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センター試験では何故ダメなのか

   文科大臣の「身の丈発言」があって以来、大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)を巡って国会で盛んに議論されるようになった。

    ただ、共通テストについての素案は、2013年10月の教育再生実行会議で提出され、翌年には中央教育審議会答申に盛り込まれている。それから約5年の歳月が流れているが、その間野党が国会で問題にしたという話は寡聞にして知らない。「身の丈発言」によって文科大臣の責任を追及する中で、たどり着いた攻撃材料が共通テストであったというだけである。だからその点について、作家の佐藤優氏から「野党には……大学入試改革の本質を理解しようとする姿勢に欠ける」(『産経新聞』2019..11.17日付)と指摘を受ける始末である。

   ご案内の通り、来年度から現在のセンター試験に替わって、共通テストが実施される予定である。共通テストは「思考力・判断力・表現力」の一層の重視ということで、各教科に記述式問題が導入されるとのこと。ただ、実際問題として、約50万人の受験生の記述式答案を正確に公平に採点することは不可能であろう。答案の採点をバイトを使って行うことになるという。採点者には解答者よりも高い文章力が求められるが、そういう人材をバイトで集めることができると考えること自体安易だと思われる。

   「共通テスト」は高校段階の基礎的な学習の達成の程度を判定し、さらに大学教育を受けるために必要な能力を把握することを目的に実施されるとのこと。その理念や目的は理解できるが、なぜそれを全国共通テストということで一度に行おうとするのだろうか。そこに無理が生じるし、ミスも生まれやすくなる。

  「思考力・判断力・表現力を活用して解く」問題の出題と採点については、本来的に各大学で考え実施すべきことである。英語の「書く・話す」力がこれからの時代は大切だということは分かるが、それを共通問題として実施するのは不可能である。そもそも、外国学部志望者と文学部日本学科志望者が同じ試験で選考するというのも変である。

 従来のように受験生として最低知っていなければならないようなレベルのセンター試験を実施して、後は各大学の責任において入試を行うべきであろう。日本を背負う人材を発掘・育成すべく、創意工夫に溢れた問題を、各大学が使命感をもって作成して欲しいと思っている。

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