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脱デフレ経済の動き ―— 景気は確実に持ち直している / デフレよりインフレを心配する必要あり

女性

「前回に引き続きデフレ問題で行きたいと思います。この前の説明で、なぜ日本がなかなかデフレ脱却できないのかが分かりました」

「今はグローバル経済の時代なので、簡単に通貨は国境を越えてしまいます」

女性

「国内で使って欲しいと思って給付したお金が使われることなく、国境を越えて資産になってしまうのですね。これからは、そういった金融の知識が必要ですね」

「日本人はタンス預金と普通預金にお金を預けすぎです。タンス預金をするから、特殊詐欺に高額なお金を騙し取られるのです」

女性

「確かにそうですよね。家に何百万と置いている人がいるんですね」

「戦前はよく銀行が潰れましたからね、その時のことを親から聞いて家に置いている人が結構いるのでしよう」

女性

「それはさておき、日本経済は30年間 デフレに苦しんできたことを最近知りました。どうして、こんなに長い間デフレだったのですか?」

「難しい質問ですね。人によって見方が違いますが、1980年代後半のバブルに対する対処を間違えたというのが、私の考えです。バブル(泡)の意味は分かりますよね?」

女性

「1980年代後半の土地バブルですよね。土地やマンションだけが高騰したという現象ですよね」

「そうです。そのバブルを鎮静化しなければいけないということで、政府と日銀、さらには大蔵省がほぼ一斉に対処したのです。連携をとって順番に落ち着いてやれば良かったのではないかと思っています」

女性

「その結果、どうなったのですか?」

「一言で言うと、効き目がありすぎて、息の根まで止めてしまったのです」

女性

「ここからが本論です ↓」

 景気は確実に持ち直している

約1か月前の11月20日に日経平均がバブル崩壊後の高値を更新しました。33年ぶりだそうです。30年前に息の根を止められましたが、ようやく息を吹き返したと思われます。「大企業の製造業の景況感、3期連続改善」のニュースも飛び込んできました。中小企業の製造業も4年半ぶりにプラスだったそうです。景気が良いと答えた企業の数が確実に増えています。

株価は先取りして動く性質があります。そういった動きを見ると、最早デフレ脱却を政策として掲げる必要はないのではないかと思います。政治家は原点に戻って、カネのことに余り関心をもたず、政治課題を粛々とこなすようにして欲しいと思います。

(「時事エクイティ」)

 なぜ日本は長期にわたるデフレが進行したのか

1989年の12月29日の大引けで史上最高値の3万8915円を付けます。これが一つの節目になります。投資家の多くは、1990年の正月は良い夢を見たと思いますが、ここから事態は暗転します。

バブル沈静化に向けて、関係機関が一斉に動きます。ただ、バブルと言っても資産バブルなので、今から考えれば慌てることはなかったと思われます。一番困ったのは、不動産やマンションを購入しようとした人たちだったのですが、それ以外の国民はある意味関係なかったからです。

日本人の気真面目さが出た感じがします。年明けの3月、さらに8月に日銀が大幅利上げを行います。続いて、大蔵省は3月に総量規制を踏み切ります。総量規制というのは、不動産関係の融資が過熱化しないように融資枠を抑える措置のことです。これを2年近くにわたって実施したのです。そして、止めを刺すように政府は92年1月に地価税を導入します。これによってバブルは崩壊に向かいます

2人の会話にもありましたように、政府と日銀、さらには大蔵省がほぼ一斉に対処に向かったのです本来は経済を失速させないように横の連携を取りながら、少しずつコトを運ぶべきところを冷水を浴びせるように三者が一斉射撃をします。日本経済はそれから30年という長き眠りに入るのです。

(「トウシル」)

 インフレを心配する必要あり

「30年デフレ」のため、国民の中に、モノの値段や賃金は変化しないものという感覚が染み込んでいます。企業家の中にも、それが染み込んでいますので、原料の値上がりがあったとしても、それを商品に価格転嫁できない状況が続いてきました。

人口減で少子化だからデフレなのでは、という人がいますが、全く関係がありません。ヨーロッパの先進国は人口減ですが、軒並み物価が上がっています。イタリア、イギリスが約2倍、カナダ1.8倍、ドイツが1.7倍というように。

今後特に注意をしなければいけないのが食料インフレです。この間の異常気象が世界の農作物の収穫高に影響を与えています。それが今後さらに進むと思われます。日本は食料の2/3を輸入に頼っている国です。政府はデフレ対策ではなく、食料インフレを予測してその確保について考える時期に来ています。

(「Freepik」)

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