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日本の学校教育で足りないもの(6) ―― 健康教育 / 人生100年時代、健康のことを学校や企業も考える時代

「今日は、学校で抜け落ちている視点シリーズです。健康教育について語りたいと思います」

女性

「体育も行われているし、コロナ予防ということで、健康について学校で配慮していると思いますけど……」

「私の言っている健康教育は、そういった近視眼的な発想ではありません」

女性

「えっ、体育をしたりして健康に過ごせれば働けるような身体になると思いますけど……」

「そうではなく、視野をもっと大きくもってもらって、人生100年時代を健康で生きて活躍するためには学校に通っている間に、何を教えるべきかということを考える時期だと言いたいのです」

女性

「今の説明で何となくイメージが湧いてきました」

「そういう視点が余りなかったですよね。特にこれからの時代は、平均寿命よりも健康寿命ですからね。それを伸ばすことを教育界あげて努力するという意気込みがないと、こういうものは成果が上がりません」

女性

「健康への努力は、家庭や個人の問題と捉える人が多いと思いますが、それではダメということですね」

「いや、それで上手くいくならば、学校がタッチしなくても良いと思います。ただ、人間はそんなに「優秀」ではありません。そもそも、健康の問題は一番なおざりにされやすい問題です」

女性

「考えてみれば不思議ですよね。一番大事なのに、後回しにしたがるというのは……」

「人間というのは、所詮横着に出来ているのです。健康を壊すまでは自分のことだけど他人事なのです。ところが、いざ病気になると突然自分のこととして考え始めるという動物なのです」

女性

「なるほど、すごく良く分かります。まるで、私のことを言われているような感じがしました」

「誰もが、そういう捉え方だと思います。変に自分に対して過信をもって過ごしているというのが、ニュートラルな状態なのです」

女性

「どうして、過信がニュートラルなのですか?」

「その質問は心理学的なものです。要するに、人間は社会的動物ですが、社会から絶えずプレッシャーを実は受けています。それを跳ね返しながら生きているのです。だからある程度の自己過信が必要なので、自然にそういったものをもちながら生きているのです」

女性

「意識はしていないけど、そういうプライドをもって自己防衛している部分があるということですね」

「ここからが本論です ↓」

 

 平均寿命よりも健康寿命を伸ばすことを考える

2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命について、その定義を発表しました。「心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」ということです。それが提唱されて以来、「寿命を延ばす」という従来の指標に加え、「健康でいられる期間を延ばす」という健康寿命の指標が重要視されるようになりました。

 平均寿命 健康寿命   差
男性  80.21歳 71.19歳  9.02歳
女性 86.61歳 74.21歳 12.40歳

(厚生労働省の2018年統計による)

表を見ていただくと分かるのですが、男女の平均寿命はかなり開いているのですが、健康寿命だけを比較すると、余り変わりがないことが分かります2つの寿命の差が男性は9歳、女性は12歳以上ありますので、両者の差をいかにして狭めるかということを考える必要があります。

その前に、どういう状態を健康と言うのかが問題です。ここで言う健康とは、支援や介護がない、入院していないという状態です。要するに、一人で生活することが出来ている状態を指しています。中には、高血圧の薬を飲んでいる人もいれば、捻挫をして通院という人もいるでしょう。とにかく、自立した生活が出来ている人は「健康」という捉え方です。

(「大正製薬」)

 小学校、中学校のうちから健康教育を実施する

年齢を重ねれば当然体調を崩したり、体の器官が故障することがあります。どういう不具合多いのでしょうか。調べてみました。1位認知症、2位脳卒中、3位高齢による衰弱です。それらを防ぐために、運動、栄養、社会参加ということで言われています。ただ、それらについて、小学校、中学校のうちから意識して行うことが大事です。

年老いてから急に運動をし始めても,ヘタをすると間接を痛めるかもしれません。若いうちにある程度の筋肉を作っていくことが重要です栄養も同じです。自分の身体のクセも知る必要があります。アレルギーがあれば、栄養価が高いと言われても食べることはできません。その代わりの栄養源をどう補うのか、偏食があれば直すようにします。社会参加も大事です。集団の中に入ることによって人は人間らしく生活できます。支えてくれる人がいて、初めて生きる活力が湧きます。自分を助けるためにも、コミュニケーション能力を培っていく必要があります

このように考えると、健康年齢を100歳まで維持するためには、若いうちから自分の頭と身体を計画的に創っていく必要があるということです。そのことをレクチュアーと身体活動を通して早いうちから計画的にプログラムを組んで子供たちを育てる必要があるのです。

現在は、学校では体育の時間がありますが、大枠は学習指導要領で示されていますし、時間の配分などは、現場の担当者に殆ど任されています。ただ、体育の授業を受けたからと言って、健康のことについて深く考えるようになる訳ではありません。体育の目標設定がそこには置かれていないからです。

健康年齢100歳までを考えたカリキュラムを別に考える必要があります。例えば、規則正しい生活を送るためには、時間を管理する術を身に付ける必要があります日々元気に過ごすためには、自分なりの目標(志)をもって生きる必要があります。社会の中でコミュニケーションを交わして友達を作る術を身に付ける必要があります。ストレッチの仕方を覚えて、柔軟な身体をつくることを教えます。以上、イメージをもってもらうために具体的に書きましたが、こういったものをカリキュラムとして設定するのです。今は、学校独自で自由裁量時間が何時間かとれますので、そういう時間を使って長期的かつ広い視点から子供たちに健康は与えられるものではなく、自分で獲得していくものだということを教える必要があるということです。

(「高知大学」)

  健康経営という新しい考え方と動き

最近は「健康経営」ということが言われるようになりました。企業は、そこで働く人が健康でなければ長期的に価値を生み出すことは出来ない」(渋沢健「従業員の健康管理、戦略的に」『日経』2021.5.24日付)という考えの下、従業員の心身の健康管理に企業が気を遣わなければいけない時代になったということです。

そして、経済産業省は企業のそういった取り組みを後押しするために、大企業部門と中小企業部門の2部門で顕彰制度を設置しています。数字を紹介すると、2020年度で「健康経営優良法人」の申請件数は9403件(前年度が6095件)でした。そのうち認定されたのが、7934件とのことです。

時代は労使対立時代から、労使協調、お互い企業に勤める仲間として健康を支え合っていこうというのが新しい動きとして出てきたということです。まだ、労働界には階級史観に基づく労働組合運動的な発想から、労使対立でしか物事を認識できないステレオタイプの方たちが依然と多くいますが、頭を柔軟に使って社会の中で生きることを小学生のうちから教えておく必要があるでしょう。

(「大阪府」)

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