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世にも不思議な「日本共産党」の存在 / ナンバーワンが誰か分からない、「民主集中制」は党内独裁体制を維持するための方便

「世にも不思議な政党の物語、ということでお願いしたいと思います」

女性

「世にも奇妙な物語、というのは昔、テレビ番組でありました」

「結構、古い話ですね。どうして、あなたが知っているのですか?」

女性

「今は、ビデオやユーチューブで過去のものを見ることができる時代なのです」

「それで、何か気になるものがありましたか?」

女性

「近未来において、人々が洗脳されてしまい、ロボットのように行動している内容のものがありました」

「きっとオーウェルの『1984年』をヒントにして、シナリオが書かれたのでしょうね」

女性

「そうだと思います。背筋が寒くなるようなドラマでした。ただ、みんなが正確に日々を送っていたのですが、ある一人の子供がこんなのウソだと言い始めるところから、皆の日常が変わり始めるのです」

「そこは『裸の王様』ですね」

女性

「そうですね。そこからの展開が面白かったですよ」

「奇妙ということですが、自然科学で使う奇妙と、社会科学での奇妙は違うと思うのです」

女性

「どう違うのですか?」

「自然科学の場合は、現実から隔絶されたところに「奇妙」があるのですが、現実の場合は、社会現象と背中合わせに「奇妙」があると思います」

女性

「つまり、奇妙な世界が現実の世界として展開するかもしれないということですね」

「そうですね。そこがある意味、現実世界の怖さでもあり、面白さなのかもしれませんね」

女性

「ここからが本論です ↓」




 共産主義は夢であり幻

共産主義を提唱したマルクス自体が、共産主義社会の到来を信じていませんでした。『共産党宣言』を出したのは、一つのプロパガンダです。『共産党宣言』を出した年、マルクスはまだ30歳です。そして、彼はユダヤ人、友人のエンゲルスもユダヤ人です。彼らユダヤ人にとっての一番の願いは、自分たちの国をつくることです。どうすれば良いのか、全く分からなかったと思います。絶望的な状況にありつつも、民族的自覚が彼らに行動を促したと思います。それが『共産党宣言』だったのです。

『共産党宣言』が『資本論』を書かれた後に出ていれば、資本主義の深い分析の果てに来るべき社会のことや社会の法則を発見したのだろうということが分かりますが、そうではありません。『資本論』の第1巻は1867年ですから、マルクス49歳の時の刊行です。 第2巻と第3巻は、マルクスの死後にエンゲルスが遺稿を整理し1885と1894に刊行しています。『資本論』はあくまでも資本主義経済の分析であって、その果てに共産主義社会が来るなどとは言っていません。

『共産党宣言』が何よりも最初に世に出されているので、これはプロパガンダであり、ユダヤ人国家をつくるための社会情勢を作り出したい、つまり世界が革命的に混乱すればそれだけユダヤ人国家をつくるチャンスが広がるだろうという、やむにやまれぬ気持の果てのものだということが分かっていただけると思います。

 ヨーロッパ・コミュニズム(共産党)、今はもうない

1970~80年代の頃、ヨーロッパ・コミュニズムが流行ったことがありました。それを牽引したフランス共産党とイタリア共産党は昔の面影はありませんフランス共産党は弱小政党となり、イタリア共産党は党名も綱領も変えています。それ以外で、ヨーロッパで共産党が活動している国はありません。

世界の中で唯一日本だけがその活動を認め、さらには議会にも議席を有しているような国は日本以外にはないと思います。なぜ、日本では共産党が生き延びているのか、中国、北朝鮮の影響、反日マスコミの問題もありますが、簡単に言えば、政府も他党も論破できないからです。日本人の悪い「クセ」故なのです。

試合で叩きのめされれば、今までの自分で良いのかという自己反省が生まれます。ところが、共産党に対して、そういう場面は殆どありません。彼らに言われて、まともに反論しないために、彼らの主張がまるで正しいことを言っているかのように鳴り響いてしまっています。

民主集中制という名の独裁体制

突っ込みどころ満載の政党ですが、余り今まで批判されなかったようなことを話題にしたいと思います。一つが、民主集中制です。これは何かと言えば、民主的な討議の末に決まったことは、全体がそれに従って動くというものです。日本共産党の規約で定められたルールですが、これは党内独裁体制を貫くための詭弁です。そもそも党内で民主的な討議がなされているかどうか、党員だった人などの話から推測すると、そのこと自体が疑問です。党員は上から出された方針を学習会で学び、ひたすら「月間」のノルマをこなすために働くだけの兵隊のようです

民主集中制がベストと言うならば、現実の議会政治の場面でも、それを貫くべきでしょう。国会内で首班指名を行ったり、法案を討議したりして法律を制定します。まさに民主的な討議が行われ、ある結論に達しますが、共産党は必ずと言って良いほど従うことはありません。身内に対しては民主集中制を説きながら、自身はそれとは違う行動をとる。最近の言葉で言えば、ダブルスタンダードの政党なのです。もっとも、中国共産党を見れば分かりますが、共産主義者は目的のためなら手段は選ばないのが正しい在り方と考えていますので、ダブルスタンダードやウソは得意とするところでしょう。

 

 ナンバーワンが一体誰なのかが分からない政党


「日本共産党ほど本音と建て前が乖離した政党はありません。そう、つくづく実感します。もはや『裸の王様』と化した最高指導者をいただきながら、批判的な動きを抹殺しようとする党中央の動きに、さまざまな形で抵抗し、頭を上げて闘う人たちも増えています」(篠原常一郎『日本共産党 噂の真相』育鵬社.2020年)

篠原常一郎氏は日本共産党の国会議員秘書をしていた方で、党を除籍されています。ただ、共産党に対する愛着の情がまだ残っていることは、最後に「私は引き続き、日本共産党に対して辛辣な批判者となり、日本共産党を強くすることに貢献しようと思います」(篠原常一郎 前掲書.284ページ) という言葉で分かります。

その彼が専ら批判しているのは「中央委員」の不破哲三氏です。普通は委員長の志位氏がトップだと思うかもしれませんが、そうではないところが共産党なのです。事実上のトップは中央委員であり、社会科学研究所所長の不破哲三氏ということが、この本を読むと分かります。ただ、それは組織的にはおかしなことです。

篠原氏と共産党の間にどのようなやり取りがあったのかは、知る由もありませんが、彼の心が共産党から完全に離れている訳ではありません。紹介した書は、ある意味、中途半端な立ち位置から書かれていますので、面白さという点では少し期待外れでした。

そして、一番の問題は、彼自身、革命ということに多少の幻想をまだ抱いているようなところがあります。私は、もう「革命ゴッコ」を語る時代では無くなったと思っています。その辺りのことについて、近いうちに書きたいと思っています。

読んでいただき、ありがとうございました。

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