
「オーバードーズ(OD)という言葉を聞いたことがありますか?」

「どこかで、聞いたことがあるという程度です。スイマセン、意味までは……」

「医薬品の過剰摂取のことですが、若年層の間で広がっていて深刻な問題になっているのです」

「時々ニュースでやっていますよね。薬を売るために大量に持っていたために補導されたというのが、そうなんですね」

「薬を大量に飲むと、高揚感を得たり、酩酊状態になったりするそうなんですが、それを味わうのが目的みたいです」

「薬を飲むこと自体は犯罪ではないのですね」

「薬局で売られている薬ですからね。違法薬物ではありません」

「使い方が健全ではないということですね」

「しかもそれが若年層の間で広がっているそうです」

「親としては心配の種が尽きないですね。ここからが本論です ↓ 表紙は「スッキリ」の提供です」
オーバードーズ増加の背景にある教育問題
『産経新聞』(4.27日付)によると東京都内で、オーバードーズの疑いにより救急搬送された10代は、令和2~6年の5年間で3倍に増加しているとのことです。厚労省の推計では、市販薬を過去1年以内に「乱用」した経験がある中学生は約55人に1人、高校生は70人に1人に上るそうです。中学生の方が多いことに驚きました。かなり深刻な実態が数字から読み取れます。
東京消防庁によると、令和6年にオーバードーズの疑いで救急搬送された人が1,831人で、そのうち10~20代は1,032人と全体の半数以上を占めています。さらに、未成年が集うと言われているトー横周辺では薬物乱用による補導が年々増加しており、今年の1~3月には12歳の女子児童が補導されたとのことです。
問題は、これらの現象をどのように捉えるかです。国は販売規制を強化や補導活動の拡充を検討していますが、いずれも対症療法です。根底には、この日本社会の中で自分の進路や役割が定まらず、彷徨っている子供達の増加があります。この問題は、教育の問題として捉えなければ、根本的な解決にはなりません。

(「soujinkai.or.jp」)
スマホを子どもに持たせないようにしよう
日本に限らず、多くの国のZ世代で不安症やうつ病といった精神疾患が増え始めたそうです。その背景には、SNSなどへの依存があるのではないかと言われ始めています。アメリカでは10代の若者がTikTokなど4種のSNSアプリに1日平均5時間を費やしているそうです。人間は、文字通り人の間に入って言葉を交わし、コミュニケーションをとりながら行動することによって活力を得て、成長する動物です。SNSが成長の機会を奪ってしまっています。
これもアメリカの事例ですが、幼児保育の現場で、タブレット端末を与えられて育った世代の幼児に言語能力やトイレでの排泄などで発達が遅れる例が報告されているそうです。幼児はタブレットを使いこなしている訳ではなく、おもちゃ代わりに与えられているに過ぎません。それに関わる時間が長くなれば、周りの大人や子どもたちと接する時間が少なくなります。人間であれば相手を意識して話しかけたり、行動を促したりしてくれますが、タブレットにはそのような相互作用が期待できません。発達が遅れるのは、当然と言えます。
各国は子どものSNSの利用規制に向けて動き始めています。その状況を簡単に表にまとめてみました。日本も規制に向けて具体的に踏み出して欲しいものです。
【主な国の子どものSNS利用規制】
| 豪州 | 16歳未満の利用禁止 |
| ニュージーランド | 16歳未満の利用禁止について法案提出 |
| 欧州連合 | 利用規制の新法提案を準備 |
| スペイン | 16歳未満の利用禁止で政府が指針発表 |
| 米フロリダ州 | 14歳未満のアカウント取得禁止 |

(「CNET Japan」)
アイデンティティ教育こそが根本解決である
「自分とは一体何者なのか」、誰もが抱く根源的な疑問です。アイデンティティとは、その問いに対して、自分なりの答えを見つけることです。自己同一性と訳されていますが、簡単に言えば自分はどういう個性・特性をもった存在なのかを認識することです。
なぜ、それが重要なのか。人生という一つの大きな旅を、方向を間違えることなく進むためです。明確な目標がなくても構いません。方向さえ定まっていれば、そちらに進もうという意欲が出てきます。それが重要なのです。目標は、進行の度合いを見て調整すれば良いのです。例えば、野球という一つの方向性が出れば、プロの目標を持って日々努力をし、それが乗り越えられれば、今度は大リーグという具合です。上手くいかない場合も当然あります。しかし、自分がある方向に向かって努力をしたことは消えませんし、精神的にも安定した状態を保つことができます。
今や学校教育では、子どもたちにそのような状態をつくることを目標にすべきです。AIが文明社会の中に急速に入り込もうとしています。外国語については、AIによる自動翻訳機がすぐに普及しますので、小学3年生から英語を学ばせる必要はありません。むしろ、その時間は友達と遊ぶ時間にした方が良いと思います。不登校が増え、自分を見失い、オーバードーズの根底には、アイデンティティの不在があります。個人尊重主義の時代の教育は、全国一律の知識の伝達ではなく、アイデンティティの確立を中核に据えるべきです。

(「www.ibmjapankenpo.jp」)
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