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国連とは別の世界平和組織を立ち上げる時代 ―― 国連の機能不全 / 拒否権を付与したため国際社会がまとまらず、対立が進む

女性

「昨日(9/30)のNHKのニュースを見ていました。かなりの時間を割いて報道していましたが、こういうこと(東部4州併合)が現代でも起きるのだなと驚きながら見ていました」

「ロシアとウクライナ、全く異なった反応をしていましたね。ただ、現代政治の一断面と考えれば、子どもたちにとって多くの学びがあるだろうなと思って見ていました」

女性

「両者は真っ向から対立して、言ってみれば対照的ですものね」

「しかも、かつてはお互いソ連邦を組織していた仲間であるし、兄弟国と自他ともに認めていた間柄ですからね」

女性

「ゼレンスキー大統領も普通にロシア語を喋れますものね。近親憎悪ということでしょうか?」

「それとは少し違うと思います。お互い憎しみ合って、今回の戦争に至ったのではなく、ロシアの一方的な野望の果ての侵攻です」

女性

「そこまでは分かるのですが、何故そういった野望を持つのですか?」

「それは難しい質問ですね。2つの理由が考えられます。1つは、独裁者は強くなければならない、という勝手な思い込みの延長線上の行為がウクライナ領の一部強奪だったということ、そして2つ目は、独裁者というのは、どうしても何か目標を掲げ、それに向かって突き進むという演繹的思考をしがちであるということです」

女性

「演繹的思考というのは、何ですか?」

「思考のあり方は、演繹的思考と帰納的思考しかないのですが、目的を先に提示しそれを達成するためにはという発想をするのが演繹的思考ですが、帰納的思考というのは、思考のベクトルが真逆になります。つまり、様々なデータを集めて、その結果どうするのかという考え方をします」

女性

「プーチン大統領は、完全に演繹的思考ですよね。ウクライナはロシアに屈服すべき、という前提で今まで行動しているように見えます」

「世界史の中の独裁者の行動を紐解くと、演繹的思考で動いていることが分かります。自分の頭の中で勝手にゴールを思い描いてしまって、それに向けて猪突猛進で進んでいくのです」

女性

「どうやって止めるのですか?」

「猛進のスピードによるでしょうね。余りにも早ければ、周りは見えなくなるので、止めるのは不可能です。昨日のクレムリンでの式典を見ると、スピードを加速することはあっても減速効果は全く期待できません」

女性

「そういった場合は、本来は国連がその暴走を止めなければいけないのでしょ」

「全くその通りなのですが、ロシアが国連の常任理事国という要職にありますので、それが事態を複雑化させているのです」

女性

「拒否権の問題があるのでしょ」

「全くその通りです。拒否権という非常に強い権限が常任理事国には与えられていますので、それを出されたら審議も議決もすべてそこで終わってしまうのです」

女性

「ロシアが常任理事国にいる限り、国連は何も出来ないということになりますよね。ここからが本論です ↓なお、表題の写真は『Getty Images』提供です」

 国連改革は不可能であり幻想

United Nationsを日本は国際連合(以下「国連」)と翻訳していますが、これは本質を隠すための意図的な誤訳だと思っています。United Nationsを直訳すれば、連合軍となるからです。もともと、第二次世界大戦の連合軍が中心になって作った組織であり、実際にスタート時点では51か国に過ぎなかった組織です。

国連は簡単に言えば「戦勝国」が集まって作った組織であり、ここに来ての大きな計算違いは先の大戦で多大な貢献をした国の間で亀裂が入ることでした。中国の代表権交代の問題とソ連崩壊という事態もありました。徐々に亀裂が深まっていくことになります。

永続の友情が幻想なように国と国との関係において未来永劫ということはあり得ません。しかし、そのあり得ないことを前提に国際組織を作ってしまったのです。様々な矛盾が、時代の進展とともに噴出することになります。ある意味、当たり前のことが現在起こっているのです。この国連を改革するということが言われています。ただ、国連改革は不可能であり、それは幻想に過ぎないのです

(「国連広報センター」)

 拒否権を付与したため国際社会がまとまらず、対立が進む

国連の最大の目的は世界平和です。その実現のためにどうすれば良いのかという発想から、組織を作っています。今、話題の拒否権ですが、これは大国が一致するためには、特権を与え、その代わりに世界平和を維持するという義務を果たしてもらおうという発想から来ています。

拒否権は大変に強力な権限ですこれが発動された瞬間に、すべての採決がほぼ無駄になるからです。このような強力な権限を無期限で常任理事国に付与しています。ということは、場合によっては、その拒否権を巡って大国同士が争うということもあり得るということです。特権あるところに争いありなのです。実際に現在はそうなりつつあります。

そうなると、皮肉なことに5大国の中から争いが拡大し、それが世界に波及することもあり得るということです。

(「NHK」)

 国連とは別の世界平和組織を立ち上げる時代

中枢機関が麻痺した場合は、その機関を直そうとしても無駄です。人間も脳幹にダメージを受ければ、現代の進んだ医学でも手の施しようがありません。あきらめるしかないのです。国連は、人間に例えるとそういった状況にあるということです。

名称はともかくとして、世界連邦のようなものを立ち上げることです。常任理事国という特権的な役職は置きません。執行部は置きますが、すべて総会で選出されるようにして、任期ありとします。世界連邦軍を創設します。現在の国連が勧告しても殆ど軽く見られてしまうのは、独自の軍隊がないからです。

国連と世界連邦、2つの組織が併存しても構いません。どちらの組織にも加盟できることとします。ただ、世界連邦については、一応3つの資格条件を明示します。一つは、民選議会を有すること。二つ目は、複数政党制であること。三つ目は、大統領制を採用している場合は、任期が定まっていること。以上です。

世界は一つにならなければいけないのですが、それは幻想であることがこの戦後の人類の経験で分かったことです。何故、幻想なのか。世界の中には、武力で領土を拡大したり、世界征服をたくらむ国があるからです。悪意の人たちと同じ方向に歩むことはできません。

現実の国際社会の状況に見合った国際組織を創設する時代が来たということです。

(「wfmsaitama.org」)

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