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山﨑福也物語 ―― 『甲子園がくれた命』(講談社、2011)

  • 2022年10月25日
  • 2022年10月25日
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「日曜日(10/23)日本シリーズの戦いは、激烈でしたね。4回までヤクルト打線を押さえて、自らも先取点を叩き出したオリックス先発の山﨑福也(さちや)投手のことを今回は話題にしたいと思います」

女性

「あれっ、今日は中国のことを話題にすると予告していましたよね」

「次回に回します。折角、ああいう熱狂的な試合を見たのですから、たまにはこういうハプニングがあっても良いでしょ」

女性

「3-3、12回引き分けで寝不足です。自由奔放に言いたいことを書くというブログですから、構わないと思いますが、何かあったのですか?」

「ノンフィクションライター中村計氏の『甲子園がくれた命』(講談社、2011年)は山崎投手のことを取り上げています。約10年前に書かれた本ですが、あなたに紹介しようと思って持ってきたのです」

女性

「意味深な表題ですが、何か衝撃的なエピソードがあったということですか?」

「その部分で言うと、中学3年生で脳腫瘍の手術を受けているのです」

女性

「えっ、ホントですか! 大変なことがあったのですね。腫瘍というのは、一種のガンですよね。」

「脳という重要な場所なので、絶対に信頼できる医師を探すために奮闘されたのが福也君の伯母にあたる方です。その手術のために札幌市まで行っています」

女性

「大変な状況だったのですね」

「脳腫瘍の種類は100種類くらいあるそうです。その中で彼の腫瘍は良性ではあるものの、非常に危険な腫瘍と診断されたのです」

女性

「その診断結果は、多分本人も家族もつらいものだったでしょうね」

「その後のことを本の中で紹介しています――「病院を出たあと、五人は北海道名物のラーメンを食べに行ったのですが、誰も何も話すことができませんでした。福也君も、味がまったくわからず、ほとんど残してしまいました」

女性

「その気持ち、よく分かります。ただ、結果的には、手術は成功したのですよね」

「北海道大学病院の澤村豊先生の名執刀で全部の腫瘍を取ってもらったそうです。大変な手術だったと思います」

女性

「それがあって、日曜日の彼のピッチングがあったということですね。ここからが本論です ↓」

 日大三高に進学する

人の数だけ人生があります。それぞれの人生はかけがえのないものです。それを周りの人たちがどういうふうに支えるのか、支えてもらうために本人がどの位努力したのか、それが大事です。才能があれば、周りが支える訳ではありません。本人の性格や心掛けが大事です。

その辺りのことについて、彼のことを山ちゃんと呼ぶ日大三高の三木コーチの話が紹介されています――「最初に山ちゃんのプレーを見たのは、中学二年の、たしか6月頃です。……いいバッティングをしている2年生がいるな、と。手首の使い方がやわらかいんですよ。でも、それ以上に印象に残ったのが彼の性格です」。そんなことで、日大三高から声が掛かります。

その後に手術となります。三木コーチは彼が手術のために北海道に行く3日前にお見舞いがてら小倉監督の手紙を届けます――「先日の学校説明会で、合宿所によってくれたときの君の笑顔、手術を前にして、あんなにすばらしい顔のできる君に感動しました。日大三高のユニフォームを着て、汗を流し、甲子園で最高の笑顔を見せてください。期待しています……」。

その後の山崎選手の活躍はすでに知られています。2010年春の選抜大会準優勝、そして明治大学に進み、プロ野球界に入ります。     (中村計『甲子園がくれた命』参照)

 日大三高スポーツクラスに在籍

山崎選手は三高のスポーツクラスに3年間在籍していました。スポーツなのでS組です。彼がいた頃は、野球、フットボール、柔道の生徒が約40名在籍していました。一般クラスとは全く違うカリキュラムで授業を受けます。定期テストはありますが、一般生徒とは異なった試験問題となり、その点数に応じて評価が付きます。月曜から土曜日まで授業はありますが、4~5時間授業(一般生徒は6時間が基本)なので、終わればすぐに練習が出来ます。

このクラスは高校3年間で競技に打ち込み、その戦績で大学への推薦を狙います。中には、そのままプロ野球界に入った人も何人かいます。一般受検は想定していません。

野球部に所属する生徒の人数は年度によって当然違いますが、大体15~20名位です。スポーツクラスでとった生徒は野球場に併設された合宿所で寝起きをすることになります寮母がいますが、小倉監督も選手と一緒に合宿所で寝泊まりをしています。野球部のコーチは三木コーチと白窪コーチの2人います。

 

 野球という文化を支える態勢

全国には、三高と同じようなシステムで選手を獲っている私立高校がいくつかありますが、これも日本硬式野球を支えている一つの動きです日本のプロ野球のトップはメジャーリーグでも充分通用しますが、そこまでの組織的なルートもほぼ出来上がっています――リトル、シニア、高校野球、大学野球、実業団、プロ。大リーガーの第一線で多くの日本人が活躍しています。大谷選手は野球の神様と言われたベーブルースを越えてしまいました。

このような結果が出ているということは、組織や態勢がきちんと機能しているということです。それぞれの持ち分で献身的に努力されている方たちの苦労の結果だと思います

ただ、これでも野球の才能がある子供たちを網羅できている訳ではありません。才能がありつつも金銭的な理由で公立学校に進学という生徒もいると思います。例えば、三高の野球部に入って、寮生活をすれば寮費もかかります。ある程度経済的な余裕がないと無理です。才能があれば、どんな環境でもと思うかもしれませんが、現実には難しいと思っています。才能と環境、そこで自分に合った良き指導者に巡り合うかどうかが大きなカギを握ります。どんなに才能があっても一人では羽ばたけないのが、人間の世界なのです

だから、才能さえあれば、金銭的負担が殆んど掛からないような育成システムを、どなたか考えませんか。そして、その発想は他の競技や研究・開発などの分野にも使えると思います。

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