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国内回帰、地方回帰の時代 ―― 円安基調はしばらく続く / 今こそ「帰って来いよ」の時代

「「帰って来いよ」という歌、知っていますか?」

女性

「知っているも何も、よくカラオケで歌ってらっしゃいますよね。あれは、何年位前の歌ですか?」

「1980年の作品ですので、約40年位前の歌です」

女性

「いつも聞いていて、逆じゃあないのって思っていましたけど……」

「逆って言うのは?」

女性

「だって、男性が故郷を離れ、その男性に対して帰ってきてねと言うのが演歌のシチュエーションとしては良いと思うのですが、女性が都会に行って帰って来ないんでしょ」

「まあ、そう言われれば、確かに……。というか、時代的に男も女も夢をもって羽ばたけと教えていた時代です。「人間(じんかん)至る所に青山(せいざん)あり」という教えです」

女性

「漢文の時間に習いました。七言絶句ですよね。自分が骨を埋める場所は全国至る所にある、大望を成し遂げるために、活躍の場所を自分で見つけろというような意味ですよね」

「その詩を詠んだのは、幕末の僧侶ですが、男性を想定していたと思います。ところが、時代が経ち、男女平等の感覚が広がり、女性が故郷を後にして都会で勝負するのが、ある意味当たり前のような時代になってしまいました」

女性

「NHKの朝ドラの「ちむどんどん」もそうですよ。女性の主人公は東京で料理人としての人生を歩み始めました」

「つまり、この40年間の流れは変わっていないということですね。ただ、その流れをそろそろ見つめ直す時期に来ていると思っています」

女性

「どういうことですか?」

「今までは、外に目を向けさせようとしていたと思います。これからは、内側に目を向けさせる時代だと思っています」

女性

「その辺りについて、本論でお願いします ↓」

 円安基調はしばらく続く

ここ1年半くらい円安に動いています。今年の3月から5月の2か月間で15円位安くなっています。ここ最近は、少し円高にふれていますが、円安が続いたことによる自律反発の範囲だと思います。また、すぐに円安基調に戻るでしょう。

そして、この円安基調をどのように見るのかということです。つまり、一時的なものと考えるのか、構造的で長期的なものと考えるのかということです。

いろんな見方があると思いますが、私の見方は後者です。前に、このブログで書いた通りですが、日本経済の足腰が相対的に弱くなっています。足腰というのは、長期的に鍛えなければ強くなるものではありません。日本の政府も日銀も、そのことすら充分に認識していないというのが私の分析です。

構造的なものである上に、分析がしっかり行われていません。であれば、この状態は当然長期的なものになってくるだろうと予想しています。「手当」も遅れるだろうと見ています。

(「Yahoo!ファイナンス-Yahoo! JAPAN」)

 

 「帰って来いよ」の時代は円高に苦しんでいた時代

冒頭の2人の会話で話題にした「帰って来いよ」は1980年の村松和子さんのヒット曲です――「きっと帰ってくるんだと お岩木山で手を振れば あの子は小さく頷いた 茜の空で誓った恋を 東京暮らしで忘れたか 帰って来いよ 帰って来いよ 帰って来いよ」。

1980年代の日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれ、モノづくり大国として、「メイド・イン・ジャパン」を刻んだ商品は世界各国に輸出されました。付加価値がついた日本の製品が世界市場を席捲した時代です。日本の製品が国際競争力を持てば、当然通貨の価値は高くなり、円高基調となります。

ただ、当時は外国為替市場が今のように機能していなかった時代です。それで首脳国の蔵相が集まって各国の合意のもと円高が進むことになります。これが1985年のプラザ合意ですが、220~230円台だったレートが2~3年で一気に120円位になります当時の日本は、加工貿易国です。安い原料を輸入して、高い製品を作って海外に輸出する。その差額が収益ですが、円高基調にふれたことにより、収益が今までのように見込めなくなります。

円高ということは、海外から見れば日本の製品が相対的に高くなる訳ですから、今までとは違って日本の製品が売れなくなります円高不況という言葉が出てきます。日本企業は、為替リスクを避けるために、海外に工場や事業所を移し始めます。ちょうどその10年位前に日本は中国と国交を回復しています。日本の多くの企業が「渡りに船」ということで中国市場を目当てに中国に進出をします。

(「You Tube」)

 今こそ「帰って来いよ」の時代

刻々と変わる国際情勢。ロシアがキバを剥き、その行動に批判をせず、同調しているのが中国と北朝鮮です。この3国は、日本の隣国です。

万が一を考え、それに対して現実的に準備する時代となりました平和の時代であれば、グローバル時代だと言って、世界各国とネットワークを結べば良かったのですが、そういう訳にはいかなくなりました。相手を見定める必要が出てきたということです。

2つのことを考える必要が出てきました。何か政治的に対立をした時に、経済制裁が出来る態勢を作っておく必要があるということです。いわゆるサプライチェーン(供給網)ですが、独裁国家からの貿易取引が仮に無くなったとしても、国内の生産や国民生活に支障がないようにする必要があります。

2つ目は、経済安保です。これについては、つい先日国会で関連法案が成立したばかりです。最先端技術が容易に敵対国家に渡らないようにするようにしなければなりません。

それだけでなく、経済の方向を国内回帰、地方回帰の方向に向ける必要が出てきました。農林水産業といった第一次産業を、経済安保の観点から重視する必要があります。食料自給率も高めなければいけません。世界的な食糧危機が間近に迫っているからです。異常気象は今後も断続的に続きます。食糧は海外から安く調達すれば良いという安易な発想では済まされない時代になってきました。

地方回帰を国を挙げて行う必要があります。子供は育てたように育つと言いますが、世界に羽ばたけと教えるのではなく、大きく育って地元の発展のために尽くせ、「カムバック・サーモン」教育、「帰って来いよ」教育がこれからは求められると思います。

(「産経ニュース」)

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