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『男の子の脳、女の子の脳』(2) ―— 子供の成長には、性別と年齢という2つの原理がある / 男女別学のススメ

  • 2024年5月16日
  • 2024年5月16日
  • 教育論
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女性

「前回のブログの続きをしたいと思いますが、男女で脳そのものの構造が違っていると言われ、驚きでした」

「だけど、原理的に考えれば納得すると思いますよ。本当に性器の部分だけ違う程度ならば、惹かれ合い続けることはないと思います」

女性

「物事の捉え方や感性が違うので、お互い惹かれ合うということでしょうか?」

「惹かれ合う部分もあるし、違うから反発する部分もあると思います。あなたの幼少期で何か思い当たることがありませんか?」

女性

「そう言われれば、小学校の時、どうして男子はこんなに大きな声で騒げるのかしらと思ったことがあります」

「女性の方が男性より10倍耳が良いそうです」

女性

「10倍は驚きましたが、確かに女の子はヒソヒソ話ができますからね」

「男からすると、あれは女性の特技だと思いますね」

女性

「あとは、私は方向オンチなんですが、友達も殆どが方向オンチです。男子は地図に強いという印象があるのですが、これも何か法則みたいなものがあるのですか?」

「目的場所に行こうとする時、男は方角と距離を頼りに行こうとし、女は目立った建物や標識を頼りに行こうとするそうです」

女性

「その違いは、どこから来ているのですか?」

「空間を移動する時に男は海馬を使い、女は大脳皮質を使うからだということが分かっています。そして、その差は子供や青年期の場合は、そのように顕著に出るそうです」

女性

「大人の女性で移動の際に海馬を使うようになることもあるのですか?」

「海馬というのは記憶を司る部位です。ガイドだとか仕事柄、空間移動が求められている日常を送っていると女性でも男性のように海馬を使い始める人も出てくるそうです」

女性

「私の知り合いで道案内が凄く上手い人がいるのですが、後天的なものなんですね」

「ここからが本論です ↓」

目次

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  感情表現を男の子が苦手なのは、理由がある

ハーバード大のあるグループが7歳から17歳までの子供たちの脳で、感情が頭のどの部位で処理されるのかを調べたそうです。幼い子供は、不快とか、悲しいといったネガティブな感情は性差に関係なく、偏桃体で処理されているそうです。

ところが思春期の始まりと共に、女子の場合だけ偏桃体から大脳皮質に移動するとのこと。大脳皮質は言語、推論、内省といった高度な認知機能を有する部位なので、自分のネガティブな感情を筋道を立てて説明することが出来るようになります。

ところが、男子の場合は感情が生じる部位の偏桃体と大脳皮質が直接結びついていないため、自分の感情を言葉で説明するのが苦手です。これは能力の問題ではなく、頭の構造から来ているのです。小学生に感想を書かせたり聞いたりすることがあると思いますが、男子の方が苦手意識を持っているはずです。

(「Quora」)

 子供の成長には、性別と年齢という2つの原理がある

「子供の成長における性別の意味を理解せずに子供を理解しようとするのは、その子の年齢を知らずに行動を理解しようとするのと同じ」と『男の子の脳、女の子の脳』の著者のレナード・サックス氏は言います。

男の子は自分と同じ位の男性が見ている時は、「リスキー・シフト」をとりますが、女の子はそのようなことはないと言います「リスキー・シフト」というのは、簡単に言うと冒険心です。悪く言えば強がりです。どのような実験をしたのか。輪投げをしてもらったのです。

高さ30cm位の1本の細い棒から30cm60 cm 1.5m3 m 4.5 m 6m離れたところに横ラインを引きます。どのラインから投げても良く、輪投げをしてもらいます。離れれば離れるほど難しくなることが分かると思います。女の子の場合は、自分の輪が入りそうな位置から入れようとしますし、友達が見ていても見てなくても距離は変えないそうです。男子の場合は、自分一人の場合と友達が見ている場合とでは距離を変える事例が多かったそうです。

例えば、一人の時は1.5mから投げていたのに、友達が見ていると3mの所から入れようとするということです。これを「リスキー・シフト」と言っているのですが、このような現象は男子によく起きます。男の子は仲間といる時に危険なことをしたり、馬鹿な行為をしがちであることは、男子の頭に組み込まれたプログラムによるものなのです

(「Masubuライブラリー」)

 男子は自分の能力を過大評価し、女子は過小評価しがち

「リスキー・シフト」も含めて、男子には自分の能力を過大評価するようなプログラムが頭の中に埋め込まれていると思われます。何のために。女子など弱きものを守り、ひいては種を守るためです。

そして、実はサル、ヒヒ、チンパンジーといった霊長類もオス、メスは同じ傾向があると言います。だから実際に、高速道路を渡ろうとして車にひかれるのはオスが殆どで、メスザルがひかれることはめったにないと言います。

小学生くらいまでであれば、男女を普通に一緒にすれば、声がでかくて、自信過剰で行動的な男子が教室という空間を占領する可能性があります。ベテラン教師は、そうならないように上手くクラス運営するとは思いますが、限界というものもあります。そして、本当に女子のリーダーを育てようとするならば、男女は分けて教育をした方が良いということです。現在、教科担任制が検討されているようですが、それはあくまでも教員の負担軽減の発想からくるものです。彼ら、特に女子の発達を考えるのであれば、教科、例えば体育、音楽、数学、理科の科目だけでも別学を導入すべきでしょう。「男女7歳にして席を同じうせず」―—先人の知恵に素直に学びましょう。

 

(「www.amazon.co.jp」)

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