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一帯一路とAIIBは表裏一体 ―― AIIB——参加論を説いたマスコミもあった / 中国とロシア―― 目立った蜜月振り

女性

「一帯一路の国際会議が中国でありましたが、140か国の参加と言っていました」

「招待状をもらって行くという義理参加があるので、首脳が何人参加したかで判断しなければいけないと思います」

女性

「NHKによりますと、昨年が40か国で、今年は23か国だったと言っていました」

「23か国の内訳は、分かりますか?」

女性

「地図で示したのですが、ほんのわずかな時間でしたので、正確には分かりかねるのですが、東南アジア、アフリカ諸国が多かったと思います」

「G7の国は入っていませんからね。数的にはかなり減ったということですね。一帯一路の資金供給源のAIIB(アジアインフラ投資銀行)からカナダが抜けようとしていますし、受注金額も昨年と比べて減っています」

女性

「カナダはどういった理由で抜けようとしているのですか?」

「詳しいことは分かっていませんが、一言で言えば、中国共産党に対する不信感です。今年の6月にAIIBのカナダ人の広報担当官が「AIIB加盟がカナダの国益に資するとは考えられない」という言葉を残して辞任してしまったのです」

女性

「カナダと中国は、前にも何か揉めたことがありませんでしたか?」

「2年前です。お互いに外交官を追放したのです」

女性

「イタリアが一帯一路から離れようとしていますよね」

「メリットがないし、EU諸国と足並みを揃えたいということだと思います。ただ、AIIBへの出資は継続すると思います」

女性

「ここからが本論です ↓」

 

 一帯一路とAIIBは表裏一体の関係

 

一帯一路とAIIBは、セットされた形で提案されています。2つは表裏一体の関係です。今回は、AIIBの動きから見てみることにします。

AIIBの構想は2013年10月、習近平主席がAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議の中で提唱し、2016年に中国主導によって設立されました。アジアの新興国・地域の政府に対し、インフラ開発のための融資を行うことを目的とした国際開発金融機関ですが、その時点でその役割は日米が中心となって創設したADB(アジア開発銀行、1966設立)が担っていました。

要するに、中国の狙いは主に日米に対抗するかたちでAIIBを創設して、自国の影響力を広げ、人民元を国際通貨として高い地位につけようといったものでした。そして、経済協力で結んだ関係を利用して、一帯一路に協力をしてもらおうという、一挙両得の考えがありました。

(「X.com」)

 AIIB——参加論を説いたマスコミもあった

 

AIIBもADBも、その基本的な仕組みは同じです。各国からの出資金を持ち寄って基金を作り、それを開発資金が必要な国に貸し付けるというものです。仮に、ある国との商談がまとまり、人民元で貸すことができ、その開発事業を中国企業が受注すれば、一石二鳥となります。

そういう狙いがあることは分かっていましたので、日米は構想が出た時点から慎重でした。EUは中国の提案を好意的に受け止めます。今のように不信感が漂っていない時代だったからです。イギリス、ドイツ、フランス、イタリアと韓国がAIIBへの参加を表明します。特に、イギリスの動きが早かったのです。そして、かなり好意的に受け止めます。

その動きを見て、日本のマスコミで左翼色の強いところほど「バスに乗り遅れるな」ということで参加論を説きました――「参加しないとアジアのインフラ建設プロジェクトで日本企業は不利な扱いを受ける」(「社説」『日経』2015.3.20日付)。AIIBは57か国で設立され事業をスタートします(2023.6月時点/92か国)。

(「テンミニッツTV」)

 目立った蜜月振り―― 中国とロシア

 

昨日の一帯一路の会議では、中国とロシアの両首脳の蜜月振りが目立ちました。ロシアのプーチン大統領はあいさつの中で習近平主席を褒めたたえました。それだけで、ロシアの中国への経済依存は相当に進んでいることが分かります。

西側の経済制裁によって、経済の主要品目が入ってこなくなり、困ったロシアは中国を頼ったのでしょう。制裁を受けて止められているものが、中国を通してロシアに流入しています。自動車や半導体といったものは、中国から輸入しています。中国が今やロシアの生殺与奪権を握ってしまっています。プーチン大統領の歯の浮くような誉め言葉の原因は、そんなところにあるのです。

ロシアと中国は、ソ連時代から仲が悪かったのです。AIIBへの参加表明もロシアは最後の方でした。もともとお互いに警戒感を抱きつつ、ライバル関係にあったのが両国です。2014年にクリミア半島に侵攻して、そのことで西側から経済制裁を受けていたので、そのことを少しでも回避したいという現実的な利益を重んじて参加を決めたと思います

ロシアはそれ以降、中国に急速に接近し、イギリスは香港のことがあり、中国から急速に離れます。国際関係も人間関係と同じように、引っ付いたり離れたりします。

(「NHK」)

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