
「女性から男性へのDVが増えているそうです」

「えっ、そうなんですか!? 少し驚きました」

「DV相談のNPO法人があるのですが、そのデータによると、5年前は1割程度だったのですが、現在は2~3割が男性からの相談だそうです」

「イメージが湧かないのですが……。女性が暴力を振るうということですか?」

「ハンガーで殴られてミミズ腫れになったケースもあるそうです」

「それは犯罪ですよ」

「経済的DVというのがあるそうです。気に入らないと、お金を一切渡さないし、食事も作らないというものです」

「ただ、そうなったのには、何か原因があったのでしょ?」

「男性の場合は、非は自分にあるということで、そういった仕打ちを耐え忍ぶ傾向にあるそうです」

「男だから、泣き言を言いたくないということでしょうね」

「ただそれでも耐えきれなく、相談するケースが増えているそうです」

「男性の場合、どこに相談するのですか?」

「役所とか警察に行く人がいるそうですが、そこでは殆んど深刻に受け取ってくれず、頑張って下さいと逆に励まされることが多いそうです」

「要するに、解決に向かっていかないということですね。ここからが本論です↓ 表紙写真は「南大阪法律事務所」提供です」
DVは女だけの問題ではないという現実
2025年4月24日、NHKの朝の情報番組で「女性からDVを受けている男性が増えている」という内容が取り上げられました。一般的に、DV(ドメスティック・バイオレンス)は男性から女性への暴力と考えられがちですが、実際には男女関係なく被害者が存在しています。特に男性の被害は社会的な認識不足から表面化しにくく、相談しても「男なのに情けない」といった偏見の目で見られるなど、二次被害を受けるケースもあります。
この背景には、「DV=暴力」というイメージが強く、精神的・言葉の暴力が見逃されている現状があります。実際には無視や威圧的な言動、生活の自由を奪う行為などもDVに該当します。男性が被害を自覚しにくいという点も問題であり、「強くあるべき」という男性像が、被害を訴えることを困難にしているのです。DVの本質は「相手の心や体を支配し、傷つけること」にあるという理解が、男女を問わず必要とされています。
(「PR TIMES」)
DVの実際のケースに見る“見えない暴力”
DVは必ずしも殴る、蹴るといった身体的暴力だけではありません。例えば、気に入らないことがあると長期間口をきかず、相手を精神的に追い詰める「無視」もDVの一種です。ある夫婦のケースでは、妻が2~3か月間も夫に一切話しかけず、夫は原因も分からないまま精神的に疲弊したといいます。
また、別のケースでは40代の女性が加害者側となり、自身の価値観を夫に強要していたことが明らかになりました。出産後の職場復帰を機に、家事や子育てにおいて自分の指示通りに動かない夫に怒鳴るようになった結果、夫は子供を連れて家を出てしまいました。現在、彼女は「DV加害者の更生プログラム」を受けており、自らの行動を省みている最中です。こうした事例は、「加害者=男性、被害者=女性」という固定観念を覆すものであり、DVを性別で語ることの危うさを示しています。
(「ママスタセレクト」)
“平等”を教わった子供たちは、幸せになれるのか?
現代日本では、男女平等が当然の価値として教育や政策に組み込まれています。政府は女性の社会進出を支援する施策を進め、2016年には女性活躍推進法が制定されました。新聞やテレビなどのマスコミも、男女が対等に働き、共に活躍する社会の実現を理想として伝えています。しかし、この理想が必ずしもすべての家庭や人間関係に適しているとは限りません。
日本は本来、農耕民族として「共同体」を大切にする文化を持っていました。家庭は一つの単位であり、男女がお互いの役割を補い合いながら暮らしていくことが理想とされてきました。現代社会における「対等」という概念が、ときに「支配」や「主張の押しつけ」にすり替わり、家庭内の摩擦やDVの温床になっているケースも見受けられます。男女平等を進めること自体は重要ですが、その根底に「相手を尊重する心」がなければ、かえって家庭の不和や社会問題を招いてしまうのです。
(「TOKYO MX」)
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