。そのうち、それを規制するために決まりが出てきたと考えました。
日本人はそのようには考えませんでした。何か決まりを作るのではなく、仕組みを作ることを考えたのです。2人の会話にあるように、人間関係が稀薄になると不正が発生しますので、人間関係が密になるような仕組みを先人たちは考えます。
具体的には、家族制度です。一夫一婦制を基本にして家制度を導入して、それを固定化するために戸籍制度を作り、男女関係を公的なものとします。そして、ある程度の数の家の集合をムラとしてまとめます。纏まるための場所として神社を設置して、祭りを用意して村人たちが集まるための機会を作ります。コミュニケーションを常に考えながら、様々な交流の仕方を考えてきたのです。
大陸の国々は、不正が起きないよう法で統制するようになっていったのですが、日本は人間関係の纏まりを作る中で、不正の種を摘んでいきます。この完成形が江戸時代だったのです。
(「関西国際空港」)
「日本。何という不思議な国であろう」(司馬遼太郎)
「世界の中できわだった異国」と司馬氏は語っていました。たぶん、今の人たちは日本という国、あるいは日本の歴史をそのように見ていないと思います。今の状態は、自分の姿を見失って彷徨(さまよ)っているようなものです。言葉を換えれば、アイデンティティの喪失です。このままでは今まで聞いたことのない変な事件が増え、経済力も国力も落ちていくことになります。
ビッグモーターやダイハツが引き起こした問題の原因として、社内にコミュニケーションのルートを作らず、組織を「決まり」で締め付けようとしたことがあると思われます。マネジメントの問題です。管理職、従業員関係なく、目標を共有する「仲間意識」をいかに広くつくれるか、その視点が重要です。
なお、政党活動の基本は有権者といかにコミュニケーションを取るか、これに尽きると思います。岸田首相は、新たな組織を立ち上げるようなことを言っていますが、対処療法的な発想ではなく、民主主義の原点に立ち戻って考えて欲しいと思います。
1年間、どうもありがとうございました。現実の様々な事象は、日本という長い歴史を背負った国の中で起きています。であるならば、歴史的な視点は欠かせませんし、世界の中の日本というグローバルの視点も必要です。ところが、昨今のマスコミの発信は、何かの規制を受けているのか、歯切れが悪いという印象をもっています。報道が表面的で掘り下げることが少なくなっていますし、時には一面的になっています。そういったことにも危機感をもっています。今後も、この国の危機的状況に関わる事柄について発信していきたいと思っています。新年は1月4日(木)から配信します。来年も火、木、土の週3回配信の予定です。
(「テンミニッツTV」)
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