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中国、習近平指導部爆走の時代 ―― 3つの歯止めが無くなる / 資本や資金は自由を求めて羽ばたいていく

女性

「中国は、何かますます独裁が進みそうですね。これからどうなっちゃうのでしょうか?」

「一党一派独裁体制ですからね。集団指導体制が完全に崩壊しましたが、もしあなたが中央委員なら何を考えますか? そこから見えてくるものがあると思います」

女性

「習近平一派に入らないと出世は出来ないので、多分私の性格からすると何とか仲間になれるように努力すると思います」

「努力しても仲間に入れなかったら、どうしますか?」

女性

「えっ、難しいことを聞きますね。その場合は、どうしましょうか。反抗するか、あきらめるかのどちらかしかないですよね」

「そうですね。2つの途(みち)は、ある意味対照的ですが同じ作用、つまりマイナスの作用が強く働くことになります」

女性

「誰も協力しなくなるということですね。今までなら、考えが合わない人もいたけど、賛同できる人もいたということでしたが、それが無くなりますものね」

「しかも習近平という人は、生い立ちの関係でかなり猜疑心が強いと言われています」

女性

「ということは、一派の仲間入りになるのは、大変ということですね」

「変に近づくと、逆に怪しまれて、粛清されるかもしれませんよ」

女性

「協力しようとすると怪しまれる可能性があるということですか? じゃあ、私は何もしません。面従腹背を貫きます」

「多分、そういう人たちが増えると思います。出る杭は打たれるどころか引っこ抜かれる社会なので、若者の間に何もしない、いわゆる「寝そべり族」が蔓延することになります」

女性

「共産党内の活力も当然低下して、余り良いことにはならなそうですね。ここからが本論です ↓表題の写真は、ダイヤモンド・オンライン提供です」

 資本や資金は自由を求めて羽ばたくもの

独裁が今後加速度的に進展すると思われますので、政治、経済、軍事、外交など様々な方面に影響が及んでくるでしょう。早速、経済面で影響が出始めています。

「改革開放を全面的に深化し」(「1中全会終了後の習氏発言」)と言っていますが、「改革開放」は鄧小平の遺訓とも言うべき言葉なので使っただけです。資金と資本は自由市場で大きく羽ばたく性質をもっていますので、自由な経済活動が規制されそうだと察知した瞬間に逃げ始めます。ウソは通じません。

元を売ってドル、あるいは別の国の通貨に換えて海外に移転する。そういった動きが活発になりますし、すでに兆候が現れています。だから、元安が起き、中国の株式市場は下がり始めます。そして、その資金はどこに流れるのかということです。

日本にも多く流れてくるでしょう。「常道」はドルですが、アメリカは中国からの資金の流れに神経を尖らせていますし、日本はその点、脇がかなり甘い国ですので、元を円に換えて日本の不動産や株式に投資するという動きが増えるでしょう。中国本土での締め付けや規制が強まります。ゼロコロナ政策を維持することが党大会で確認されました。絶望感も広がっています。自由を求めて、中国の資金が国境を越えて世界に羽ばたいていきます。

(「産経ニュース」)

 3つの歯止めが無くなる

中国は共産党一党支配の国ですが、その党を外と内で牽制していた「力」がありました。しかし、今回の党大会を機に、3つ全て無くなりました。1つは、長老政治です。68歳定年制を敷いていましたので、年齢で第一線を引退したかつての指導者が大所高所から意見を言うという態勢が中国にはあったのです――北載河(ほくたいが)会議

渤海沿岸の避暑地である北載河区で毎年夏に行われている共産党の長老たちが集まる会議です。完全非公開なので、今年も何がどのように話し合われたのか分かりません。党大会の議案書はここで了解を得ることが必要だと言われていました。それなりのチェック機能が働いていたことは確かです。

政治局常務委員というのは習近平総書記を入れて7人います。今回この7人すべてが60歳以上となり、平均年齢は約65歳です。そして、指導部メンバーの任期は5年ですので、次の党大会の時の平均年齢は70歳になります。定年制を自らの力で無くしてしまいましたし、指導部の年齢構成を考えれば、長老政治は事実上終わったということです

そして2つ目は、「共青団排除が鮮明な人事」(「強権確立」『産経』10.24日付)です。つまり、党のエリート養成機関である共青団出身者が一人もいなくなり、すべて「身内」で固めたため緊張関係が無くなってしまいます。そして、共青団の中には絶望感が広がることになるでしょう。優秀な人材たちが、党のため、国家のためと考えて活動してきたのに、「中国人民の最も信頼できる最も強固な核心的な存在にならねばならない」(「1中全会終了後の習氏発言」)と言われても、響かなかったでしょう。ルートが閉ざされてしまったからです。

さらに3つ目は、後継者らしき人がいません。胡春華副首相(59)が次の世代のトップであろうと言われていたのですが、今回の指導部人事から外れています。実は彼は共青団の期待の星だったのです。それが排除され、後継者指名が行われていませんので、トップに何かあった場合は、権力闘争が内と外とで起きる可能性があります。

(「dメニューニュース-NTTドコモ」)

 

 中国、習近平指導部爆走の時代

1中全会終了後の習氏発言が、彼の今後の行動を読む上で、大きな手掛かりになると思っています。1中全会というのは、党大会終了後に開かれた第一回中央委員全体会議のことです。なお、中央委員は約200人います。

こういう類の発言は、後半に自分の言いたいこと、気持ちを入れるものです。後半部分に次の発言があります。

「我々は全人類の共同の価値観を広げなければならない」――これは世界を共産主義という赤色で染めたいという気持ちの表明です。「新しい旅路は栄光と夢に満ちた旅路だ。設計図はすでに描かれ、ラッパはすでに吹かれた」――ラッパは進軍を暗示する言葉でしょう。台湾そのものを標的と宣言しています。彼の頭の中では、少なくとも今回の任期、つまり5年以内に具体的成果をはっきりとかたちにして人民に示し、「首席」の名称を毛沢東から受け継ぎ、ゆくゆくは「習近平思想」ということで後世の中国に名を遺したいと思っていることでしょう。

隣国の日本としては、波高しの状態が続くことになります。防衛態勢を強化する時代に入ったということです。

(「産経ニュース」)

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