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イスラエルから学ぶ (その2) ―― 最悪のことを考えて最善の努力を / 2つのことを考える必要

「今日も引き続いて前回の続きで、イスラエルのことを話題にしたいと思います。改めて前回ユダヤの歴史的なことをお話をしましたが、何か感想がありますか?」

女性

「一言で3000年と言いますけど、何か凄いことだなと思いました」

「その間民族の団結を維持し、ついには国を再建させてしまったのです。これは一つの奇跡とでも言うべきことでしょうね。日本も一つの王朝が2000年以上続いていて、日本の存在そのものも奇跡だと思っています」

女性

「ただ、両者とも殆ど評価されていませんよね」

「それは「アンチ」の存在があるからです。そういうことを、「面白くない」と思っている人も中にはいるためです」

女性

「イスラエルの建国はユダヤ人からすれば「おめでとう」ですが、アラブのパレスチナ人からすれば「冗談じゃあない」ですものね」

「ちなみに『歴史総合』の教科書の記述がどうなっているのかなと思って、調べてみました。手許にあった山川出版社と第一学習者の教科書は、後者の立場で書かれています――「パレスチナでは、従来から居住していたアラブ人と、欧米から移り住んできたユダヤ人との間で土地をめぐる対立が激しくなった」(「山川」)

女性

「そのまま読むと、侵略とも解釈できますよね」

「ユダヤ人の歴史、そこには悲劇的な多くの事件もあったのですが、それを踏まえて丁寧に書き込まないと誤解や偏見が振り撒かれるだけです。中途半端に書かれてはいけない問題だと思います」

女性

「ただ、『歴史総合』は近現代史がコンセプトなので、中途半端にならざるを得ないのではないでしょうか?」

「そこは、書き方を工夫するということでしょう。私自身は『歴史総合』は失敗だと思っています。生徒の頭の中は学べば学ぶほど混乱するような構成になっていますし、歴史という科目が日本人の教育の上でどういう役割を果たすべきなのか、という基本的なことが分かっていないまま教科書が作成されています。そして、これでは「大学共通テスト」も作りにくいだろうと思っています」

女性

「教科書の話はどこかでまとめてするということで、イスラエルの話を改めて本論でお願いします ↓」

 日本列島に何かあった場合のために

日本の3つの隣国は、ここ数年加速度的に独裁色を強めています。日本には言霊信仰があって悪いことは縁起が悪いので考えないようにする、といった思考傾向がありますが、予測不能な時代です、時にはシミュレーションをしておく必要があります。最悪を考え、最善の努力をするということです

北朝鮮が自制心を無くしたかのようにミサイルの発射を繰り返しています。中国はここ数年以内に台湾併合のための武力侵略をすることを公言しました。ロシアはウクライナ侵攻を見ても分かるように、領土的野心が高い国です。これら3国が一斉に日本に向かって攻めてくるという最悪の事態があるかもしれません。連携したとしても不思議ではありません。中国からすれば、在日米軍を叩いておけば、台湾は赤子の手をひねるようなものだからです。北朝鮮には、在日同胞を助けるという大義名分があります。それにロシアと中国が協力をするという理屈をつけるのです。

政府機能が失われれば、日本という国は実質的に崩壊します。国民はいますが、本土にいれば占領3国によって虐待、もしくは不自由な生活を強いられるので、中には国外に脱出する人たちもいるでしょう。まさに、3000年前のユダヤの王国です。ユダヤ人たちはユダヤ教という一神教を民族の核としました。民族の考え方を旧約聖書の中に込めたのです。これが極めて大きな力になったのです。

(「Bloomberg」)

 何かあれば、皇室を中心にまとまるしかない

日本人は多神教なので、核となる宗教がありません。現状では、日本人がまとまることが出来るのは皇室しかありません。仮に国を追われたとしても、皇室さえ存続していれば日本という国の存続が認定されるでしょう。場合によっては国外に皇室を中心にした亡命政府を作って国家機能を存続させるしかないと思われます。皇室がある限り日本の王朝、つまり日本国が存続していることになりますが、国外で皇室制度を果たして維持できるのかという問題が出てきます。

さらに次の問題は国土を他国に奪われたまま、日本の国としての命脈をどう保っていくのか。日本の歴史や伝統、文化を日本語とともに後世に語り継ぐことをシステムとして考える必要があります。そのためには、学校組織が必要ですが、日本の学校組織を現地のそれぞれの国が受け入れてくれるでしょうか。大概はNOだと思います。現地の学校に通って、現地の教育を受けなさいという方針が提示されるでしょう。亡命政府を作って活動をし始めたものの、最初のうちは追い出されたという憤りと郷愁の思いに重なって、様々な日本の記憶が心の支えとなるでしょう。ところが、これが世代を継いでいくと、様相も変わっていくでしょう。日本語そのものの存続すら怪しくなるでしょう。そのうち、「絶滅危惧言語」として認定されるようになるかもしれません。

そのうち、日本人の子孫の中には、現地の言葉を話し、現地の生活に馴染み、現地で家庭を持つ。そこで幸せが得られれば、それで満足という考えも出てくるでしょう。今の日本の教育を見ると、様々な知識は教えられていますが、日本人として育てようという態勢になっていません。それでも何とか日本人が育っているのは、地域の伝統・文化や家庭教育が多少生きているからです。ただ、それらはあくまでも日本列島という地理的な基盤があった上での話です。他国への脱出という緊急事態に陥った場合にも耐え得るような強固なものではないと思っています。

(「産経ニュース」)

 最悪のことを考えて最善の努力を――2つのことを考える必要

縁起の悪いことを書き連ねてきましたが、そうなって欲しいということではなく、最悪の日本の「景色」から今の現状を眺め、そうならないために何が必要なのかを考えるためです。はっきりしたことは、日本はイスラエルと違って、亡国の民となった場合、100年から200年で日本も日本人もこの地球上からなくなる蓋然性が高いということです。残念ながら、今の日本の状況下で不幸なことがあった場合は、その命脈をイスラエルのように保つことはできないということです。

そういう結論に至った後は、何を考えれば良いのでしょうか。2つのことを考えるべきでしょう。1つは、日本列島を防衛の拠点とすることです。防衛大国として一つの砦を築くしかありません。隣国3国が独裁国家の色を年々強めていますが、引っ越しは出来ませんので、協力をしてくれそうな国と共同して日本を守るしかないということだと思います。防衛費のことを言う人がいますが、攻撃を受ければ資産的な被害が発生します。億ションもミサイル1発で何の価値もない瓦礫になります。防衛費は資産防衛と考えるということだと思います。

2つ目は、国民の結束力がどうしても必要です日本はもともと家族主義的な国家観のもと皇室を中心に国民が一つ屋根の下という感覚でまとまって生活をしてきた民族です。様々なイデオロギーが発信される中、日本人が日本人の元来の生き方を忘れてしまって右往左往するような時代になってしまっていますが、この際原点に帰ることだと思います。

次回もイスラエルのことを話題にしたいと思っています。

(「日本経済新聞社」)

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