「立憲民主党の代表選挙が始まりましたね」
「代表選挙が行われること自体は、良いことだと思います。党内民主主義があるということですからね」
「そういう選挙を行わない政党もありますものね」
「共産党は一度もそういうものを行ったことはないでしょう。だから、その点では、まだ見込みがあると思います」
「何ですか? その「見込み」というのは?」
「立憲は野党一党なので、その職責を果たして欲しいと思っているのです。ただ、政党として大事なのはスタンスです」
「そのメルクマールは共産党との連携ですよね」
「そこを一番注目していたのですが、立候補された4氏とも、その辺りをぼかしていましたね。明確に言葉として「NO」、「YES」と言った方は誰もいませんでした」
「「ぼかした」というのは、どういうことですか?」
「その点で一番分かりやすいのは、小川氏の言い回しだと思いますが、「自公が嫌がること……野党がまとまってやっていく」と言っています」
「成る程、共産党という実名をあげずに、それと分かるように自分の立場と考え方を表明したということですね」
「それに対して、『産経』は「立民 見えぬ責任政党への道」「4氏とも共産連携否定せず」(11.20日付)と報道しています」
「素朴な疑問ですが、立ち位置が殆ど変わらない4人が、どうして立候補したのですか?」
「それは難しい質問ですね。多分あなたの発想は、横の連携が最初にあって、その中で調整を何故していないのかというような考え方から来ている質問だと思いますが、そういう掛け値なしの選挙だという証明になっているということで前向きに評価したらどうでしょうか」
「ここからが本論です ↓」
立民の党内選挙――アンケートによれば泉氏が有利
ネットからの情報ですが、「夕刊フジ」が緊急アンケート(19日午前11時半から午後11時半まで、公式サイトzakzakによるアンケート)を実施したそうです。回答数が377人と少なく、その理由としては、「誰がなっても同じ」という国民の声が多いためではないかと分析しています。
一応、そのアンケートの結果を見ると、逢坂誠二元首相補佐官 12.5% 小川淳也元総務政務官 27.1% 泉健太政調会長 45.6% 西村智奈美元厚労副大臣 14.9% となっています。
泉氏は、昨年9月の代表選挙で枝野氏と闘った人です。そういった経験と当選8回という実績もあり、多くの支持を集めたのではないかと思います。
ただ、4人の6分間スピーチ(11月19日)を聞いた限りに於いては、逢坂誠二氏が一番的を得たことを言っていたと思います。彼は北大を卒業した後、故郷のニセコ町の役場に就職して、町長を3期務めた後、衆議院議員に転身するという異色の経歴を持っています。支持率の数字は一番低いという問題がありますが、地に足がついた話の内容だったと思います――人材の育成が重要なので、教育に力を入れたい、地域の問題について、具体的に考えることが必要などです。
(「毎日新聞」)
立憲民主党―― 階級国家観で物事を考える政党の限界
立候補者4名が与党ではなく、共産党にウインクをしているのを見ると、立憲という言葉を政党名に使っている政党の限界かなと思ってしまいます。つまり、立憲主義も共産主義も階級国家が前提の考え方だからです。国家観において共通しているのです。
連合の前の会長の神谷氏、そして現在の芳野会長は共産党との共闘はあり得ないと言っていますが、国家観は同じ政党が提携をするのは、ある意味自然な姿です。逆に、連合として、どのような国家観の下での労働運動を考えているのか、それを提示する必要があると思っています。
21世紀の労働組合運動を目指す気持ちがあるならば、与党自民党を支持することもアリだと思っています。何とかの一つ覚えのように、労働組合の連合だから与党と敵対しなければいけないということはありません。むしろ、21世紀の時代は、労働者自身がスキルや資格を身につける自己改革を国を挙げて応援する、そして労使が協調して国の経済力を高めるために手を携えていく時代ではないかと思っています。
(「産経ニュース」)
政党人は世界政治の大きな流れを読む必要あり
政党の指導者は、世界の政治の流れがどういう方向に向いているのか、大いなる関心を持って欲しいと思います。それを認識した上で、日本の政治の方向が決まるからです。勝手な思い込みや独断的な情勢判断では、道を誤るだけです。
世界の大きな流れは、1990年を境に冷戦構造が崩壊し、国境レスの時代、つまりグローバル時代が到来しました。そして、その時代から米中対立の時代に現在は移り変わろうとしているところです。まさに、現在進行形の事案です。グローバル時代というのは、国境レスの時代です。そこから、国境あり、国内回帰の時代に急速に流れが変わってきています。国内を見つめる時代、その観点から地方再生を考える必要があるのです。
米中対立は、バイデン政権にも引き継がれましたので、アメリカの対中国に対する基本的姿勢は共和党、民主党とも同じと見て良いでしょう。ということは、対中国のアメリカに対するポジションは当面の間は変わらないということです。
そういう状況を前にして、日本としてどう動くのか、立憲民主党として、どう考えるかということです。その場合に、共産党との共闘が当然のようにメルクマールとなります。共産党は戦後一貫して反米の立場だからです。その政党と本当に組むのか、組んでしまった場合は、時に中国側についてモノを言う場面も出てくるということです。
そういう様々な観点から、立憲の代表選挙を考える必要があるということです。
読んでいただき、ありがとうございました。
よろしければ「ブログ村」のクリックをお願いします。
↓