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少子化・人口減という「重い病」(その2) ―― 日本の地形は中央集権国家に不向き / 国破れて、大蔵省(現財務省)は生き残る

女性

「五公五民という話で、前回は終わっていました。言われてみて気が付きました。確かに江戸時代は物納でしたので、五公五民はあり得ない話ですね」

「士農工商といいますが、ほとんどが農民の時代です」

女性

「85%と言っていましたよね」

「後は、算数の問題です。そのような社会構成で、どの程度の年貢米を取れば武士や商人たちに行き渡るでしょうかということを考えれば良いのです」

女性

「収穫量にもよりますが、確かに1~2割程度で大丈夫ですね」

「問題なのは、どうしてそのようなプロパガンダ(悪意のある情報)を流す必要があったのか、ということです」

女性

「それだけ税金を取りたかったからですよね」

「なぜ、そんなに取る必要があったのか。明治になって富国強兵路線を歩み始め、国家予算の多くを軍事費に割くようになったからです」

女性

「ちなみに割合として、どのくらいですか?」

「平均すると4割くらいですが、日露戦争の前後は8割が軍事費です。ただ、それでも足りなかったのでしょう。イギリスなどから多額のお金を借りています」

女性

「そんなに無理をしてまで戦争をしたのですね」

「戦前は、背伸び、背伸びの連続です」

女性

「ここからが本論です ↓ 表紙写真は「フルーツフル・イングリッシュ」提供です」

 日本の地形は中央集権国家に不向き

背伸びをした挙句に何百万という人が戦争に巻き込まれた挙句の敗戦でした。明治維新期に、中央集権国家をつくります。その上で「富国強兵」という方針を掲げますが、それが誤りであったことが分かります

日本の地理的条件を考えてみて欲しいのですが、山脈が背骨のように走っていて、半島あり、湖あり、海岸線は複雑に入り組んでいます。島の数だけで大小合わせて約1万4千もあります。要するに、2つのプレートがぶつかって押し上げられるように土地が隆起してできた巨大な山地です。国の2/3が森林で覆われ、平野は少なく、川は短くて急流というのが日本列島の特徴ですが、これで中央集権国家を造るのは、無謀です。

中央集権国家を造るためには、大河があることが絶対条件だからです。情報と人と物資を中央から地方に迅速に運ぶ必要があるからです。当時は鉄道がない時代です。大河がその代わりになるのです。川上と川下が分からない位に、ゆったりと流れる大河であれば、それを利用して様々なものを大量に船で運べます。日本には、中国の揚子江や黄河のような大河が一つもありません。だから、明治の時代に中央集権国家を造ることを考えること自体が間違っていたのです。

ついでに言うと、日本の地形は複雑怪奇なので、防衛戦には強いのです。植民地になる危険を流しながら富国強兵策を推進しましたが、たぶん当時の列強が束になってかかってきても列島全体が自然の要塞になっているので、攻め落とすことなどできなかったでしょう(だから、彼らは日本と幕末に通商条約を結んだのです。支配ではなく、商売の相手国として日本を選んでいたのです)。このように「守備」には強いのですが、「攻撃」には不向きな地形です。兵隊や物資を大量に運ぶ「動脈」がないからです。だから、戦前の軍隊の弱点は兵站(へいたん)だったのです。いろんな意味で無理をしたということです

(「一般財団法人 国土技術研究センター」)

 国破れて、大蔵省(現財務省)は生き残る

その中央集権国家は、戦後どうなったのか。基本的な構造はそのまま持ち越されています。立法、行政、司法の三権はもちろんのこと、教育、外交、財政すべてにわたって中央に権限が集められています。明治期につくられた中央集権国家を引き継いでいます。そんなこともあり、政府主催で「明治150年記念式典」が2018年に憲政記念館で執り行われています。

敗戦の後、GHQによる占領政策が始まります。彼らの手によって、陸軍省、海軍省、内務省が解体されます。彼らには、戦争を遂行した中心組織がどこだったのか、よく分かっていたのです。迷ったのは、大蔵省と文部省です。ただ、ここを解体すると戦後の復興が混乱してしまうという判断から、残すことを決めます。天皇の戦争責任を問う団体・政党がありますが、戦前の天皇は権限をすべて取り上げられ、「権威の檻(おり)」の中に入れられた状態です。権限がない方に責任を問う訳にはいきません。不問となります。

大蔵省を創設したのは1869(明治2)年です。陸軍省が1872年、内務省が1873年なので、解体された省庁よりも早くつくられたことが分かります。そして、この大蔵省に、徴税権、予算編成権、資金配分権といった国庫管理の業務だけでなく、租税制度の整備、国債発行、資金調整といった国費に関する一切の権限を与えますが、それを上からコントロールする省庁が内務省だったのです。

その内務省が敗戦時に解体されますので、大蔵省が予算を楯に他の省庁を間接的に支配する構造が徐々に形成されていくことになります。その大蔵省は2001年の中央省庁再編に伴って財務省となり、金融部門を切り離して金融庁に移管されます。それをもって民主的再編という方もいますが、金融庁のトップは財務省から出向となることが多く、当初から財務省出身者が中心となって運営されてきました。実質的に殆ど何も変わっていないのです。

(「ことくらべ」)

 高市内閣の行く手を遮ろうとする財務省

少子化の原因は、様々な要因が絡み合っています。問題解決のためには原因を探り当てて、それを解いていくことが大事です。国民負担率が高くなっていることも、大きな要因です。令和の現代が、まさに「五公五民」になっています。そんなこともあり、エンゲル係数(家計の食費関係に占める割合)が28.3%(2024年)です。G7各国と比べてみます。アメリカ:15~16.5%、ドイツ:18~19%、イギリス:22~23%。実は、G7の中で一番高い数字が日本なのです。これでは、育ち盛りの子どもたちを多く育てることは出来ませんし、エンゲル係数の数字だけ見て、「日本は先進国ではない」という人もいるのです。

戦後、高度経済成長を達成して、豊かな日本になったと思ったのに、この間の体たらくは一体どうしたことかと誰もが思っているかもしれません。そして、今や出生率(2024)は1.15です。少子化を通り越して「超少子化」です。しかも今年は丙午(ひのえうま)なので、この値がさらに少なくなります。対策は待ったなしという状況なのです。そして、こういった緊急事態に於て何が重要かというとリーダーシップを執る人間・指導者の存在です。高市内閣の支持率が高いのは、そういった国民の危機感が背景にあります。彼女の指導力を期待しているのです。

「そうはさせじ」と陰で動いているのが財務省です。どうして、それが分かるのか。『日経』は財務省の“機関紙”みたいなものなので、記事を読めば財務省の考えていることがすぐ分かります。彼らは「財政規律」を合言葉に、いかに多くの税金を集めるかということしか考えていません。無駄な省庁や自分たちが天下りする各種団体を整理・統合すれば良いものを、それには手を付けず、文科省や自治体を動かして学校統廃合を進めています。

財務省の考え方で根本的に間違えているのは、「立ち位置」です。「財政規律」は確かに重要ですが、それは状況次第です。国の財政運営は、企業的な感覚が必要ですが、家計管理の感覚で行おうとしています。企業は時には本社を抵当に入れてまでも資金をつくって、設備投資をしたり、業務を拡大したりします。日本の国民の金融資産は2200兆円もあります。国民が使いきれない資金を国が活用するという発想が必要ですが、そういう考えが全くなく、常に貯金残高を増やそうとする家計を預かる主婦感覚です。そのため「五公五民」を国民に課しても、平気な感覚でいられるのです。

(「マイベストプロ」)

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