「昨日(10/28)、中国株式市場で上海株と香港株が大幅に下落したそうです。おっしゃっていたことが早速起こりましたが、このまま下落してしまうのでしょうか?」
「下落のトレンドに入ったことは確かですが、経済の動きは一直線で動きません。下がるにしても必ず波を打ちながら下がります。ただし、恐慌は別ですよ」
「当たったということで言えば、ウクライナへの軍事侵攻100日目にブログ(6/4)を発信していますが、都市国家のアテネがペルシア帝国に勝利したことを例にとってウクライナの勝利を予言しています。ほぼ、ここまで予想通りですね。ここに来て、汚い爆弾を使うとか、使わないとかで、少し緊張が高まっているようですね」
「ロシアが一生懸命デマ情報を流しているようですが、ウクライナが自国領内でそんなものを使うはずがありません。流石に、このプロパガンダは失敗でしょう」
「そのプロパガンダについて質問なんですが、プーチンも含めてロシアの要人たちはあれは本気でそう思って言っているのですか?」
「ネオナチとか、ウクライナ領内で虐げられているロシアの人々を解放するのだという理屈ですね。それ以外にも、多くのことを言ってきましたけどね」
「SNSなんかにも、プーチンは逆さまに物事を見ているとか、ロシアの正当性を主張するあまり自分が見えなくなっているという意見も出されています」
「実際には本気でそう思っているのではなく、腹の下でベロを出しながら、相手を煙に巻くつもりで言っています」
「一つの戦術として、そういうニセ情報を発信しているということですか?」
「多分、ロシアはそういう情報戦術を今まで多くあらゆるところで使ってきたのでしょう。ただ、21世紀の情報発信技術が発達した今日、同じようにプロパガンダを流しても、すぐに見破られてしまうということです」
「見破られれば、国家としての信用もなくなりますよね」
「そうすると、通貨(ルーブル)ブランドが下がりますので、現地展開の外国企業からすると、そこで事業をしてもルーブルしか手に入らない訳ですから、やがて撤退する道を選択することになります」
「すべてが連動しているということですね。ここからが本論です ↓表紙は「ダイヤモンド・オンライン」提供です」
ロシアは戦略的に大きなミスをした
局面の大きな動きがある度に報道が流れますが、ロシアの戦略的な誤りがはっきりしていますので、この戦いでロシアが勝つことは九分九厘ないと思っています。戦術の誤りを戦略でカパーすることは出来ますが、その逆は出来ません。
戦略というのは、攻略するための戦い方という意味なので、最終目標を何に設定して、それを獲得するために、どう攻めて、何をするのかということです。目標が定まれば、戦術とそれに必要な武器や兵員の数も決まってきますので、それを調達する予算も確定します。
当初のロシアの侵攻は2方面から行われました。首都キーウを攻略する部隊と東部を攻略する部隊です。ここからすでに戦略的なミスをしています。将棋に例えると、中央と端を同時に攻めるというへぼ将棋の典型のようなことをしたのです。
不意をつかれた上に、圧倒的な軍事力で攻められ、ウクライナは後退を余儀なくされますが、やがて無理攻めが効かなくなります。無理が効かなくなれば、理がある方に応援団が付いて形勢が移るのは物の道理です。
(「朝日新聞デジタル」)
手順が違う――へぼ将棋を指しているようなもの
10月5日に4州併合の宣言を行いました。軍事侵攻をした後、強引に住民投票を実施して、それを根拠にした併合です。こんなものは認められる訳がありません。国連総会で143か国の国が併合無効決議に賛成をしました。この4州併合が途中から出てきた戦略目標ですが、であれば初期の首都キーウに向けての侵攻は一体何だったのか、全く説明がつきません。
仮に4州併合が戦略目標であるならば、まず首脳会談でしょう。当然、決裂する訳ですが、その次に住民投票をして、その意志を最大限尊重するために軍事作戦を取ると言うならば、まだ理屈は成り立ちます。ヒトの国に勝手に侵略しておいて、住民を威嚇した上での投票です。しかも、投票箱は透明で中が見えるようになっています。NOと思ってもそれが出来ないような細工がなされています。自由な意思など期待できるはずがありません。
そして現時点で、何を落としどころにしたいのかが見えません。普通は軍事行動を見れば、分かるのですが、ミサイルを撃ったり、戦車部隊を派遣したり、塹壕を掘ってみたり、ドローンでエネルギー施設を破壊してみたり、原子力発電所を占拠してみたりと、いろいろなことをしているのですが、最終的に何をどうしたいのかが見えてきません。単に、ウクライナに対して、嫌がらせ的な攻撃を続けているだけのように思えます。この戦い方は、国境紛争など、お互いの利害が対立して紛争に発展した場合の戦い方です。つまり、当該の紛争に対して、こちらの国は怒っているんだということを相手に示すために攻撃をするやり方です。ウクライナは何もしておらず、勝手に侵略してきて、何を怒っているのだという話です。
ミサイルやドローンを飛ばせば飛ばすほど、戦略目標は遠くなるだけです。そして、そもそも順番を間違えています。まさにへぼ将棋の極致とも言うべき状態ですが、そういうことすらも、よく分かっていないのではと思っています。
(「ゲーム攻略・無料ウィキレンタルのアットウイキ/@WIKI」)
多くの共和国を力で抑えてきた
ロシアは連邦内に多くの共和国を抱えた多民族国家です。首都モスクワ近くから、モルドヴァ共和国、マリ・エル共和国、チュヴァシ共和国、タタールスタン共和国などがあります。また、カスピ海近くのカフカス地方は民族構成が複雑に入り組んでいて、それを反映して多くの共和国があります。独立運動で有名なチェチェン共和国もその中にあります。
要するに、ロシア帝国、ソビエト連邦、ロシア連邦と、看板はかわったものの、多くの共和国を半ば力で束ねてきたという実態は何も変わっていないのです。そして、連邦内の共和国も、自国の統治においてロシアの力を利用してきた面もあったのです。お互い、持ちつ持たれつという関係で均衡が図られてきたのです。
力による均衡は、力が無くなり始めた時に崩れます。ロシアはウクライナへの侵攻で無駄に軍事力と資金を使っています。早く撤収しないと、命取りになると思っています。
(Yahoo!ニュース-Yahoo! JAPAN)
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