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日本の学校教育で足りないもの(4)—―金融教育 / オレオレ詐欺を防ぐためにも、金融や投資について啓蒙する必要あり

「前回は、資本論の話題が出てしまったので、すこし理屈っぽくなってしまいました」

女性

「それはそれで、勉強になりましたが、今日もお金の話ですか」

「金融と言って下さい。ただ、歴史的なこともあり、どうしても金融というのは一段低くみられがちなのです。だけど、これからの日本は金融を一つの柱として考えるべきだと思っています」

女性

「歴史的なことと言うのは何ですか?」

「日本でも、ヨーロッパでも、お金に関わる仕事は卑しい職業という捉え方が長い間あったのです。日本では金貸しという言葉が遺っていますし、「宵越しの金は持たない」のが江戸っ子の粋な生き方だと言われたこともあります」

女性

「どうして、お金をそんなに毛嫌いするのでしょうか?」

「お金は皆んなが汚れた手で触りますよね。だから汚い、手元に長く置いておくものではない。そして、ついでに言うと、その汚いお金を商人は喜んで受け取る、卑しい奴らだという理屈でしょうね」

女性

「その反対が「武士は食わねど高楊枝」ということですね。ヨーロッパでも同じような感覚だったのですか?」

「だと思います。そして、ユダヤ人たちがそういった金融の仕事に専ら携わるようになりますが、そこからまたユダヤ人差別が起きます」

女性

「日本では、そういった差別はありませんでしたよね」

「四民平等ということで近代がスタートしますからね。これは聞いた話ですが、戦後すぐの頃に、ある証券会社の人がセールスに入った所で「株屋」と言われ、さらに「悪い事は言わねえから、早く足を洗いな」と忠告までされたそうです」

女性

「えっ、凄い話ですが、今はそんなことを言う人はいませんよね」

「当時の人の感覚でしょうね。ただ、これから日本は金融業ということを真面目に考える時期だと思っています。先程のユダヤ人ですが、彼らは金融業でのし上がって世界を動かしましたからね。今のアメリカを動かしているのは、ユダヤ人財閥だと言う人もいますからね」

女性

「観光立国ではダメですか?」

「コロナに左右されるようなものでは、勝負できないでしょう。しかも、有事になれば、人の流れは止まります。そのようものを経済政策の中心にもっていくことは、出来ないと思います」

女性

「ここからが本論です  ↓」

 

 学校教育の現場では、金融教育が全く行われていない

 経済学という言葉はありますが、金融学とは言いません。言うとすれば金融業です。これが現在の金融に対する認識というか、到達点なのです。「学」がつくということは、そこに法則性があり、学問研究の対象であると認定されるということです。金融は単なるお金の流れに過ぎない、独立して扱うような研究テーマに値しないし、どうしてもと言うならば経済学の中に組み入れて行うべしということだと思います。高校の教科書を見れば、学会のおよその見解が分かります。当たらずといえども、遠からずだと思います。

お金を得て、そのお金をどうするかといった時に、金融の知識が必要です。銀行に預けていれば良いという時代ではありません。ところが、前にも書きましたように、中学、高校では金融についての記述が殆どありません。そのため、大学あるいは市民講座、証券会社のセミナーなどで学ぶか、ご家庭でフォローするしかないというのが現状です。ただ、それでは問題意識がある人しか受講しませんし、何のための全国一斉の一律教育なのかが分かりません。

(『コエテコ』)

長年、教育の現場に携わってきたのですが、ここ数年は、文科省は愚民化政策を実施したいのではないかと思うようになりました。日本の教科書は、文科省令である学習指導要領に則って編纂されなければなりません。どういう教科書にしたいのかというのは、文科省の考え一つなのです。

ところが、金融教育についてもそうですが、日本の国民にとって必要な教育を発信できていないからです。発信できないのであれば、教育課程編成権を地方にすみやかに譲渡すべきだと思っています。「従軍慰安婦」という中学生に不必要な造語を、全国の生徒が使う歴史教科書に載せたりということで、作為的に、そういうことをしているのではないかと思い始めています。

 

 起業家教育をいうのであれば、まず金融教育をする必要あり

投資家の藤野英人氏が『14歳の自分に伝えたいお金の話』(マガジンハウス)という著書をこの5月に発売しました。その中で、日本人が欧米の国民と比べて現預金で持っている割合が多いと言っています。

彼の著書から、そのことについて指摘をしている部分を紹介します――「日本の個人金融資産は約1900兆円あるのですが、現預金が1056兆円(2020、12月末時点)。このうち現金(=タンス預金)は101兆円にものぼります」。国家予算と同じ位の金額のお金が国民の手元にあるのですが、「これは先進国でも日本特有の傾向」(49ページ)と言い、現金ないしは預金として手元に置いておく金額を数字で言うと、日本が54.2%、アメリカは13.7%とのことです。

(「マネーの達人」)

 その違いは「アメリカ人は株式や投資信託への投資により多くのお金を使っています。『資産を増やすには、投資したほうがいい』という価値観が根付いているからです」(50ページ)と指摘します。そこから彼は「日本人はどうして現金を手元に貯めるのが好きなのでしょうか?」と命題を立てて、その答えを「日本人はシンプルにお金が大好きなのだ」と結論づけていますが、これは違います。2人の会話で紹介したように日本人はお金はそれほど好きではありません。「浄財」という言葉があるということは、私心のないお金はどんどん使うべきだという文化があるということでしょう。

では、なぜ現預金が多いのかと言えば、学校教育で金融や投資のことが全く教えられていないからです。簡単に言うと、日本の子供たちは、お金を見た時に、使うか貯めるかという、封建時代の二者択一の遅れた教育しか受けていないからです。貯めたお金を運用する、あるいはそれを元にして起業をするといったお金の使い途について教えられず、結局多くの子供たちが「二者択一回路」を持ったまま経済社会に旅立っているということなのです最近になって、ようやく起業教育ということを言い始めました。ただ、起業するためには、金融の知識が必要です。武器を持たせないで、起業を説いても無理があります。

 オレオレ詐欺を防ぐための一番の有効策は金融についての啓蒙教育

使うか貯めるかという2者択一ですので、貯めることが美徳と判断して、脇目もふらずに貯めようとします。そして、その貯めたお金を狙ってオレオレ詐欺が電話をかけてくるのです。

多分、欧米では「オレオレ詐欺」は成り立たないのではないかと思っています。調べた訳ではありませんが、日本独特のものだと思っています。他人を信用しやすい国民性と手元に多額の現預金を置いている日本ならでわの犯罪だと思っています。

「リーン」と鳴って慌てて現金を用意してすぐに犯人に渡してしまう。日本では、よくあるパターンです。しかし、欧米では、仮に騙されたとしても手元に現金がないため、株式や債券を売って現金化して犯人に渡すという手続きをとる必要があります。

そうすると、現金化されるまでに日数がどうしても掛かりますし、証券会社が間に入ることになります。そうすると、本人が冷静になって考える時間も出来ますし、その間に実の息子と連絡がつくこともあるでしょう。証券会社の担当者が「異変」に気付くことがあるかもしれません。

 「ストップ詐欺被害、私は騙されない」とキャンペーンを張るのではなく、手元の現預金をいかに資産として上手く運用するか、ということを教えることの方が効果があると思っています。

(「千葉銀行」)

次回は、子供たちに金融教育を実際にどう教えれば良いのかという話をしたいと思います。とにかく、学校教育には頼れません。気が付いた大人が、家庭で我が子に実地で教えるしかないと思っています。

読んでいただき、ありがとうございました。

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