ようこそ日本の危機へ!このブログでは主に最新のニュース、政治、教育問題を取り上げております。

限界を迎えた医療保険制度 ―― 昭和型社会保障から人口減少社会の医療制度へ / 高齢化社会にあったシステムの導入を

「医療費については、高齢者は負担割合が少ないのですが、そういうのを無くそうという動きが出ています」

女性

「ウチの父は後期高齢者(75歳以上)なので、1割負担で助かっていると言っていますけど、そういうことがなくなるということですか?」

「いきなりということはないでしょうが、近い将来そうなると考えた方が良いと思います」

女性

「私が高齢者になる頃には、今のような優遇措置はないと考えた方が良いということですね」

「今の流れからすると、それは確実でしょうね。まず手始めに、70~74歳の2割負担を3割負担に引き上げることをしてくると思います」

女性

「これからは病気にならないようにしないといけないですね」

「そうですね。健康は少しの注意と心掛けで維持できますからね。早寝早起き、生活リズムと言います。よく寝られていますか?」

女性

「子供のこと、職場での人間関係など思い悩むことが多く、寝つきが悪いことが多いです」

「寝る前に携帯やパソコンをいじると眠れなくなりますよ」

女性

「それは前に教えてもらったので、今はしていません」

「15分以上眠れない時は、一旦ベッドから離れて、何か本でも読むと良いですよ」

女性

「そうですか。今度、試してみます。ここからが本論です ↓表紙は「株式会社ニッセンライフ」提供です」

 社会保障制度は限界に近づいている

財政制度審議会(財務省の諮問機関)の分科会が意見書をまとめました。その中で70歳以上の医療費の窓口負担を「現役世代と同様に原則3割とすべき」とする意見を唱えています医療費の窓口負担の現状は、70歳未満は3割負担、70~74歳は2割負担、75歳以上が1割負担ですが、その見直しを提言したのです。

その理由として「負担を世代ではなく応能に切り替え、公平性を図る」ためとしていますが、一番の理由は医療保険財政の深刻な赤字問題です。日本の国家医療費は年間45兆円を超えています。高齢者の医療費の多くが若者や現役世代が支払う保険料(支援金)によって支えられていますが、現役世代の人口減少により保険料率が上昇し続け、限界に達しているような状況の中で出てきた提案なのです。

ところで、現役世代が支払った保険料から引かれて高齢者の医療費を支えるために回る「高齢者医療拠出金」ですが、過去10年間で約25%も増加し、2026年度には約4兆円と過去最高を更新しています現役世代が負担する健康保険料のうち、実質4割強が自分たちの医療費ではなく、高齢者医療を支えるために使われています。さらに、40歳以上の現役世代が支払う介護保険料率は、2026年度も引き上げ(1.59%→1.62%)となっており、高齢化に伴い毎年じわじわと上がっています。それに加えて、少子化対策の財源ということで「子ども・子育て支援金」が新設され、2026年4月から健康保険料に上乗せする形で新たな徴収(初年度は一律0.23%程度)が始まっており、現役世代の負担は重くなるばかりです。

(「randcins.jp」)

 「年齢一律優遇」という昭和型制度の矛盾

そもそも、健康保険制度そのものが、社会主義的な発想でつくられた大雑把な制度設計になっています。高齢者は社会的弱者なので、現役世代で助けなくてはならないという出発点に立っています。ただ、高齢者の中には充分な資産形成をして、現役世代の助けを借りなくても大丈夫な方もいますし、逆に十分な資産を有している人もいます。そういったことを踏まえず、機械的形式的に制度設計をしてしまったところに一番の問題があると思います。

制度が作られた昭和の時代は「高齢者=一律に低所得の弱者」という捉え方をしても、それ程大きな矛盾が生じなかったのでしょう。しかし、日本の個人金融資産(約2,300兆円)の約6割以上を60代以上の高齢層が保有していると試算されています。十分な資産を持ち、現役世代以上の生活水準を維持している高齢者が数多く存在しています。それにもかかわらず、「75歳になったから全員1割(または2割)負担」というように年齢で機械的に区切ってしまったため、「資産を持つ高齢者の医療費を、生活に余裕のない現役世代の保険料で補う」という不条理なことが生まれてしまっています。

一番の問題は、高齢化社会に突入することが分かっていながら、「高齢者一律優遇」という昭和の牧歌的な制度設計のまま現在にまで至ったことです。日本人は性格が楽天的なので先の大戦でも見られるように、切羽詰まっても何もしないという悪癖があります。東京大空襲で白旗を上げれば良いものを何もしませんでした。このように、問題が明らかになっても、大きな危機が訪れるまで抜本的改革が先送りされる傾向があるのです。

(「保険クリニック」)

 世代ではなく資産に基づく医療制度へ

2060年には、日本国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者になるとの予測があります。当然、今のシステムで運用することは不可能ですし、無理して使えば現役世代にかなりの負荷がかかり、それも少子化の原因となります。そういうことも分かっているはずですが、新たなシステムを考えようとはしていません。AIの力を借りれば、すぐに実行可能だと思いますが、そういった動きも見られません。一体、これは何なのかと思っています。

現在のように、あくまでも現在の制度を維持しようとするならば、韓国のシステムが参考になるでしょう韓国は保有している不動産、株式や車などの資産を点数化して保険料に連動しています。日本のように「高齢者だから現役より保険料が安い」ということはなく、リタイアして無職であっても、高額な不動産や高級車を所有していれば、現役世代並み、あるいはそれ以上の高い保険料が容赦なく課せられます。

また、シンガポールは「自分の医療費はまず自分の資産で払う」という徹底した自助努力をベースにして、強制医療貯蓄制度「メディセーブ(Medisave)」を導入しています。国民は現役時代から給与の一部を政府が管理する個人専用の医療口座(メディセーブ)に強制的に積み立てさせられます。病院にかかった際は、この「自分の貯蓄(資産)」を取り崩して支払い、使わなければ利息がつき、死後は遺産として家族に相続できるのです。貯蓄も資産も底を突いた困窮者に対しては、国が厳格な資産・所得調査を行った上で、医療費を無償化・減免する基金(メディファンド)が用意されています。

(「東京都保健医療局」)

読んでいただきありがとうございました。

よろしければ「ブログ村」のクリックをお願いします。

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
にほんブログ村

最新情報をチェックしよう!