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中国が太平洋への足掛かりとなる鉄道敷設を計画 ―― シベリアでの採算無視の壮大な計画

「ロシアがウクライナ侵攻に神経を集中している間に、中国はロシアを狙う動きをし始めています」

女性

「私には、ウクライナとロシアの仲介役を買って出て、大国としての責任を果たそうとしているように見えますけど……」

「私には、ウクライナへの侵攻を利用して、両国に近づいて、自国の権益を伸ばそうとしているように見えます」

女性

「習近平氏にとっての強みは、ロシアのプーチン大統領との人間的繋がりが固いことですよね」

「ある意味、信頼関係もあると思いますので、それを利用して経済関係も築きやすいと思います。ただ、ゼレンスキー大統領とは、首脳会談をするまでには至っていません」

女性

「そういう状況の中で、中国がロシアを狙うというのは、どういう意味ですか?」

「確実に言えることは、ウクライナ侵攻が成功、失敗に関係なく、ロシアは国力を確実に落とすことです。ロシアというのは、1つの国ではなく、内に多くの共和国を抱えている連邦国家です。ロシアが求心力を無くせば……」

女性

「共和国の中には、離反するところも出て来るかもしれない、ということですか?」

「すでに兆候が出ています。中央アジア5カ国は、侵略戦争以降はロシアと一線を画していますし、黒海周辺のイスラム共和国からは不協和音が出始めています」

女性

「離反しそうな共和国と手を結ぼうとしているのですか?」

「早速、今日(18日)から2日間の日程で、カスピ海周辺の中央アジア5カ国との対面による国際会議を中国主催で行います」

女性

「中国と国境を接していますよね。国境紛争はないのですか?」

「それはありません。山岳地帯ですからね。貴重な資源でも発見されれば別ですが……。むしろ中国は、中央アジアからの武装勢力の侵入を警戒しています」

女性

「ここからが本論です ↓  表紙は「朝日新聞デジタル」提供です」

 中国が太平洋への足掛かりとなる鉄道敷設を計画

中国内陸部とロシア太平洋岸を鉄道でつなぐ合意がつい最近結ばれた、というニュースが飛び込んで来ました。具体的にどの地域を通すのかということは明らかになっていませんが、すでに中国とロシアのサハ共和国との間で覚書が交わされたとのことです。

サハ共和国というのは、余り馴染みのない国名だと思いますが、ロシア内の共和国の1つで、共和国としては最も東側に位置しています。面積が300万㎢と言ってもピンと来ないと思いますが、日本の約8倍の広さがあり、世界の国の面積ランキングの中に入れるとインドに次ぐ8番目の大きさの国になります。

極寒の地なので主だった産業は鉱山開発くらいです。石油、天然ガス、金、銀、ダイヤモンドが採掘されています。中国にとっては、そういった天然資源の獲得もさることながら、鉄道敷設によって中国からオホーツク海を経由して太平洋に行くルートが確保できることが大きいのです。

少し前でしたならば実現は難しい計画ですが、ロシアのウクライナ侵攻によって「片側」にスキが出来、そこを上手く狙ったプロジェクトです下図の赤い範囲については、実は中国の現在の軍事力であれば、簡単に手に入る状況です。自然に転がり込んでくるように環境づくりをするでしょう。

(「Wikipedia」)

 シベリアでの採算無視の壮大な計画

マスコミは殆ど報道していませんが、プロジェクトとしては、壮大なものですおよその計画は、中国のハルビンからサハ共和国の首都のヤクーツクを経由して、オホーツク海の湾岸都市のマガダンまでおよそ3000㎞以上の鉄道の敷設となります。東京-博多間が約900㎞です。その3倍弱の距離の鉄道を仮に敷設出来たとして、極寒の地に於て維持と管理をどのようにするのか、難しい問題が待っていると思います。

あとは開発の仕方と気候の問題です。予定のルートを考えると、大量の森林伐採が予想されます。環境の問題や地元民の感情の問題も出て来るのではないかと思われます。極寒と言われるように、冬は氷点下60度位まで下がります。夏は普通に30度を超えますので、その温度差の中での鉄道敷設と維持管理はかなり大変なものがあると思われます。

そのようなことがあっても、中国にとって太平洋に直接出られるルートが確保できることが大きな魅力だと思います中国が出て来るようになれば、北方領土問題交渉はさらに難しくなります。早期の決着を真面目に考える時代です。

(「読売新聞オンライン」)

 ロシアのウクライナ侵攻――中国は有利な側につくことを考える

ロシアのウクライナでの戦況が伝わってきています。ロシアが苦戦している模様です。

かつて、このブログで言いましたように、ロシアは戦略的に失敗しています。現在においても失敗しています。何が失敗なのかというと、敵との最前線で守りを固めているからです。将棋で言うと、真ん中あたりで防衛戦を敷くようなものです。どこからでも攻撃されることになります。そういう意味の戦略的失敗です。

中国はこういう「姿」を見てロシアを応援することはありません。むしろ、戦後の処理に関心をもっています。ちなみに、隣国のベラルーシも同じです。ルカシェンコ大統領はプーチン大統領と近しい関係にありますが、慎重に戦況を見極めています。ロシアがウクライナを圧倒して、もうすぐで勝ちそうな時に名乗りを上げて、義理を果たそうとするでしょう。今の情況では、表立った協力はしないと思います。

中国の空母第一号はウクライナから購入したものです。ウクライナは「一帯一路」の途上の国でもありますし、NATOに加入することになれば、ウクライナを通してヨーロッパ諸国に楔を打ち込むことができるかもしれません。

中国の復興支援をウクライナは拒むことはないでしょう。その「余韻」を残しておかないといけないと中国は思っているはずです。今の情況で、中国がロシアを支援することはあり得ません。そういう「貧乏くじ」を引くことはしません。復興支援をきっかけに繋がりを深め、一帯一路、つまり世界制覇への礎をヨーロッパ地域に拡大していきたいと思っているでしょう太平洋、さらには大西洋までのルートが出来れば、日本を含めて太平洋の国々を囲い込むことができる。そんなことまで夢想しているかもしれません。

(「読売新聞オンライン」)

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