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日本の家族制度を意識的に破壊しようとしている勢力がいる / 夫婦同姓は日本の文化

「最近は「何でもアンケート」みたいな変な傾向があります」

女性

「民主主義の時代だから、ある意味仕方がないと思いますけど……」

「それを言うなら、衆愚政治という言葉があります。みんなに聞くことによって、間違った方向に政治がいってしまうことです」

女性

「まあ、確かにそうですね。私は小学校の時に、多数決を使っていじめられましたからね」

「どういうこと?」

女性

「リーダーの子がみんなに聞くのです。『みんな、この子と遊ばない子は手を上げて。(ハーイ)』とか『みんな、この子のこと、嫌いだと思う人手を上げて。(ハーイ)』と言われたんです」

「それ、ひどい話だね。ボスが音頭を取るので、みんな手を上げざるを得なくなる訳だ。その類(たぐい)と言うと怒られるけど、みんなに聞くというのがトラウマになっているのね」

女性

「だから、アンケートでみんなに聞いたというのを聞くと、……」

「その後、何を言いたいか、あなたの顔を見れば分かりますよ。ある新聞社が、9月入学のことでアンケートをとったけど、まあ、はっきり言って反対ということね」

女性

「様々な利害や思惑が絡むものを、アンケートはとるべきではないと思います」

「じゃあ、選択的別姓なんかは、どうですか?」

女性

「えっ、それもアンケートをとったのですか?」

「これは『日経』(2020.3.2日付)の記事ですね。働く2000人の女性にとったみたいです。74%が賛成とのことです」

女性

「3/4ですか。かなり数字的には大きいですね。ただ、賛成という人の中には、自由に生きて良いと思いますよ、といったことで賛成した人が多かったのではないでしょうか」

「訴訟も起こされているし、国会でも質問があり、与党議員の中には、法改正に賛成する人も出てきています」

女性

「かと言って、はいそうですかと言って簡単に法改正すれば良いという問題ではないと思います。この問題はここからが本論です↓」




 夫婦同姓は日本の文化

結婚をし、家族をつくる営みは、人間だけが行います。動物は交尾をしますが、結婚という意識はありませんし、子どもが巣立つまでは「夫婦」で子育てをしますが、家族という意識はありません。

人は結婚をして家族をつくっていくのですが、それは一つの制度と考えることができます。そうすると、それを分析することによって、その民族の結婚や家族に対する考え方が分かります。結婚、そして家族制度が文化と言われる所以です

日本は結婚をして、籍を入れる際に夫婦の姓を同じにする必要があります。これは、古代の律令制の時代に確立をしたルールです。「正倉院文書のなかの戸籍や計帳は、八世紀の村落や家族を研究するさいに、もっとも基本となる史料である」(青木和夫『日本の歴史 3奈良の都』中公文庫.1990年/184ページ)として、関東の大嶋郷の戸籍が現存しているのですが、その時点ですでに男性を戸主として、夫婦同姓だったということが分かります。

そして、「嫁」という漢字は中国にもありますので、はるか昔に海を渡って日本に来たものだと思いますが、この漢字は「家」と「女」に分解できます。そこには、結婚して女性は男性の家に入るという考えが込められていることが分かります。当時のグローバルスタンダードな考え方でもあったのです

家族制度を国家の制度として取り込んだのが律令政治の頃です。国民の習俗的な実態と国家の思惑が合致したのでしょう。当時は租庸調といった税制を導入しています。どこの家に誰が住んでいるかを把握しなければ、税金がどの位、どのように入ってくるか分かりません。国家予算を立てる必要があったと思われます。急ぎ戸籍制度を導入したのでしょう

 日本の家族制度を意識的に破壊しようとしている勢力がいる

その国を内部から壊滅させようとする場合は、文化や制度を破壊するのがセオリーです。その際の理由として、最近は「グローバルスタンダード」がよく使われます。古くは「平等」、「自由」などの様々な見方が出来るあいまいな言葉が使われました。こういった、漠然とした言葉は、何か理屈をつける時に便利な単語なのです

『日経』の記事の切り出しはこう書かれています――「現在、先進国で夫婦別姓を認めていないのは日本だけだ」。それがどうした、と思わず言いたくなります。他国には他国の事情があり、日本には日本の歴史的な事情があるのです。世界の国に合わせろというのは、暴論です。

