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同性婚訴訟について―― 結婚を公的に保障する理由 / 同性婚を悪用する人が出てくる

女性

「同性婚の判決が出ましたが、驚きました」

「東京高裁で現行の民法の規定に対する違憲判決が出たからでしょ」

女性

「札幌高裁に次いで2例目ということです」

「ちなみに1審判決で言うと合憲判決が4例あり、違憲判決が2例です」

女性

「地裁レベルでは、合憲判決の方が多いのですね」

「舞台が高裁に移って、これで2連敗です」

女性

「2連敗という言い方をするということは、同性婚については否定的なんですね」

「というか、現行憲法に「婚姻は両性の合意のみ」としている以上、推進論者は司法に働きかけるのではなく憲法改正運動をすべきだと思っているのです」

女性

「成る程、だからその規定が仮に「婚姻は当事者2人の合意のみによって……」となれば問題ないということですね」

「そうですね。上位法の規定を受けて下位法が定まりますので、まず憲法を改正してもらわないとダメというのが私の考えです」

女性

「運動をしている方々は司法のお墨付きをもらった上で、政治的に働きかけていこうとしているのだと思います」

「結婚というのは、実はプライベート(私的)とパブリック(公的)の両面が含まれている事柄です。家庭を営み、子育てをして国を支えてくれるであろうことを期待しているので、憲法に規定が設けられています」

女性

「純粋にプライベートな問題ならば、憲法に規定する必要はありませんものね」

「同性婚が公的に果たす役割があると認められれば、その旨憲法に書くべきだとは思います。それがなければ、プライベートな問題として自分たちで処理するしかないと思います」

女性

「ここからが本論です ↓表紙写真は「Spaceshjp Earth」提供です」

 結婚を公的に保障する理由

異性婚が公的に保障されて、同性婚が何の保障も受けないのは差別ではないのか、というのが訴訟提起者の言い分です。形式論理で考えれば、確かにそうなるかもしれません。ただ、両者が大きく異なるのは、子供を育てながら家庭生活を営むという点です。そして、国が婚姻に公的保障を与えているのは、まさにこの点なのです。

個人的に誰と結婚しようが、誰と生活しようが、それは個人のプライバシーの問題であり、国が関わるような問題でもありませんし、憲法に規定するようなことでもありません。だから現に戦前の帝国憲法には、結婚に関する規定がなかったのです。

どうして戦後の憲法に結婚のことが規定されたのか一言で言えば、子育ての応援のためです。子供が社会の中で活躍する人材として成長するためには、家庭や学校、社会の協力がどうしても必要です。特に、家庭の役割は大きなものがあります。その物理的な負担に対して、税金の控除枠を設け、相続権を与え、企業は手当てを支給したりするといった対応をしてきたのです。

(「ハッピーメール」)

 同性婚を悪用する人が出てくる

同性婚に対する今の日本の考え方は、「関わらない」というものです。規制もしないし、保護する必要もないという立場です。それで良いと思います。判決は同性婚を認めないことによって「生じる不利益は重大」としていますが、子育てをしないことに対する応分の措置です。

相続権にまつわる権利が男女間と同性間で違いが出れば、14条(平等権)に違反する恐れがあると判決は警鐘を鳴らしたそうですが、その判断は違うのではないかと思います。例えば、同性間で相続権が認められれば、必ず悪用する人間が出てきます異性間の結婚は、「年齢という常識」が一つの歯止めになりますが、同性結婚の場合は何の歯止めもないからです。多くの財産がある80歳の男性と20歳の男性の結婚、この届出を20歳の若者が出してきたらどうするのですか? 2人に聞いてみたらお互い愛し合っていると言われればどうにもなりません。そんなことはあり得ない、というかもしれません。80歳の方が認知症ということもあるのです。

そして、実は80歳の男性には亡き妻との間に2人の子供がいる。本来なら、遺産がこの2人の子供の間で分けられるはずなのに、同性婚をしたため1/4ずつとなるし、20歳の男性には遺産の半分が入ることになります。異性婚でも遺産狙いで結婚する人がいる。同性婚の場合は、歯止めがないためそれだけを狙って近づいて来る人が増えることになります。また、永住権を取る目的のために国際偽装結婚をする人も出てくるでしょう。制度を作る場合は、性善説で考えてはいけないということです。

(「ビザ部」)

 「パートナーシップ制度」の定着ぶりを見定める時期

各自治体が同性カップルを公的に認める「パートナーシップ制度」が今年の6月の時点で全国459自治体が導入しています。そして、制度発足から今までに7351組(5月末時点)に証明書が交付されたそうです。それなりの数だとは思いますが、2023年の1年間の異性間結婚が約49万組です。数的には圧倒的に少ないのが現状です。

2023年に『日経』が世論調査を行っていますが、それによると24%が同性婚に反対しています。これらの数字を見る限り、同性婚を法的に認めるような時期ではないと思います。もう少し、実績の数が欲しいですし、反対者が少なくとも2ケタを切る必要があると思います。

「パートナーシップ制度」の証明書が交付されても、法的な効力はありません。単なる、気休めになっていますが、例えば企業によっては、この証明書で手当てを出すとか、慶弔休暇を認めるとかという動きがあっても良いとは思います。そういった地道な運動を積み重ねる時期ではないかと思います。

(「国分寺市」)

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