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李登輝の「台湾の主張」を読む―—孫文を国祖として「台湾」を強調 / 国際的なアイデンティティと地位を確立することが大事

「台湾の歴史を振り返ってみたいと思います。台湾に於て民選による初代総統の李登輝氏の視点から見ることにします。李登輝という人の名前を知っていますか?」

女性

「どこかで聞いた名前、その程度です」

「彼が「台湾の中興の祖」だと私は思っているのですが、彼が書き遺した『台湾の主張』(PHP研究所、1999年)がありますので、その中身を紹介しながら話をしたいと思います」

女性

「「書き遺した」ということは亡くなられたということですよね」

「2020年ですから、今から約3年前にお亡くなりになっています。97歳です」

女性

「随分、長生きされたのですね」

「そうですね。1923年生まれなので、日本が統治下の台湾で生まれ、日本の教育を受け、22歳で終戦を迎えています」

女性

「22歳までは日本人だったと言っていたのは、このことだったのですね。当然、日本語はぺらぺらですよね」

「彼は京都帝国大学農学部を卒業していますし、学徒出陣で出征をしています」

女性

「ほとんど日本人なんですね」

「台湾は日本の植民地でしたからね。その彼が台湾総統になり、日本との架け渡し役となります。安倍元首相や司馬遼太郎氏とも親交を重ねます」

女性

「日本に対しては嫌悪感をもっていなかったのですね」

「その辺りは、韓国と違います。台湾の統治に、日本は誠心誠意、人もカネもつぎ込んだので、その「成果」だと思います」

女性

「ここからが本論です ↓」

 台湾―—戦後は国民党による強権的統治からスタート

陸軍少尉で終戦を迎え、再び京大に戻るかどうか迷ったみたいですが、台湾に帰り、台湾大学農学部に編入します。帰国してすぐの47年に国民党による弾圧事件(2.28事件)が起きます。1949年に台湾大学を卒業しますが、この年は国共内戦で国民党が負けて蒋介石の亡命政府が台湾に来た年です。その年の5月に反政府的な活動を取り締まるため、戒厳令が敷かれます。

その反発もあって中国共産党に入党した時期もあります。この入党は、「国民党憎し」の気持ちからのものだったと彼は後に語っています。

国民党も独裁色の強い政党だったのです。「犬去りて豚来たる」―—当時の台湾の現地の人たちの言葉です犬というのは日本です。敗戦でいなくなったと思ったら、代わりに賄賂を求める豚が来た、これだったら犬の方がましだったという嘆きの言葉です。国民党による戒厳令は、1987年7月まで、つまり38年間続いたことになります

(「日本李登輝友の会」)

 孫文を国祖として、「台湾」を強調

彼の転機は1971年に国民党に入党した時だと思います。台北市長、台湾省主席、国務大臣となり、蔣経国総統に見出されて副総統となります。蔣経国の死後、第7代総統になりますが、その時は党内で選ばれています。

1992年の総統選挙の結果、第8代総統に就任します台湾で直接選挙によって初めて選ばれた総統となります。その際に、彼が掲げたスローガンが「中華民族の新しい時代を作ろう」というものでした。「台湾」ではなかったのです。そして、1996年の第9代総統となった時に「台湾」を強調するようになります

孫文(孫中山)を国祖として、彼が唱えた「三民主義」―—民有(国民が所有)、民治(国民が統治)、民享(国民が享有) ―—を堅持しつつ台湾のアイデンティティを模索することになります。

(「福ちゃん」)

 国際的なアイデンティティと地位を確立することが大事

台湾は歴史の狭間の中で揺れ動き、数奇な運命を辿ってきました。マレー系の原住民が多く居住する島に福建省からの移民が入り込み、日本の統治を経て、戦後は国共内戦で破れた国民党の統治に変わったのです。

そのような歴史を踏まえて、彼は「大台湾」という言葉を使うようになります。原住民と大陸からの移民が協調して台湾を守り、発展させなければいけないと思う様になったからです。彼は「独立」にこだわらないと言っています。

大事なことは、「台湾が国際的なアイデンティティと地位を確立すること」(李登輝『台湾の主張』)と言っています。中国全体を考えるのは、その後の問題と言うのです。

(「www.amazon.co.jp」)

 中国との「距離」をどう取るか

台湾にとって一番難しい問題が中国関係です。独立を強調すべきなのか、大陸との関係を維持すべきなのか。この選択が非常に微妙なことは確かで、舵取りが実に難しい」(同上)と言っています。難しいけれど、台湾の「存在」を国内外に明らかにすることを考えれば、自ずと答えは明らかであろうと言っています

彼の考え方に近い政党は現在の与党の民進党だと思います野党の国民党と民衆党は中国寄りの政治スタンスを取ろうとしています。どういう結果になるか、注目したいと思います。

(「NHKニュース」)

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