それから調べてみると、インド、タイ、フィリピンといった国は、日本と同じ夫婦同姓です。まあ、確かに『日経』は「先進国」と断っているので、嘘ではないかもしれないのですが、ただ、よく考えてみれば失礼な表記だと思います。

「選択的別姓導入を急げ」という投書が毎日新聞に載っていました(2020.2.5日付)。夫婦別姓は「時代錯誤の古い考え方」であり、「女性活躍の障害」となっているという60歳代後半の男性の意見です。文化や伝統というものを守るべきものでしょうし、同姓になることが「活躍の障害」になっているとは、とても思えないのです。逆に、別姓を導入すると、何故社会で活躍できるようになるのか、誰もが納得できるように論理的に説明して欲しいと思います。

この場合もそうですが、「古い」とか「障害」といったどうにでも解釈できる言葉を使って攻撃をしています。これが常套手段なのです。これを使えば、何に対してでも攻撃できます。例えば、相撲というふんどし一丁の競技は、「時代錯誤の古いもの」であり、体格の良い男性をああいう競技に駆り出して、たくましい男性が社会で活躍することを妨害している、と勝手な論理、屁理屈を作ることが出来てしまうのです。

こういったことを足掛かりにして、社会の混乱を狙う人たちは、まず地方議会をターゲットにします。無所属議員が多いため、持ち込みやすいのでしょう。意見書を国に送らせたり、決議をあげさせたりしようとします。夫婦別姓を選べない戸籍法は憲法違反という訴訟を起こしている人もいます。夫婦別姓の場合は、結婚できないことを決めてあれば憲法違反でしょうが、憲法違反は無理筋だと思います。最高裁まで持っていくみたいですが、無駄だと思います



 西洋では姓をファミリーネームと呼び、夫婦同姓が原則

制度というのは、すべて個人の都合や考え方の上に立って作られている訳ではありません。義務的な色彩が濃い制度があるのです。そんなことを言い始めたら、税制などは何とでも理屈をつけて、平等ではない、不公平だということが言えてしまうのです。例えば、消費税10%ですが、私のような収入の少ない人も大金持ちも同じ10%は、憲法が言う平等の原則に反すると言えてしまいます。

公務員には旧姓使用を認めていますし、民間の会社でも、旧姓使用を認める会社が増えています。そして、医師や薬剤師の免許証、運転免許証は法令の改正により旧姓併記ができるようになりました。

国会でこの問題で国民民主党の玉木議員が質問に立った時「だったら結婚しなくていい」というヤジが飛んだそうですが、まさにそういうことになります。実際に姓を変えるのがどうしても厭と言うならば、事実婚ということで二人で生活をすれば良いと思います。そうすれば、夫婦別姓で自由に暮らせますし、お子さんの姓も自由に付けられます。ただ、税制上の優遇措置は受けられませんが、これは仕方がないことだと思います。ただ、相続は基本的に認められます。

もともと、戸籍は税の把握のために導入したものですので、それを拒絶するということは、優遇措置は受けられないということです。別姓も優遇も受けたいというのは、わがままというものです

それから夫婦同姓というのは、近親相姦を防ぐ狙いもあります戸籍制度があるため、父子結婚が防げるのです住民票だけで、夫婦別姓を認めると、父子結婚をするケースが出てくることも考えられます。実父からの性被害が現実に結構ありますので、そういう心配も現実問題として出てきます。

結婚するのは簡単ですが、家族として継続して人間関係を維持していくためには、お互いがそれなりに努力する必要があります。姓を1つに決めるということは、そこでお互いに人生を共に歩んでいく覚悟をするということでしょう。そこには、先人の知恵が込められています。

西洋のキリスト教圏の国々では、「姓」を「ファミリーネーム」と呼んでいることから分かるように夫婦同姓です夫婦は神に選ばれ、神によって結ばれたと考えますので、結婚式では神父の立ち合いのもと聖書に手を添えてお互い誓いの言葉を述べます。その瞬間に、夫婦はお互いにベターハーフになります。

西洋でも妻が夫の姓を称することが多いようです。子供も親の姓と同じとなり、家族が皆一つの姓になり一つ屋根の下で暮らします。姓を一つにするということは、運命共同体の一員であり、苦しい時は助け合い、喜ぶときは一緒にということです。そのため、姓が変わって喜ぶ女性もいるのです。

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