
「金の上昇が止まらないようです。金の国際価格が1トロイオンス(31.1グラム)5,000ドルを突破したとの新聞報道がありました」

「それは1月26日のニュースですよね。28日には、5,300ドルを突破しています」

「青天井のような状態ですが、どこまで行くのでしょうか」

「一部の専門家や米ゴールドマンサックス・グループは5,400~6,000ドルへの上昇を予測しているとのことです」

「そうなると、1グラム3万円の大台もあり得るということになります。さらに上がるということですか? なぜ、こんなに上がるのですか」

「一言で言えば、国際政治が不安定だからです。中東、ウクライナ、そして、アメリカ周辺がきな臭くなり始めています」

「すべてアメリカが絡んでいますね」

「国際社会も一つの大きな組織ですが、その中心にアメリカがあり、国連があります。その中軸が揺れ動き始めています」

「どうして、それが金の価格に影響を与えるのですか?」

「世界には多くの資産家がいますが、自分の資産をどう守るか、常に考えていると思います。通貨、土地などよりも今は金の方が安定資産と思う人が多いということです。金は国際通貨なので、どの国に行っても通用します」

「ここからが本論です ↓ 表紙は「金貨買取の七福本舗」提供です」
永遠の輝きを誇る金
1923年にエジプト王家の谷で、ツータンカーメンの墳墓の一室が開かれました。ツータンカーメン王のミイラの頭に被せてあった黄金のマスクは、約3500年前に作られものであったにも関わらず、燦然と輝いていたと言われています。
江戸時代中期の1784年、福岡県の博多湾に面する志賀島で農民が畑の中の金印を掘り当てました(下の写真)。他の金属であれば、錆びて黒ずんで何なのか分からなかったと思いますが、金で作られていたので、水で洗うと当時の輝きを見せたのでしょう。何か大変なものが出てきたことが分かったのでしょう。「漢委奴国王(かんのなのわのこくおう)」と刻まれたその印は、紀元後の57年に漢の皇帝が倭国の使いに持たせたものだということが、後々の調べで分かったのです。
これらの事実から分かるように、金は他の金属とは違って酸化しませんし、柔らかいので加工もしやすいし、貴重性もあるので、貴金属の王様の地位を得ているのです。かつての時代は金価格が上がると、売りに来る人が増えたそうですが、今は逆に買いに来る人が増えているそうです。資産として、手元に置こうという心理が働いていると思われます。業界最大手の田中貴金属では、店頭で5グラムサイズから1キロの地金まで販売されていますが、50グラム以下のサイズが売れ筋とのことで、品薄状態が続いているとのことです。

(「Wikipedia」)
金本位制の終焉と、価格が語り始めた国際政治
掘削され、精錬されて市場に出てくる金の総量は約3,000トンですが、需要は今から5年前の時点で4,000トンです。その頃で、1グラム6,500円前後です。その頃から、国際的な政情不安が広がったこともあり、金価格が世界的に少しずつ上がり始めたのです。
かつて世界経済は金本位制を採用していました。金1トロイオンス=35ドルと定めていました。19世紀後半から1971年までは、固定相場制だったのです。当時は1ドル=360円でした。今のように変動することはありません。ところが、1971年の夏、ニクソン大統領が突然に金ドル交換停止を全世界に発表したのです。世に言う「ニクソンショック」です。実は、1800年から1971年まで金価格は20.67ドル~35ドル近辺で変移しており、極めて安定していたのです。
1971年が言ってみれば、金の“国際デビューの年”だったのかもしれません。国際情勢と共に変動し始めます。その後に急騰したのが、ソ連のアフガニスタン侵攻(1979年)の時でした。しかし、冷戦終結(1989)→東西ドイツ統一(1990) →ソ連崩壊(1991)と続き、世界に大きな対立が無くなるといった出来事の中で、金価格は長期低下傾向を示しました。当時は、白金(プラチナ)よりも安かったのです。

(「note」)
通貨不信の時代に、金が選ばれる理由
「金は炭鉱のカナリア」と語ったのは、2006年までFRB(米連邦準備理事会)議長だったグリーンスパン氏です。リーマン・ショック後の2010年9月の発言です。かつての炭鉱夫は有毒ガスを人より早く検知できるカナリアを坑道内に持ち込んだそうです。そんなことから、危険を一早く察知する人や物のことを、そのように表現するようになったのです。グリーンスパン氏は、金価格は経済の異変を先行して示す。彼はそう指摘したかったのです。
重要なのは、金が高くなっているのではなく、通貨の価値が下がっていると捉えなければいけないということです。ドル、ユーロ、円などといった主要国の為替レートは、各国の思惑によって人為的に変化します。例えば、ここ数日、160円近辺にあったレートが一気に153円位に動きました。日米の協調介入があったのではと言われていますが、関係者は口をつぐんだままです。通貨だけに頼っての資産形成が危ないのは、この事例だけ見ただけで分かります。もっとも、通貨はその国の経済力に基本的に比例します。国が弱くなれば、通貨価値が下がり、インフレが起きます。金には、その心配はありません。
世界は好むと好まざるとに関係なく、アメリカを中心に動いています。その指導者が貿易戦争を仕掛けたり、グリーンランドを欲しいと言ったり、予想不可能な行動を取り続けています。多分これでは、ウクライナ問題は解決できないだろうと世界は思い始めています。ベネズエラの大統領を拘束しましたが、ロシア製の防空網と中国製のレーダーをかいくぐってアメリカの特殊部隊が犠牲らしい犠牲なしで目的を達しました。大統領の拘束という事案を通して、中国とロシアに対してもプレッシャーを与えることができると判断していたのでしょう。
中国の台湾問題、北朝鮮とロシアの接近など、地政学的リスクは解消される兆しを見せていません。こうした状況の中で、ロシアや中国が金を積極的に買い増している事実は象徴的です。中国は民間企業が金を購入することを許可しました。史上最高値を記録した金ですが、高くなる要因はありますが、安くなる要因が見当たりません。金は今後も、通貨不信と国際不安を映す鏡として、右肩上がりの傾向を維持していく可能性が高いと言えるでしょう。

(「Yahoo!ニュース-Yahoo! JAPAN」)
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