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スマホ時代に「目」をどう守るか ―― スマホ老眼・近視・緑内障から考える子どもの健康教育 / 過信は禁物、あなたの「目」は大丈夫?

女性

「長男の視力が悪くなっているので、心配しています」

「原因は何ですか?」

女性

「元々視力がそんなに良くなかったのに加えて、ゲームをするようになったのが原因かなと思っています」

「一度、専門家に診てもらったらどうですか?」

女性

「実は、診てもらったのですが、その方はメガネ、コンタクト、レーシックは感心しないという方なんです」

「どうやって視力回復をするのですか?」

女性

「目の筋肉をほぐす運動とか眼球運動によって治しましょうと言います」

「それで直れば良いと思いますけど……」

女性

「あまり効果が表れないので、困ったなと思っているところです」

「人間の組織細胞は、自己回復力がありますが、限界があるはずです。体質もあって、良くなる場合と、良くならない場合があると思います。目も同じ理屈で考えることが出来ます」

女性

「そうなんですね。野球をやっているんですが、早くなんとかしないといけないと思っています。動体視力に影響しますよね」

「普通の視力と動体視力は、別物だと思いますけど……」

女性

「えっ、そうなんですか? ここからが本論です ↓表紙は「CBCテレビ」提供です」

 若者にも広がる「スマホ老眼」

「スマホ老眼」という言葉があります。ここ10年位の間に生まれた言葉ですスマホの普及によって、老眼は高齢者だけの問題ではなく、若者や子供たちも気を付けなければいけない時代になったということです。スマホ老眼はスマホの使い過ぎによって、一時的に目のピントを合わせる筋肉が緊張したり、調整機能が一時的に上手く働かなくなった状態になり、遠くが一瞬ぼやけたり、手元の文字が見えづらくなったり、といった老眼のような症状が出ることを言います。長い時間、ゲームをする習慣によっても、「スマホ老眼」になることがあります。もっとも、「スマホ老眼」は正式な病名ではなく、加齢による本来の老眼とは別のものです。

この「スマホ老眼」と「仮性近視」はどう違うのでしょうか。AIに聞いてみたところ、両者は同じメカニズムの中で起きると言います。つまり、近くを見続けたことで、ピントを合わせる筋肉が凝り固まり、一時的に遠くが見えづらくなっている状態になっているということです。なお、「仮性近視」は特に子どもや若年者が対象の時に専ら使う言葉です。いずれも近くのものばかりを長時間見続けたために起きた症状なので、治療をすれば治ると言います。

少しでも違和感を覚えたら、遠くと近くを交互に見る目のストレッチとか、目を温めて血流を良くするなどの方法でも改善は期待できるとのことです。そして今は、「仮性近視」や「スマホ老眼」用の目薬もあります。気になる症状が続く場合は、市販薬だけで済ませず眼科医に相談するのが安心です。

(「実吉コンタクトレンズセンター」)

 近視の進行と緑内障の意外な関係

緑内障は中高年の病気と思われがちですが、若い人でも発症することがあります。特に注意したいのが強い近視です。スマホを使用する時間の増加と若者の近視は大きな問題となっており、その意味でも若いうちから目の健康に注意する必要があります。緑内障は視野が狭まっていく症状で、最悪の場合は失明に至ります。進行を遅らせることはできますが、現代医学でも治すことができない病気の一つです

緑内障は、眼圧などの影響によって視神経が圧迫され、徐々に視野が欠け、最悪の場合は失明に至るという病気です。眼圧が高くなくても発症する「正常眼圧緑内障」もあります。緑内障の最も大きなリスク要因の一つが「強い近視」です。強度の近視では眼球の前後が長くなる傾向があります。目の奥にある「視神経」周辺に常に負担がかかっている状態のため、緑内障との関連が指摘されています。スマホを見る時の姿勢も大事です。うつむき加減で見ていると、眼圧が高くなる傾向があります。

緑内障は、ある日突然失明するのではなく、何年もかけて「徐々に、そして本人が気づかないうちに」視野が欠けていく病気なので、異変に気付くのが「末期」になることが多いそうです。視野が多少欠けていても日常生活に不便を感じないため、本人はまったく気が付かないことが多いのです。そして、緑内障の多くが上記のように徐々に進行しますが、中にはまれに急性緑内障という病気もあります。急性緑内障では眼圧が急激に上昇し、強い眼痛、頭痛、吐き気、視力低下などが起こります。放置すると短期間で重大な視力障害を起こすことがあるため、直ちに眼科を受診する必要があります。

(「フラミンゴ眼瞼・美容クリニック」)

 スマホ時代に追いつかない「目の健康教育」

平均寿命が80歳を越えましたが、問題なのは健康寿命です。将来的には、定年退職もなくなると言われています。いかに健康で働き続けられるかが大事な時代に入ってきました。当然、それに合わせて学校では、健康教育を今まで以上に力を入れる必要があります。

本来なら、保健の教科書に近視や目の病気のことを伝えながら、スマホとの付き合い方を掲載する必要があるのですが、そこまでには至っていません。というのは、現在の学習指導要領にそのような記載がないためです。一応、文科省は目の健康に関する啓発資料やガイドラインを示しています。ただ、体系的な目の健康教育として学校教育の中に組み込まれるとしたならば、次回の学習指導要領の改訂を待つしかありません。指導要領の改訂は約10年に1度なので、仮に上記のような内容の小学校教科書を作成しようとすると、2030年度になってしまうのです。

それを待っていたのでは間に合わないということで、自治体が主導したり、民間企業と教育現場が連携をしたりして、総合学習や保健の時間を使って子供たちに伝えるという試みをしているところもあります。大手製薬会社のロートが、2021年から学校とタイアップして小学校4~6年生向けに「アイケア・プログラム」を実施したり、メガネメーカーのZoff(株式会社インターメスティック)が2026年に小学生を対象に、デジタル端末の使い方と併せて目の状態の自己診断教育を実施しています。また、新潟医療福祉大学が地元の小中学生を対象にして「目の健康」についての授業を実践しています。詳しくは、それぞれのホームページを見て欲しいと思います。

スマホやタブレットが子供たちの生活必需品になった以上、「目を大切にしましょう」という精神論だけでは不十分です。どのくらい離して見るのか、何分使ったら休むのか、目の病気の予防、何に気を付けどのような症状が出たら眼科を受診するのか――そうした具体的な知識を学校で教える時代になっているのではないでしょうか。

(「ロート製薬」)

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