「安倍元首相の国葬が決まって岸田首相がそれを発表してから大分日数が経っているのに、いまだに国葬反対を言っている人たち、団体があるみたいですね」
「広島と長崎の被爆者団体が国葬反対を表明しましたね。それは7月22日のことです」
「ただ、政府が公式に国葬を発表して、しかも9月27日に日本武道館でそれを執り行うことを決めたのでしょ」
「国葬に対して賛成を表明している政党は、自民、公明、維新、国民で、これだけで2/3以上の議席がありますし、世論調査でも過半数の支持があります。民主主義の点で、問題はないと思います」
「国会で審議をした方が良いとか、中には国民投票という意見もあるようですが……」
「国会で仮に審議をしたからと言って、賛成を表明している政党が反対に回ることはないでしよう。最後は多数決になりますので、結果は見えていますし、国葬の可否を国民投票に委ねたら、それこそ世界の笑いものになると思います」
「日本は国葬を政府判断で決めることが出来ないのか、という感じでしょうか?」
「その通りですね。そして、その政府の基盤は国会にあり、そこを母体として存立しており、三権の一角を構成しています。その政府権限を行使して、前例に倣って決めたので、民主主義的に全く問題はありません」
「かつて吉田元首相が国葬だったそうですね」
「私の小学校の頃です。全校朝礼で校長先生が国葬の意味と理由について話をしてくれた記憶があります」
「休みではなかったのですね」
「今回も休みにはしないと政府は言っています。休みにすれば良いという問題でもありませんからね」
「ここからが本論です。なお、表題の写真は「文春オンライン」からのものです ↓」
目次
「国葬反対川柳7連発」―― 低俗な行為によって「朝日」は自らの品位を下げた
今日の「産経」(7/30日付)の「朝晴れエッセー」は18歳の浪人生の文章でした。表題は「選挙」ですが、その中で「投票日の2日前、安倍晋三元首相が凶弾に倒れた。日本の発展に尽力なさった方のあまりにも悲惨な最後に胸を締め付けられた」との一文がありました。あの事件に接して、本当に純粋に自分の思いを書いています。このような思いで受け止められた方が多いとは思いますが、中には安倍元首相の死を政治的に利用しようとすることを考える人たちもいるのです。
その中で「朝日」の「川柳」(7/16日付)は流石にあきれました。「疑惑あった人が国葬そんな国」、「死してなお税金使う野辺送り」、「忖度はどこまで続くあの世まで」など。当日掲載された7作すべてが安部元首相絡みのもの。「朝日」の読者は、これを読んで気分爽快になったのでしょうか。仮に、そうだとしたならば、人間としてのバランス感覚を疑った方が良いでしょう。
(「現代ビジネス」)
日本は亡くなった人は、すべて仏様として丁重に扱い心清く静かに見送る文化をもった国です。かつて元寇の大軍が日本に攻めてきたことがあります。その敵将たちの亡骸を葬り、彼らの鎮魂のために鎌倉幕府は円覚寺を建立しています。また、戦時中に撃墜され死亡したB29の乗組員のために全国に31か所の慰霊碑が建てられています。多分、こういった所作は他国には無いでしょう。
「川柳」という日本の文化を使って、「朝日」は死者に鞭打つようなことを、元首相であった人に対して行ったのです。低俗な行為によって、「朝日」は自らの品位を下げてしまったということです。
(「Togetter」)
「自由で開かれたインド・太平洋地域」構想の発案者は安倍元首相
「朝日」や「毎日」といった反日新聞だけを読んでいると、知らず知らず彼らのプロパガンダに考えが誘導されることになります。様々な意見を聞いて、公正に判断する力を育てて欲しいと思っています。
月刊『Hanada』の9月号は「安倍晋三元総理追悼大特集号」でした。エドワード・ルトワック氏が「安倍晋三という人物の死は、実に大きな意味を持っている。それは、彼が日本で長年にわたって首相を務めたということではなく、彼が戦後の日本で『日本政府の政策』というものを再導入した最初の人物だった」と言っています。要するに、大局観をもって「国民が目に見えないような問題も、実践的に解決しようと実に情熱的戦略的に動いていた」と指摘しています。
日本は地政学的に極めて重要かつデリケートな場所にあります。資源も軍事力もない国が自国を守るためには大局観をもった外交戦略が必要と考えたとのこと。まず、肝心のアメリカを真の味方に付けることに腐心をし、あのトランプ大統領との人間関係の構築の中で、アメリカとの信頼関係を築いたのです。中国の拡張政策はやがて日本にも迫って来ること、それを防ぐためにはアメリカは勿論のこと太平洋に関心がある国々の力を結集することが必要との判断があったからです。「自由で開かれたインド・太平洋地域」という言葉は安倍元首相からの入れ知恵だとトランプ大統領が語っています。
2015年の4月に安倍元首相はアメリカの上下両院合同会議で日本の総理大臣として初めて演説を行っています。非常に高い評価を得た演説です。演説が終わって議場はスタンディングオベーションでそれを称えました。SNSで映像配信されています。もし、ご関心があるようでしたら、見て下さい。
その中の演説で、特に戦略面に関して「アジア太平洋地域の平和と安全のため、米国の『リバランス』を支持します。徹頭徹尾支持するということを、ここに明言します。日本は豪州、インドと、戦略的な関係を深めました。ASEANの国々や韓国と、多面にわたる協力を深めていきます」とし、「『国際協調主義にもとづく、積極的平和主義』こそは、日本の将来を導く旗印」と述べています。
安倍元首相が日本を国際的プレイャーに引き上げた
2020年2月号の『正論』(産経新聞社)が、安倍首相(当時)のインタビュー記事(「中国への決意」)を掲載しています。
この中で、安倍首相(当時)は「同盟ネットワーク」という言葉を使って、それを日米を基本としつつ、日米豪印と広げていく努力が必要と言っています。そして「中国は中長期的に国際社会において、最大の課題」であるという認識のもと、NATOとの関係を深めることも重要と思い立ち、第一次政権の時にブリュッセルに行って、日本の首相としてNATOの北大西洋理事会で演説をしたそうです。
そして「第二次安倍政権が出来て以降、日豪、日英、日仏、日加と安全保障のネットワークを広げてきて、今、インドとも大詰めの交渉中です」と言っていますが、これらの努力がクアッド(Quad)として結実したことは承知の事実です。
安倍氏が外交に力を入れたのは、日本が国際的プレイャーになって各国とのネットワークを繋ぐ、繋ぐことによってしか日本の安全は守れないと考えたのです。いわゆる「地球儀俯瞰外交」ということで、2012年以降80か国・地域を訪問し、延べ数では172か国・地域を訪問したそうです。その中でEUとの経済連携協定を締結・発効させ、それが日米の経済連携協定に繋がっているのです。
昭恵夫人が葬儀の中で「政治家として……種をいっぱい撒いているので、それが芽吹くでしょう」と挨拶した方向で事態が動くことを期待したいと思います。
(「Yahoo! ニュース-Yahoo! JAPAN」)
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