「私は未だにウクライナで起きていることが半分信じられません」
「アメリカは確かにロシアの侵攻の危険性について言及していましたが、外交努力によって解決すると多くの人は思っていましたからね」
「こうなってくると、ロシアは何を最終目標としているかということが一番気になりますね」
「ウクライナの現政権の転覆とロシアの傀儡政権の樹立です。ウクライナを親ロの国にしたいのです。そこまで仕上げたら、ロシア軍は撤退するでしょうね」
「ウクライナに与えた甚大な被害について、どうするつもりなのですか?」
「ウクライナを併合すると思われますので、そうなるとロシアが復旧の費用を出すということだと思います」
「ただ、亡くなった方もいますし、これからも増えますよね」
「人的被害に対する補償という感覚はロシアにはないと思います。そういう感覚があれば、他国に軍隊を派遣しないでしょう」
「すいません、共産党綱領の話が、ウクライナ問題の勃発によって途中で終わっていました。今日こそは、前々回の続きをお願いしたいと思います」
「ウクライナ問題で一番慌てているのは、日本共産党ではないでしょうか」
「それはどうしてですか?」
「彼らは9条信奉者ですから。平和主義を掲げていれば、絶対に侵略されない。それを前提にした政治体制を常に主張し続けて来たからです」
「日本ではなく、ウクライナで起きた事と言うかもしれませんよ」
「1度あることは2度あると言います。ウクライナで起きた事は、日本でも起きる可能性があります」
「絶対に起きないと言えなくなったということですね」
「起きる可能性が1%でもあるならば、それに向けて準備をするというのが政治の責任という原則です。避難訓練と同じ考えです」
「政党が率先して平和だと叫んでいるようでは駄目だということですね。ここからが本論です ↓」
共産主義社会の中身を示す必要あり
共産党の主張が常に現実の国民感覚とズレているのは、目標が現実的なものではないからです。共産主義社会を目標だと言うならば、具体的にその中身を示す必要があります。
その社会、つまり共産主義社会が保持する憲法、議会制度、政治システム、権利保障の考え方などをある程度明らかにする必要があります。当然、その社会において共産党は存在するはずなので、どういう立ち位置なのかを明らかにする必要があるでしょう。一党独裁なのか、複数政党制なのかという問題です。複数政党制であれば、様々な価値観が錯綜している状況だと思いますので、論理的に考えれば一党独裁体制だと思います。ただ、そうすると、一党独裁によって、どうして多面的な価値観が花開く社会となるのか、説得的に説明する必要があります。
天皇制について大いなる誤解
「一人の個人が国を象徴する制度は、人間の平等と両立しない――私たちはこう考えています……」(『あなたの『?』におこたえします』日本共産党綱領の話)。反論するのも馬鹿らしく思える程、低レベルの主張です。そもそも、国の象徴と平等権とは全く次元の異なる問題です。時代的にもズレています。象徴天皇制が確立したのは、7世紀の天武期ですが、平等権の考え方は18世紀に西洋で生まれた考え方です。
国や企業といった組織は、必ず中心的な人物を置きます。そうすることによって組織に求心力が与えられ、活性化が図られます。政党も同じで、共産党も委員長、書記長というポストがありますが、それは平等権とは関係がないと思います。なぜ、中央委員の不破氏が特権的な地位にあるのか。共産党の組織としての判断からすれば、それはそれで合理的な人事なのでしょう。同じです。形式的な平等ですべて説明できないのが、組織の人事です。国家の組織においても、当然そういうことがあるということです。ましてや、天皇制は2000有余年の歴史の重みがあり、今や日本の文化であり、伝統と言っても良い位です。西洋生まれの歴史も浅い平等権を基準に考えること自体が、間違っているのです。
「米中の覇権争い」という間違った見方
「米中の覇権争いが強まるもとで、いま必要なのは、米中をふくめた『平和の枠組み』をつくることです。軍事対決のエスカレートではありません」(同上)と言いますが、ここにも事実誤認があります。
中国が周辺諸国に対して強圧的に威嚇行動を繰り返しています。日本に対しては、尖閣海域で頻繁に領海侵犯を繰り返していますし、台湾に対しては、領空侵犯を繰り返しています。中国と国境を接している国の数は、全部で14か国ありますが、12か国と国境をめぐって何らかの紛争を抱えています。
「米中の覇権」という図式で捉えようとするのが日本共産党の立場ですが、間違っています。アメリカは覇権など求めていません。逆に、オバマ大統領の時、世界の警察の役割をやめたと宣言しています。ただ、それ以降、世界秩序が乱れる方向で動いたのは確かです。
世界は約200位の国と地域によって構成されています。それぞれの歴史を背負った国同士、どこかの国がリーダーシップを執る必要がありますが、ナンバーワンの国がリーダーシップを執るという不文律があるのです。戦前は、イギリスがその役割を担っていました。英語が世界共通語のような地位にあるのは、そのためです。世界を一つの組織と考えれば、分かると思いますが、そのリーダーシップを覇権とは言いません。中国は経済力と軍事力を背景に、自国の権益を外に拡大しようとしています。これは覇権です。両者を明確に区別する必要があるのですが、同じように捉えてしまっています。
(「Goo ブログ」)
未だに安保反対を言っている政党
安保反対を正面から主張しているのは、現在では日本共産党くらいのものでしょう。「自公政権が強行した安保法制は、憲法違反の集団的自衛権を容認し、日本への攻撃がなくてもアメリカの戦争に参戦する仕組みです」(同上)。安保法制の時は、戦争を始める国になると共産党は大騒ぎをしました。未だに始まっていません。無責任に騒がないで欲しいものです。
集団的自衛権というのは、自国を守るために他の国と共同して守るという考え方です。9条の2項は戦力不保持を規定しています。そのため、日本の防衛をアメリカ軍に頼るしかない、やむにやまれぬ選択だったのです。
集団的自衛権を批判するのであるならば、憲法を改正して、自衛隊について憲法に明記をし、質量ともに日本を防衛できる力を持たせることが必要です。個別的自衛権を行使できる位になった後に、アメリカ軍に日本から撤退してもらうというのが筋道でしょう。憲法の改正に反対、アメリカ軍の駐留反対では支離滅裂です。
アメリカ軍は世界最強の軍隊です。その基地が日本に至る所にあるため、日本は戦後77年間平和で過ごすことができたのです。「戦争に巻き込まれる」といつも騒いでいますが、日本がどこかの国の戦争に参加したことはありませんし、逆に巻き込まれずに済んだのです。
(「公明党」)
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