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米中対立の幕開け ―― アメリカは中国を唯一のライバルであり、標的と定めた  

女性

「中国が怒りの会見をすることが多くなっています、ということを8月のブログの中で発信したのですが、最近は歩み寄ろうとしているような気がしますけど……」

「北京の迎賓館で日中国交正常化50周年の記念式典(9.29)が行われたというニュースを聞いて、驚いたと同時にさすがは中国と感心しました」

女性

「驚かれたのは、日本に対してあれだけ怒りの発言をしていたのに、急にお祝いということで50周年の記念式典を催したことですよね。感心したのは、どういうところですか?」

「情勢を細かく分析して、引く時は引く、攻める時は攻める。相手は難敵だなと改めて思いました」

女性

「引いたということですよね。なぜ、引いたのですか?」

「アメリカとの関係が上手くいっていないことを察知したのです。中国は、アメリカとの関係が少し悪くなると日本に微笑んで近づいて来ます」

女性

「首相の李克強(り・こくきょう)氏のアメリカでの財界関係者との懇談をニュースで見ましたけどね」

「ああいうところが上手いですよね。日本だと、ころっと行ってしまいますけどね」

女性

「アメリカはそうはならなかったということですか?」

「日本は情が優先してしまうので、それで判断が狂うのですが、アメリカは功利主義の国です。守ってもらうことを徹底的に求めますからね。笑って誤魔化すことはできません」

女性

「李克強のアメリカ訪問は、実際には何の効果もありませんでしたものね」

「オバマ政権の場合であれば通じた作戦かもしれませんが、トランプ政権を境にしてアメリカの中国政策が変わりましたからね」

女性

「微笑みは通じないということですね」

「ちょうど今日、バイデン大統領がアメリカの国家安全保障戦略について話をしていましたが、中国を完全なライバルと定めたことは確かです」

女性

「じゃあ、日本は中国と友好を祝ってばかりはいられないということですか?」

「本論の中で詳しく述べたいと思いますが、友好の中身が問題だと思っています」

女性

「ここからが本論です ↓」

 友好条約を巡って、日中間には受け止め方の差あり

今年が中国と友好条約を結んで50年の節目にあたりますが、その友好条約は日本の自主的な判断ではなく、アメリカの世界戦略の流れに沿った選択だったことは前にも述べた通りです。

ところが、ここからの日本の対応がある意味不思議だったのです。これは国民性に起因するところ大なのでしょうが、無警戒で相手を受け入れるのです。両国の民間レベルの交流があり、世論も両国の国交を後押しして、その声に押されて政府が重い腰を上げたのではなく、まさに上から決めた友好だったにも関わらずです。

従順な日本国民は、何の問題意識も持たないで政府方針を受け入れただけでなく、パンダをもらったこともあり、日本中が歓待ムードに染まったのです。この反応は、日本が性善説の国だからです。相手の国や国民との交流を喜びたいという純粋な気持ちから出ています。問題なのは、中国が決してそうは受け止めていなかったことです。そのことは、今になって分かったことです。


(「Twitter」)

 中国には、世界制覇という目的がある

日本と中国の「友好」の受け止め方が違うのは、お互いの国家目標が違うからです。中国の国家戦略は「一帯一路」という名の世界征服計画です。

もともと中華という国名は、世界の真ん中で美しく咲き誇る花のような国という意味です。ただ、問題なのは、世界中に花粉をばら撒いて同じ花を咲かせようというところです。違う品種の花は摘み取られることになります。

一色で染めるのを美しく感じる人もいれば、多くの色で染められたものに美を感じる人もいます。どちらが正しいかという問題ではなく、現実政治ではその「美」の覇権争いが行われています

(「You Tube」)

 アメリカは中国を唯一のライバルであり、標的と定めた

アメリカはもともと共産主義が嫌いな国です。ただ、前回に紹介した鄧小平の指し示した路線と人柄によってアメリカは中国を許容していた部分があるのです。

改革開放というのは、自由市場経済の手法の導入を意味しているのですが、アメリカからすれば共産主義の放棄と映ったのかもしれません。そして、何よりも欧米に中国の市場を解放してくれれば、まさに共存共栄の足掛かりがこれで出来ると思ったのでしょう。

もともとニクソン大統領が中国に飛んだのは、中国を西側陣営に引き込みたいというところから始まっています。アメリカからすれば、西側に入ってくれたということで、ホッと胸を撫でおろしたということです。しかし、実際には、ここから日米の苦しみが始まることになります。開けなくても良いパンドラの箱を開けてしまい、自分たちの立場さえ危うくなりそうな状況が生まれるかもしれない。そんな危険さえ、現実に起きようとしています。

当時、手を結んだものの、今や「唯一の競合国」(バイデン大統領)と言っています。つまり、唯一のライバルということです。ロシアに対しては「重大な脅威」と言っており、中国より「下」に見ています。北朝鮮はランク外です。これがアメリカの認識です。この認識は、正しいと思っています。

(中国は唯一の競合国/「ロイター」)

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